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在沖米兵不同意性交 女さえ黙っていれば全て丸く収まるんだ……

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アメリカ軍の兵士が不同意性交の疑いで起訴された。しかしこの事件は3ヶ月間県に報告されることがなかった。米軍が隠蔽したのかと思ったのだが実は日本の警察と検察が逮捕し報告しなかったことがわかっている。

報道があって初めて県の知るところとなり波紋が広がっている。防衛省は報道後すぐに県に連絡を入れており「あ、これはまずいぞ」と思った可能性があるが報告が遅れた原因について調査することはなく「被害者のプライバシーに配慮した」と言い続けている。、

背景にうっすらと警察・検察という体育会系縦社会に残る女性蔑視の姿勢と組織防衛の疑いが透けて見える。

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沖縄県がこの問題を知ったのは報道された後だったようだ。

事件について政府から県に説明はなく、防衛省沖縄防衛局から連絡があったのは、一部で既に報じられた後の28日午前9時50分ごろだったとし、政府に早急な対応を要請することを検討しているとした。また、県警の鎌谷陽之本部長に対し、米軍関係者の逮捕時の速やかな情報共有を依頼したことも明らかにした。

日本で秘密裁判が行われるはずはなく県に情報が入るのは時間の問題である。なぜ隠したのだろうと考えてしまう。「そういえば、沖縄では6月16日に県議会選挙が行われたばかりだったな」と思い出した。おそらくその前にこの事件が報道されていれば左派系のオール沖縄に追い風になっていただろう。

ただし、今回報告しなかった主体は日本政府ではなく警察と検察なので「地元の警察と検察がオール沖縄を快く思っていない」可能性があると考え背筋が凍る思いがした。よく発展途上国にある権力対議会対立という図式そのものだからである。防衛省は報道後「あ、これはまずいぞ」と考えた可能性がある。

ただし性的暴行事件の扱い方の軽さは沖縄県だけの問題ではない。発展途上国的な状況はいくつも起きている。

鹿児島県でも警察関係者の不祥事がいくつか起きていて内部通報事件に発展している。おそらく原点はほんの些細な「本部長を無傷で東京に戻さなくてはいけない」という動機だったのだろうがマスコミへの不当介入の疑いまで持たれる大事件に発展した。警察庁は事件を穏便に解決したいがそのためには情報を収集する必要がある。おそらく特別監察官を送ったのは事件解決や透明化のためではなく事件の落とし所を探るためだろう。

個人としての日本人と集団の日本人は振る舞いが異なる。集団になると個人として持っていた倫理観が剥落してしまうのである。このときに頻繁に使われる言い訳が「被害女性のプライバシーに配慮した」だ。被害者の問題に転嫁して逃げてしまうのだ。

鹿児島県では2名が逮捕されている。最初の事件は係争中であり内部告発者からの証言は聞き取りができていない。だが被害者(事件化されていないので被害者ですらないのだが)が負った心の傷は癒えていないようだ。AERA.dotが伝えている。おそらく県警察の本音は組織防衛であり被害者感情などどうでもいいことなのだろう。むしろ「あんたさえ黙っていればいいのでは?」「キズモノになりたくないだろう?」という隠れた悪意のメッセージさえ感じてしまう。

「鹿児島県警に正義はありません。まったく何も信用できません。犯人を隠蔽された被害者の女性スタッフは、今も心を病んで苦しんでいます。強制性交事件や警察官の犯罪を鹿児島県警が組織ぐるみで隠蔽せず、適正な捜査をしていれば、藤井さんも本田さんも内部告発に動く必要もなく、当然、逮捕なんてことはなかった。鹿児島県警は、メディアに情報を漏らしたといって身内を続けて逮捕していますが、本来逮捕すべきは誰なのか、よく考えてほしい」

この鹿児島の事件が影響を与えたと思われる事件がある。それが大阪の元検事正の逮捕である。2018年から2019年に起きた事件だそうだが、検事正は密かに退任していた。ただなぜこの人が今になって逮捕されたのかについて検察は何も語っていない。被害を受けたのは検察の女性だが「お前さえ被害を申し出なければ全て丸く収まるんだからな」と考えていたとしても何の不思議もない。

北川容疑者は2018年2月~19年11月に検事正を務めた。大阪高検は被害者のプライバシーを理由に逮捕容疑の詳細を明らかにしていないが、関係者によると、検事正在任中に大阪市内の官舎で、酒に酔った部下の女性に性的暴行を加えた疑いが持たれている。

