思ったよりもはるかに弱気だったプーチン大統領の5月9日演説

プーチン大統領の戦勝記念の勝利演説が終わった。当初の予想を覆し「勝利宣言」も「戦争宣言」も行われなかった。識者の中には「早口で弱気だった」と指摘する人がいた。特に気になった点は「様々な脅威」がまぜこぜに語られていたという点だった。また上空は晴れていたにも関わらず「天候の都合」で航空部隊の式典は中止されたそうだ。

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5月9日を目前に、宣戦布告報道やプーチン大統領が指揮権を手放すのではないかという情報戦が繰り広げられている

5月9日の戦勝記念日を前に「宣戦布告するのではないか」とか「プーチン大統領がガン手術のために指揮権を一時手放すのではないか」という報道が出ている。いずれもイギリス発の情報で真偽のほどはよくわからないがロシアは宣戦布告報道を否定した。一方でウクライナ東部の戦線はロシア側に張り出す形になっている。

5月9日という節目を前に情報戦が活発化する一方で「戦争・紛争の形」自体はますます見えにくくなっていることがわかる。日本政府はこうした状況下で「正しい判断」を下しNATOやウクライナを支援することになる。

いずれにせよ他国に対する一方的な侵略はあってはならないし民間人の犠牲を伴う武力行使は即時停止されるべきだという基本的な姿勢を保持しないと、単に情報に流されてしまう可能性がある。

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NATO加盟の意向がロシアに睨まれたウクライナと加盟しないと言いながらもNATOに協力してきたフィンランド

フィンランドがNATO加盟に向けて大きく前進した。これまでNATO加盟に後ろ向きだったプーチン大統領の「失点」の一つだ。フィンランドはヨーロッパ系の国ではないが加盟申請がなされれば加盟は比較的速やかに進むと考えられている。

NATO入りを熱望しつつも加盟が果たせなかったウクライナとNATO入りを避けてきたのに加盟申請があるとすぐに参加できそうなフィンランドでは境遇に大きな違いがある。この違いの原因は「フィンランド化」にある。実はフィンランドは現在ウクライナがロシアに要求されている「ロシアに都合がいい中立」を渋々ながら受け入れて来たという歴史がある。戦後の混乱で西側にあまり注目してもらえなかったことによる苦渋の決断だったそうだ。

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日露戦争当時の日本と現在のウクライナはどこか似ている

ロシアの旗艦「モスクワ」が沈没した。ロシア側は事故だと主張しているがウクライナ側は自分たちが撃沈したといっている。このニュースを見て現在のウクライナは昔の日本に似ているなと思った。どちらも「巨大な恐怖」であるロシアの実力が実はそれほどでもないと示しているからだ。日本はその後列強の仲間入りをし戦後は主要先進国と言われるようになった。ウクライナには今後どういう運命が待ち受けているのだろうか。

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ルーブルの反転急落と国債発行断念

ロシアでルーブルが反転急落している。行きすぎたルーブル高の是正という説明になっている。また、ロシア政府政府は年内の国債の発行を諦めたそうだ。経済制裁が効いて戦争が止まってほしいと思うのだがロシア側は新司令官を投入し戦況の立て直しを図っている。またオーストリア首相の説得にも応じなかったようだ。こうなると「軍事作戦」継続の費用をどうやって賄うつもりなのかが懸念される。

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ロシアの脅威を背景にスウェーデンとフィンランドがNATO加盟に向けた協議を開始する

スウェーデンとフィンランドがNATO入りに向けて協議を開始したとCNNが伝えている。前向きなフィンランドとあまり乗り気ではないスウェーデンという温度差があるのだが、スウェーデンにはそれでも協議をやらなければならない事情がある。いずれにせよこの動きがロシアを刺激することは間違いがない。地域の緊張度合いはさらに高まるだろう。

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クラマトルスク駅の衝撃とロシアの白黒思考

ロシアが国連人権理事会を出て行った。国際社会は「ロシアが反省すれば戻ってきても良い」という配慮をしていたのだがロシアは各国に「賛成したらタダではおかない」と脅すような文章を回したそうだ。さらにその後でウクライナ東部のクラマトルスク駅が襲撃され多くの民間人がなくなった。ロシアは関与を否定しておりウクライナの自作自演だと非難している。

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ロシアのデフォルトが確定

ロシアのウクライナ侵攻による制裁を受けているロシアのデフォルトが確定した。

記事を読むとロシア国債のデフォルトではなく「ロシアそのものについて評価しない」という宣言になっているようだ。ロシアを国際金融市場から締め出し容易に戻って来ることができなくする効果があるという。つまり、これはロシアが人為的デフォルトと呼ぶ経済制裁活動の一環でもある。軍費の調達を難しくし攻撃を抑止するという効果が期待されているのだろう。

