成田悠輔氏もびっくり? フランスのマクロン大統領が「人生の終末法」を支持

SNSのXで成田悠輔氏が炎上している。過去の「老人集団自決」発言がキリン氷結無糖のコマーシャルをきっかけに再炎上しているそうだ。そんな成田さんもびっくりするかもしれない法律がフランスで議論されている。安楽死を認める「人生の終末法」である。カトリックが強いフランスでは長年タブーとされてきたが一歩前進した。マクロン大統領は法案を5月にも議会に提出すると表明している。

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何のために働いているのかわからない 日米で本当に始まっているゲーム的雇用という現実

前回、雇用がゲーム化することで規範意識が薄れているのではないかと書いた。あくまでも象徴的な意味合いしかなかったのだが、実際に雇用はますますゲーム化してゆくかもしれない。アメリカでは看護師が「ギグワーカー化」している。ウーバーのようなアプリでアサインされた現場にゆくと良い賃金で働けると人気になっているそうだ。だがちょっと休むと懲罰的に仕事の予約ができなくなったり「誰も状況を知らない」という現場で働くこともあるという。日本でもCMでタイミーのようなアプリの広告を見るようになった。こうした働き方は労働市場を効率化するというメリットもあるがプログラムに指示されてミッションをクリアするだけということになりがちだ。労働が生きがいをもたらすと言うかつての常識が消えかけている。

日米とも意外と「ゲーム化」の進展は早いのかもしれない。

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国家主義の犠牲者 – カミラ・ワリエワと羽生結弦

カミラ・ワリエワ選手がドーピング騒動の渦中にある。トリメタジジンを服用していた疑惑があるのだそうだ。これを見て「ワリエワ選手と羽生結弦選手は同じ構造の犠牲者だな」と感じた。さらに検体に複数の治療薬が使われていたことも明らかになった。明らかな虐待だ。

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おそらくは誰にでも起こる可能性がある – 埼玉県ふじみ野市の医師殺し

朝テレビをつけたら「男が猟銃を持って医療関係者を人質に立てこもっている」というニュースをやっていた。「猟銃」ということだったが意外と驚きはなかった。同時にまたお医者さんかと思った。大阪の精神科病院の事例を思い出したのである。案の定警察からは「拡大自殺説」が出てきた。本人もそう言う供述をしているそうだ。

また拡大自殺騒ぎか……最初はそう思った。

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東大前刺傷事件を起こした生徒が通う名門高校が生徒の切り捨てを図る

東大前で受験生らが刺された事件で「殺人未遂容疑で逮捕された少年(17)が通う高校」がコメントを出した。週刊誌報道から愛知県の東海高等学校のことであると思われる。あまりにも明後日の方向を向いているので暗澹とさせられた。中でもいたたまれないと思ったのが状況をコロナと生徒の受け止め方のせいにして事件と向き合わなかったことである。

ただ、考えを進めるとこの高校もまたゲームの中にいることがわかる。彼らもまた抜けられないのだろう。

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東大農正門前無差別刺傷事件・へずまりゅう・ゲームリセット社会

この文章を読む前に考えて欲しい。あなたが「クソゲー」と言われるゲームをプレイしているとする。なかなか勝てない。その場合「どうするのが正解」だろうか?

大学共通テストが行われる東京大学農学部の前の路上で受験に来た高校生二人と高齢男性の一人が刺された。刺したのも受験生なのではと言われていたが高校二年生だったそうだ。自分は東大を受験するんだと言いながらも受験生を刺していて頭の中が整理できていない様子がわかる。ただ彼のやろうとしたことは明白だ。このゲームをチャラにしてやると意気込んでいるのである。彼はその目標は達成した。

社会はそれがうまく理解できない。新聞では容疑者の名前と学校名は伏せられているが世間の関心は「どこの学校の学生がやったんだ」ということになっているようだ。週刊文春は愛知県の名門で偏差値75の東海高等学校の高校二年生だったと報じている。一方で受験生の親は「警備をしっかりして欲しい」と戸惑っている。

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SNSで関わってはいけない自己肯定感が低い人

今回はSNSで関わってはいけない人の見分け方を書く。二種類の関わってはいけない人がいる。最初の類型は「やってもらって当然だ」と考える人である。だが二種類目が難しい。彼らは一見慎み深く面倒見も良かったりする。だがあるきっかけで怒りを募らせて関心を持ってくれている人に攻撃性を向ける。

先日は北新地のクリニックの放火事件について調べた。拡大自殺の可能性が高そうだ。仕事ができるという評判は高かったがすぐカッとなる傾向にあるのだという。生活に行き詰まり死にたいと考えるようになったが自分一人では死にきれず家族を巻き添えにしようとした。のちにクリニックにかかるのだがおそらくそこでもこの傾向は収まらなかったようだ。最終的にはクリニックの院長と患者を巻き添えにした。院長はおそらく彼を助けようとしたのだろうが、その善意は彼には届かなかった。

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フジテレビとNHK – テレビ業界を蝕む「老害」の正体

フジレテレビが退職者を募っているそうだ。満50歳以上で10年以上勤めている人が対象だという。フジテレビで終身雇用制が崩壊していることがわかる。

終身雇用制度とは若い人を安い給料で使う代わりに身分を保証して安心して会社に貢献させようという制度だ。つまりこの制度の意味するところは若い人たちに「将来を保証しない」という宣言になっている。実際に多くの若手がやめているそうだが彼らが辞める理由は将来不安ではない。フジテレビにいても作りたい番組が作れないからというのが理由なのだそうだ。

一体何が起きているのかと考えた。キーワードは「ディメンター型老害」である。

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日本から撲滅すべきなのは職人気質なのかもしれない……

オリジナルの講義を全く聞かずに論評を書くというのはおそらくやるべきことではないと思うのだが、先日のエントリーで岡田斗司夫さんの3万円の仕事を10という論について考えた。きっかけになったのYouTube動画は同志社大学でのレクチャーの切り抜きだと思う。学生相手に「1つの仕事に全賭すると危険だから分散化しなさい」というようなことを言っているようだ。

これだけを見ると「さすが岡田さんだ、私も明日からそうしよう!」などと思うわけだが、こういう時こそ「いや待てよ」と思わなければならない。そこでQuoraで聞いてみた。意外なことがわかった。

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普通の子が普通の子を殺す、弥富市の普通の子殺人

愛知県の名古屋近郊に弥富市という普通の町がある。地図で見たら揖斐川・長良川・木曽川が流れ出すところにある。金魚の産地として知られているそうだ。ここで中学生同士の殺人が起きた。加害者の少年は刺身包丁を準備して学校にゆき教室の外から礼儀正しく被害者の少年を呼び出し廊下でまっすぐに肝臓を一突きしたという。

生徒のほとんどは教室に入っていたという頃だから廊下には誰もいなかったのだろう。報道を見ていて日本全国でも積極的に「言語化教育」をやらないと大変なことになるのではないかと思った。アメリカなどではアサーティブネスと呼ばれている「嫌なものは嫌だ」と主張するという教育である。

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