マイナンバーカードとお役所のやる気のなさ

マイナンバーカードを取りに行ってきた。いろいろ考え込んでしまったことをだらだらと書いてゆく。目についたのは、国民と役所のやる気のなさだ。
「カードの受け取りをするように」という連絡はハガキでくるのだが、あらかじめ市役所側がマーカーで線を引いている。これは非正規の職員にやらせているのではないかとおもう。人件費の無駄だ。これは、ハガキが著しくわかりにくいためだ。多分、国には文書をわかりにくくするセクションというのがあって、そこを通過しないと文書が発出できないのではないかと思わせる。
わかりにくい理由は2つある。1つはAND条件とOR条件が複雑に絡んでいるからだ。「ないし」とか「または」というやつである。数回読んだが、箇条書きにすればいいのにと思った。あとは単純に字が小さい。多分優先順位がわかっていないのだろう。持ってくるものと、取りに行く場所だけ書いておけばいいのにと思う。
受け取りに行くと口を酸っぱくして「自己責任」の重要さを説かれる。これが非常にうざい。が、どうやら受け取りに来る人たちは想像以上にぼーっとしているらしい。「身分証明をもってこい」というのに持ってこない人が多く、通知カードの存在を忘れている人も多いそうだ。ちなみに身分証がないと受け取れないし、通知カード(に加えて住基カード)をなくすと紛失届を書かなければならない。
暗証番号が4つ必要なのだが、これを忘れる人も多いそうだ。カードを作った人が引越しの際などに手続きをするために市役所にゆき「番号を忘れた」などというと、そこでまた大騒ぎになる。そもそもなぜ同じような4桁のパスワードが3つあるのかもよくわからないが、それを同じにしても特に問題にならないというのもわからない。が、そもそもパスワードを管理できない人がいるのである。
しかし問題なのは利用者の側だけではない。電子証明は5年で切れてしまうのだが、再発行の通知はこない。これは自分で管理して自己申告で市役所に再発行をお願いしなければならない。が、そもそも暗証番号を忘れる人が多いのを見ると、彼らが自分で更新手続きをするようには思えない。また、カードの身分証明機能も10年で失効してしまうのだが、これもお知らせがこないそうである。
さらに、平成33年などと書かれているが、今年が平成何年かすぐに言える人がどれくらいいるだろうかという疑問もあるし、そもそも退位が予定されているので、平成33年という年はない可能性が高い。市役所の人に言ったら「ああ、考えたことがありませんでした」と感心されてしまった。
さらに10年後、どういう手続で再発行するかは決まっていないそうである。つまり、今カードを受け取った人は誰も更新手続がどんなものか知らない。つまり意識があっても知りようがないのだ。
高齢者なんか暗証番号も更新手続も忘れるでしょうねと言ったら「でも失効しても別に実害ないですし」と言われた。電子証明書を使うのはパソコンによる納税のときだけなのだが、これは専門のリーダを持っていないと使えない。こういう人はカードを毎年使うので当然意識するだろう。が、使わない人は忘れてしまうかもしれない。さらに身分証明機能もほとんど使う人はいないだろうから、失効しても気がつかなったという人が多そうだ。だったら何のためのカードなんだと思うわけだが、窓口の人も「持っても意味ないんじゃないか」と感じているらしい。「私がいうことでもないですが、別にそれほど困らないですよね」と言っていた。
ちなみにマイナンバーカードの普及率は8%程度なので、それを前提に民間がアプリケーションを作るなどということは考えられない。このまま普及しないだろうから、数年後には「ああ、そういうカードがあったね」ということになっているのかもしれない。
リベラル系の政党は「監視社会が到来する」と言っているのだが、監視社会になるほどの緻密さはなさそうだ。監視できるくらいのシステムを作ったら、その前に大規模な情報漏洩が起こりそうだ。もし、政府がカードの利用を無理強いすれば行政の現場がパンクするだろう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。