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西側の経済制裁にも関わらずルーブルがモスクワ市場で急進

西側の制裁にも関わらずモスクワでルーブルの価値が急進している。国内向けに「経済制裁は効いていない」と印象付けたいロシア政府に対してアメリカ合衆国は「戦費を犠牲にしてルーブルを支えている」と応酬した。

こうした「戦い」をよそに中国の人民元の価値が上がりそうだというニュースもある。エネルギー貿易で使われ始めているからだ。中露貿易だけでなく、サウジアラビアも人民元決済に加わる意向を見せている。

ウクライナ侵攻からまだ1ヶ月あまりしか経っていないいないわけだが国際金融をめぐる環境は我々が想像する以上に日々大きく変わっているようだ。






モスクワでルーブルの価値が急進している。このニュースを読んで「西側の制裁は効いていないのか」と感じた。ロイターの記事でも「西側諸国の追加制裁は材料視されていない」と書かれている。案の定アメリカ側はこれに対して「本来戦争に使うはずだった資金でルーブルを買い支えている」と応酬して見せた。制裁は効いていると思わせたいからだろう。

ところがこのルーブル急進の記事を注意深く読むと別の側面が見えてくる。

  • ルーブルの需要は「ウクライナ後」に落ち込みを見せている。
  • この記事はあくまでもモスクワ市場のものであり世界の市場でルーブルの価値が上がっているわけではない。さらにいえば国際決済からは締め出されているのだから海外の市場でルーブルの価値が上がるわけもない。
  • つまり「ロシア国内では西側諸国の制裁はあまり深刻に捉えられていない」だけだということになる。

と考えると、国内向けに強いルーブルを印象付ける狙いがあるのだろうと思われる。アメリカ合衆国が指摘する通りに「ウクライナでの戦争に振り向ける財源」が使われているとしたらロシア政府(つまりプーチン大統領)が対面を非常に気にしているということがわかる。侵略の進行よりも国内向けの印象作りの方がプーチン大統領にとっては優先順位が高いということになる。つまり戦争そのものがっこく遺髪用の道具だということになる。

ロシア政府が体面を気にする姿勢はロシア国債のデフォルト問題でも垣間見られる。ロシア政府は債権者の期待に応えるためにはなんでもやると宣言して見せたのだが、実際の対策はだからルーブルで支払いますというものである。つまりロシア政府は誠実に義務を履行しようとしているのにアメリカが妨害しているという構図をはっきりさせておきたいのだろう。

一方で人民元の存在感が増している。中国がロシアからの石炭と石油の購入を再開した。決済通貨は人民元だ。人民元決済の仕組みが整い貿易が再開されたものと思われる。さらにアメリカとの対立を深めるサウジアラビアも人民元決済を検討するというニュースがある。

このようにして人民元は次第にエネルギー調達分野で準国際通貨化しつつある。完全にドルと人民元・ルーブルが切り離されたわけではなくある程度独立したネットワークがかなり急速に整いつつあるのだ。西側に石油・石炭が売れなくなったロシアの資源は価格的には優位になっている。外貨不足と燃料の高騰に悩まされている新興諸国はおそらくこのマーケットに魅力を感じるようになるだろう。

国際社会が急速に分化していることが間接的にわかる事例があった。

国連人権理事会からロシアが締め出された。だが賛成国は意外と多くなかった。「国連に加盟する193か国のうち93か国が賛成したが、24か国が反対、58か国が棄権」したとAFPが伝えている。AFPはこれを「対ロシアでの国際社会の結束の弱まりが示された」と分析する。ロシアの軍事侵攻にシンパシーを感じているというより西側が主導する国際市場についてゆけなくなっている国が増えているのかもしれないと感じる。

もちろん先行きがどうなるかはまだ見通せないわけだが意外と深刻な経済のセグメント化がかなり急速に起きつつあるのかもしれない。ドル支配体制の弱まりは自由貿易で恩恵を受けてきた日本にとってはあまり好ましいこととは言えないだろう。

参考文献

ロシア国債のデフォルトが確定的に

ロシア政府が国債の利払いをルーブルで行なった。まだ猶予期間があるそうだが契約違反とみなされるためロシア国債の「デフォルト」が確定的となった。NHK日曜討論(4月3日)の時点では「5月25日が節目では」と言われていたのだからこの数日で急速に状況が変わったことになる。

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