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「高市潰し」に意外な援軍 麻生太郎氏が高市支援?

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小泉増税王子説について調べていて意外な記事を見つけた。根拠は明らかではないが麻生太郎氏が高市早苗氏支援に傾いているというのだ。「高市潰し」に遭遇している高市早苗氏には貴重な援軍だが、あるいは毒饅頭(決して食べてはいけない贈り物)なのでは?という気もする。

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高市早苗氏はとにかく形勢が良くない。自民党が(実際に度の程度残っているかはよくわからない)安倍支持者争奪戦状態に陥っていることがわかる。

高市陣営は総裁選挙に出る前に小林鷹之陣営から保守の引き剥がしにあった。本音ではアベノミクスからの脱却を図りたい自民党のエスタブリッシュメントにとってみれば高市早苗氏は制御が難しい「馬」であり小林鷹之氏はそうではない。安倍総理の支援者を維持しつつ財政再建路線に軌道修正を図りたいのだろう。

しかしながら、高市氏はこの危機を突破した。さらに小泉進次郎氏が失速し総裁選挙は石破、小泉、高市の三つ巴になるのではないかとも噂されるようになった。これに危機感を感じた岸田・森山両氏は「文書問題」を持ちだし選挙への介入を画策するが世論が反発し「追加の処分はしない」ことになった。

高市氏はかろうじてこの山も超えることができた。

小泉増税王子について調べていたところ偶然「デイリー新潮」の記事を見つけた。「声が消えない」となっているので「なんだただの噂か」とは思う。

だが、菅義偉氏に支援される小泉進次郎氏と麻生おろしを画策した石破茂氏との一騎打ちになれば麻生太郎氏の出る幕はなくなってしまう。麻生氏にとって高市支持が「戦術的に」最も好ましい候補であることは間違いがない。

「高市は無派閥ながら、推薦人(20人)以外で、すでに10人以上からの支持を集めているが、その背景について“麻生がウラで差配している”との声が消えない。実際、もし決選投票に高市が残れば、『麻生派の票は全部、高市に入る』と党内では囁かれていて、高市の国会議員票には“まだ伸びシロがある”との指摘は少なくない。つまり石破との違いは、勝機が見えてくれば、高市には強力な援軍が現れる可能性があるということだ」

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さて、現在の自民党は「増税」について3つの異なる考え方がある。

  • 増税議論より先に経済成長議論を促進したい茂木敏充氏
  • いつまでも起きない経済成長議論よりも負担増の議論を先行しようという諸氏
  • 安倍氏の掲げる上げ潮路線を継承したい高市早苗氏

である。

増税慎重派という意味では茂木氏と高市氏は同じだが内容は大きく異なる。茂木氏はまず経済成長の議論を加速し結果として増税を回避しようとしている。国民に「負担像を避けたければもっと働け」と訴えていることになる。茂木氏が反発されるとすれば、それは彼が「自民党が生活者の代表だ」とみなされていないからだろう。結局国民の支持は伸びなかった。だが、結局のところ国民がやる気を出して経済成長を望まない限り増税は不可避である。

一方の高市氏は安倍氏の路線を引き継いでいる。これは財政負担を増やせばいつかは好循環が生まれるであろうと言う見込みを伝えているに過ぎず「先延ばし路線」といえる。石破茂氏が指摘するようにこの見込みは日本経済を停滞させたのではないかと思う。

麻生太郎氏は「財務省と関係が深い財政再建論者」である。この麻生氏が最後の最後に高市氏支援に回ればどうなるか。それがたとえ押しかけ支援であっても高市氏は断れない。だが結果的に麻生氏に貸しを作ったことになるのだから麻生氏の要求を飲まざるを得なくなるだろう。

「いつかは好循環が生まれる」と言う路線なのだから「私の経済政策が効果的だったので好循環が生まれました」と宣言し増税路線に舵を切る可能性があるということになる。

ネット保守の人たちはこの現実から目を背け「高市氏は自分たちの味方だ」といい続けるのだろうが結局は増税・財政再建路線の中で踊らされているだけと言うことになるのかもしれない。

麻生派は決して自民党の過半数を獲得いているわけではないのだが「少なくない人数をまとめて持っている」という派閥の力が最大限に生かされることになる。脱派閥と打ち出しながら、結局「ゴネ得だった」ということになるのかもしれない。

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