一時「関税が延期される」という根拠不明の報道が出たがホワイトハウスが否定した。これによりトランプ政権は本気で経済を混乱させようとしているらしいということになり株式市場は続落した。また中国に対してもさらに高い関税をかけると恫喝している。
ただしダウは午後に入って一時前日線に接近したため株価下落は昨日のようなものにはならない可能性が高い。またドル円相場も円安ドル高に動いており日本の株にとってはやや好材料になるだろう。
Xを見ているとこうした合理性とは別のところで一種の興奮状態が生まれていることがわかる。予測誤差信号によるドーパミンの放出に中毒を起こしている人達がいるようだ。
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Xの「日経先物」のタイムラインによると日経先物は上昇でサーキットブレーカーが発動したそうだ。ところがホワイトハウスがこれを否定したことで一転して元の水準に戻ってしまった。
合理的な判断を下す人は「トランプ大統領にはまとまった考えはない」と冷静に判断するだろうが、情報が読めない人はこれをカジノのように感じる。そしてギャンブルには中毒性がある。
上昇方向でサーキットブレーカーが発動したときには「押し目買い」に成功したぞとする投稿が多く見られた。期待以上の成果が出たことでギャンブル的な興奮を味わっていた人がいるということになる。日本時間では午前0時に当たるため寝不足でギャンブルに興じていた人がいるということだ。おそらく睡眠が不十分な状態で中毒性のある興奮に取り憑かれている状態なのだろう。
NYダウの値動きを見る限り、今日の日経平均も値を下げると考えたほうが良さそうだが、ダウの値動きを細かく観察すると意外なことがわかる。まず、ダウは値下がりで始まった。その後「フェイクニュース」の影響で急騰(一時39000まで到達した)しその後下がった。希望的観測が否定された上に「中国に対して更に厳しい関税をかける」とする情報も出たためと見られる。しかしながら午後になって再び上昇している。結果的には前日線まで戻りその後やや落ちて結果的には350ポイント程度の下落になりそうだ。
これを見ると「おそらく今日も下がることは下がるだろうが前日ほどのひどいことにはならない」ということになる。しかし日経平均が上がったとしてもそれが「正しいニュース」によって合理的に上がったものかは確認したほうが良さそうだ。フェイクニュースに影響を受けやすい状態は今も続いている。
もう一つの不確定要素はドル円相場だ。一時145円ラインまで円高が進んだ。アメリカ合衆国で緊急利下げが行われるのではないかと見られたためである。しかし現在の水準は148ドルになっている。円高が株安傾向を持つとすれば、ドル高によって日本の株に買いが入ることは想定できる。
Xの投稿を見ていると「不安定な相場にギャンブル的な興奮を覚えている人が大勢いる」事がわかる。動物は報酬ではなく報酬と期待値のギャップ(予測誤差信号)に大きく反応しドーパミンを放出することがわかっている。別の投稿で「落ちてくる剣を掴むのは危険だ」と書いたのだが、おそらく「落ちてくる剣だからこそ掴みたい」として大怪我をする人が大勢出てくるだろう。