産経新聞が指摘する「5年前の事件をなぜ今更?」という疑問は決して突拍子もないこととはいえない。

本紙の取材で、容疑事実の時期は検事正時代(平成30年2月~令和元年11月)だったことが判明した。5年も前である。なぜ、今の時期の逮捕となったのか。検事正時代に問題は把握されなかったのか。時期一つとってもこれだけ疑問が生じるのだ。説明不足では、捜査の経緯や適正性にも疑問符がつく。

説明ができないのところには憶測が生まれる。若狭勝氏は鹿児島の事件が大阪の事件に影響を与えたのではないかと推測する。

その上で、時間を経ての逮捕となった背景について「この間、事件が放置されていた印象。私は『外圧』だと思う」と分析した。「鹿児島県警本部長がストーカー事件を捜査をせずにもみ消そうとしたということを当時の鹿児島県警の生活安全部長が訴え、逮捕された」と最近、鹿児島県警で明らかになった一連の不祥事に触れた。そして「恐らく今回の事件も、水面下では被害者の訴えなどがあり、ずるずる来ていたのだと思う。そこにきて、鹿児島県警のような話が出てきた。これで何もしないと逆に、同じように事件をもみ消そうとしたのではないか、というような見方が出てしまう。それで勢い、逮捕ということになった可能性はあると思う」と述べ、鹿児島県警のスキャンダルが影響したのではないかとの見方を示した。

今回挙げた3つの事件には共通点がある。

  • どれも警察・検察のいずれかが関与している。
  • (明確な証拠はないものの)組織防衛の可能性が排除できない。
  • 性的事件を「女性の側の恥」であると捉え「どうせ当事者が訴えてくることなどないだろう」と甘く見ている。そしてそれが露見すると「むしろ被害者の側のプライバシーを配慮した」と臆面もなく説明してしまう。

今回は防衛省が慌てて県に通告したところから「あこれはまずい」と考えた可能性がある。外務省のトップは女性(上川陽子氏)だが男性社会の側に加担し「プライバシーが理由だった」と言っている。外務省が「主犯」とは思わないが非常に残念な対応だった。だが「重く受け止めている」とも言っているところから被害者(ジャニー喜多川事件を見ると女性だけではないのだろうが)に寄り添った運用改善がなされることを期待したい。

上川陽子外相は28日の記者会見で、在沖縄米空軍の男が不同意性交などの罪で起訴された事件で、起訴後3カ月間、政府が沖縄県に情報を伝えなかったことについて、「被害者のプライバシーに影響を与えることを考慮して捜査当局が公表するか否かを判断した。外務省もその判断を踏まえて対応した」と説明した。

なおこれら一連の案件と関係があるとは思わないが(東京高検トップの順当な昇格なので)検察のトップにも女性が就任することが決まったそうだ。

なお今回逮捕された米兵の裁判は日本側で行われる。米軍はパスポートを抑えており基地の外にも出さない方針だそうである。NHKは過去20年の事件についてまとめているがなぜか最も多かったのは「盗み」なのだそうだ。

  • 空き巣や車上狙いなどの「窃盗犯」が49%を占め(3065件)
  • 傷害や脅迫などの「粗暴犯」が18%(1108件)
  • 殺人や女性への乱暴などの「凶悪犯」が9.4%(586件)などとなっています。

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Comments

“在沖米兵不同意性交 女さえ黙っていれば全て丸く収まるんだ……” への2件のフィードバック

  1. 細長の野望のアバター
    細長の野望

    令和になっても性被害が軽んじられてしまうのは日本の大きな問題の一つなのでしょう。
    在沖米兵不同意性交をよりによって日本が隠ぺいしてしまったことと、平然と「被害女性のプライバシーに配慮した」という穴だらけの言い訳をしてしまったことが大変残念です。
    今回のようなことや、昔の戦争末期のときに旧日本軍が現地民に対して行った非道が重なって見えてしまいます。戦争はとっくに終わってしまっても、余韻は残り続けるのだなぁと思いました。

    1. テレビ朝日で玉川徹氏が「原因を調査」という特集をやっていて期待したのですが、沖縄の取材はあっても外務省の取材はされなかったようです。PFASの問題でも米軍の言いなりだ等と言われますが実際に何が起きているのかわからない点に気持ちの悪さを感じます。