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【2024年総選挙特集】自公過半数割れと今後

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2024年の総選挙が終わった。接戦区が多く自公過半数割れが決まったのは深夜1時30分頃(NHKの当確ベースで)だった。石破総理・森山幹事長は辞任を否定している。公明党の石井新代表は落選し公明党の執行部は入れ替わる見込み。躍進した国民民主党は首版指名で自民にも立憲にも協力しない。維新は自民にも立憲とも政権組むつもりはないが首版指名の言及はなかった。自民党は非公認者をすぐには公認せず連立や閣外協力の枠組みを模索する。自・公・維が協力すると過半数が得られるため首班指名はスムーズに進む。少数与党でも首班は指名されるものと考えられているそうだが、政権が安定せず前例がない。国会の開催は11月7日と伝えられていたが外交日程のため月末になる可能性がある。

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残議席1で比較第一党が自民党、比較第二党が立憲民主党になった。自民党、公明党、無所属で追加公認が予想される人たちを合わせても過半数が獲得できない見込み。ただ、立憲民主党は単独では過半数が獲得できない。選挙前に連立の枠組みを作っていないためこれから交渉して連立の枠組みを作るのは難しそうだ。

維新は伸び悩んだがそれでも比較第三党を維持した。大阪ではいつもどおりの強さを見せた。国民民主党は衆議院では公明党を超える28議席を獲得した。比例で20代30代の支持が高かったと伝わる。

玉木雄一郎代表は首班指名では自身の名前を書くと言っているため首班指名には協力しない見込み。維新は連立の枠組みに入ることは否定しているが首班指名については言及がない。普通に考えればこれから立憲民主党をベースにした政権を作るよりも今ある枠組みに乗ったほうがスムーズに物事は進むだろう。

自民党の石破茂総理・総裁と森山幹事長は辞任を否定している。追加公認は「当面は」行わない見込みで新しい政権の枠組みを模索することになる。当面は維新と協力すれば首版指名で過半数を獲得し、予算を成立させることができる。

今回公明党が苦戦したことを考えると「政権に協力して妥協すること」自体が政権の凋落要因になりかねない。当ブログではこれを「穢れた政権」と表現した。つまり維新や国民民主党が政権に協力しすぎると参議院選挙で有権者の怒りを買う可能性がある。怒るというより「穢れ」を気にして近づかなくなるのだ。

30日以内に国会を開き首版指名を行うことになるが「その国会でいつまでに新しい首班を指名しなければならない」という規定はない。日経新聞は過半数を得る候補がいない場合にはトップ2名で決選投票を行うことになると書いている。共同通信は「玉木氏は自分の名前を書く」と主張したと伝えているが日経は「野田氏の名前は書かない」と伝えている。つまり首版指名への協力に含みを残しているという見立てのようだ。

首相指名選挙は白票含めた投票総数の過半数に達する候補がいない場合、上位2人による決選投票になる。各党の対応に注目が集まる展開となる。国民民主党の玉木雄一郎代表はフジテレビ番組で決選投票で野田氏の名前を書くことはないと否定した。

首相指名選 波乱含み(日経新聞)

このように、次に開かれる国会では石破茂氏と野田佳彦氏が首班指名で争うことになる。野田佳彦氏も新しい政権の枠組みについて他政党と協議するものと見られるが選挙前の選挙協力の枠組みづくりに失敗している。野田氏の背景には「壊しやいっちゃん」で知られる小沢一郎氏がおり他政党(特に左派政党)は警戒するのではないか。野田佳彦氏は「左派色を打ち消す」ことで躍進を図ったが特に共産党との協力を嫌う国民民主党と維新の協力を得るのは難しそうだ。

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