岸本和歌山県知事が公邸で倒れ救急搬送された。心肺停止で病院に運び込まれたとされており意識不明の状態が続いているそうだ。
和歌山県は二階俊博氏と世耕弘成氏が対立しており参議院選挙も保守分裂が確定的とされている。自民党は都市部の無党派層もまとめきれておらず、今後は県政および参議院選挙に大きな影響が出るかもしれない。
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岸本知事(68歳)は倒れる前日に大阪・関西万博でお神輿を担ぐなどしていたそうだ。お神輿を担ぐことができるくらい元気だったのに倒れてしまったのか、あるいは頑張り過ぎてしまったから倒れてしまったのかは評価が分かれるところだろう。
毎日新聞は「心肺停止」状態で運び込まれたと書いている。ご本人の意識が戻らなければ続投か治療に専念かの意思は確認できない。とはいえ治療により命がつながれている以上は医療は延命措置を続けることになるだろう。
千葉県、石川県、和歌山県は「半島県」だ。東葛・千葉、金沢、和歌山のような都市部と半島部では大きく政治状況が異なる。和歌山県の人口は90万人を割る程度だそうだが1/3以上の35万人が和歌山市に暮らしているという。
和歌山市では非自民化が進んでいた。岸本氏は民主党から国民民主党まで非自民系議員として和歌山1区を地盤としていた。補欠選挙では維新が和歌山1区を獲得し、その後の選挙でも比例復活している。
地方は自民党が持ってくる公共事業や支援に依存している。この利権構造を作り出したのが二階俊博氏である。このため現在の和歌山2区では二階俊博氏の影響力が強い。
前回の県知事選挙では世耕弘成氏が意中の官僚を県知事候補として立てようとしたが二階俊博氏の承認が得られなかった。二階氏は表立って反対こそしなかったが、どういうわけか町村会、建設業界、農業従事者の代表などは岸本氏を支援する。岸本氏も国民民主党を離党し無所属として県知事選挙を戦った。
今回の参議院選挙でも二階俊博氏の息子が出馬することに決まっているのだが世耕弘成氏はこの候補を支援せず前有田市長を支援している。世耕氏の自民党離党もあり情勢はかなり不安定だ。
和歌山県は自民党の利益誘導型政治と無党派層の要望が乖離を象徴する選挙区の一つになっており参議院選挙の動向が注目されていた。
容態がわからない以上はまずは岸本氏の回復をお祈りしたいところだがかなり大きな政治的空白が生まれてしまったという印象もある。
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