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戦後のガザ地区に多国籍軍管理構想 ホワイトハウスは否定

ガザ地区に対する攻撃が激化している。ラファからの外国人と傷病者の退避も始まったが、地区の内情はかなり混乱しているようだ。医療体制崩壊目前という報道も見られるようになった。イスラエルは停戦に応じるつもりはなく難民キャンプを空爆し戦争犯罪まっしぐらという状況である。そんな中、ブリンケン国務長官が議会で証言した。イスラエルはガザを統治するつもりがなく、実効的なパレスチナ人の政府も作られないのだから多国籍軍で管理しようという話が出ているようだ。だが、ホワイトハウスはこれを否定している。バイデン大統領とブリンケン国務長官の間に見解の相違があるようだ。バイデン政権は手薄になりがちなインド太平洋対策の一環として新しい国務副長官を任命した。今後上院で承認手続きが行われる。

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長いあいだ閉ざされていたラファの門が開き外国人の出国が許された。100名弱の傷病者が含まれており人道的な配慮が行われているという印象だ。バイデン大統領は国内向けに「人道的配慮」を示す必要がある。今回はイランとも仲が良い全方位外交のカタールが仲介に入ったようだ。アメリカの意向があればイスラエルが動くということが証明された形になる。

一方、イスラエルの軍事作戦の目的もまた明確になってきた。難民キャンプに空爆を加え内部の状況を悪化させることによりガザからパレスチナ人を追い出そうとしているのだろう。戦争犯罪まっしぐらという状況に陥っている。ガザの状況は医療崩壊一歩手前だとする報道も増えてきた。

非同盟諸国の中にはイスラエルと断行する国も出始めた。

当初イスラエルに強い支持を表明してしまったためにバイデン大統領の国内支持率も落ち込んでいる。10月の調査では「国境対策」の失敗が離反理由だったが、民主党支持者の間でイスラエルの支援について意見が割れており下落傾向は続いているようである。イスラエルはアメリカの言うことには従いつつガザの無害化を進行しているのだから結果的に「アメリカが容認している」と言う印象がついてしまう。このように突発的に起きたイスラエル情勢はアメリカの大統領選挙にもも影響を与えつつある。対立する共和党の候補はトランプ氏ということになりそうである。現在支持率は独走状態だ。

まだ「戦後」について話をするのは早急というしかないが、ブリンケン国務長官が上院で証言した。抗議の意志を示す血塗られた手を背景にした異様な証言となった。イスラエルには領土編入のつもりがなくパレスチナに統治能力のある政府が作られる見込みもない。ハマスのような過激派が再びガザに入り込むのを防ぐためにはなんらかの強力な治安部隊が必要だ。さらにこの証言を裏打ちするような報道も出ているそうだ。報道の中身を見る限り「現在の信託統治領」といった感じである。

イスラエルがハマスに勝利した場合のガザ統治方法に関する米とイスラエルなど中東諸国の協議について、ブルームバーグはこの日、米軍を含む多国籍軍が駐留する可能性や、ガザを一時的に国連の監視下に置くといった選択肢が検討されていると伝えた。

アメリカ合衆国の中では「お金を出して支援をするのはいいが米軍の犠牲が伴う措置には賛成できない」という人が多いのだろう。ホワイトハウスは米軍が関与することになるであろう平和維持軍構想に米軍を参加させる予定はないとして報道を否定している。

ブリンケン国務長官がイスラエル問題にかかりきりになると2つの懸念が生まれる。1つはウクライナ情勢だ。イスラエルの戦争犯罪批判が強まると相対的にロシアのウクライナに対する戦争犯罪に注目が集まらなくなるだろう。ウクライナに対する報道は確かに少なくなっている。もう一つ気になるのがアジアの安全保障だ。バイデン大統領が新しい国務副長官を任命した。NHKはキャンベル氏起用の狙いは「インド太平洋地域」の対応強化であろうと書いている。今後上院で審議が行われ承認されれば就任ということになる。

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