CNN主催による大統領と前大統領のテレビ討論が行われた。トランプ氏はこれまでのとおり「事実にこだわらない奔放な」発言を続けた。一方のバイデン氏は覇気に欠けておりトランプ氏に対抗できなかった。なおABCニュースはディベートの前に放送されている。
- 大統領対前大統領のテレビ討論が近づく。現在の世論調査では二人の支持率は拮抗している。ABCニュースは両陣営の事前準備について長い時間をかけて伝えていた。
- 先日「間違って」掲示されたアイダホ州の緊急医療室の中絶措置に関する文書の最終版が発表された。オピオイド中毒の和解についても見解が示されている。
- NTSB(国家運輸安全委員会)がボーイングに制裁。ボーイングの不備のある安全対策には社会的批判が高まっており当局の捜査も進んでいる。
- テキサス州ユバルティの小学校で子供を危険に晒した容疑で元警官2名を起訴。77分間問題を放置していた。
- オクラホマ州で聖書と十戒の教育が義務化。ルイジアナではすでに十戒の掲示が義務付けられていて訴訟も予想されている。
- アメリカ北東部が嵐に見舞われる。
- ニューヨーク州で電気自転車の火災。リチウムイオン電池の火災。
- Walgreensが大量閉店。全米で8600の店舗を持つ薬局チェーンだが、CNNによるとアマゾンなどとの競争に負けていた。またインフレが長引くことで消費に翳りが見えているという事情もありそうだ。
- イリノイ州のサッカーフィールドが大きく陥没。
- NBAでブラウニー・ジェイムズ選手がレイカーズに。ルブロン・ジェイムス選手の息子。つまり親子でタッグを組む可能性がある。CNNによると現役最後の年は是非息子と試合に出場したい、お金は問題ではないと語っていた。
- 飛んできたボールを同僚が素手でキャッチし大谷翔平選手を守った。
オピオイド訴訟の和解について
オピオイド中毒の和解のニュースについて調べた。以下詳細はCNNによる。
サックラー家はオピオイド危機が囁かれていた初期に中毒性が高いオキシコンチンを製造した。結果的にこのオピオイド中毒で数十万人のアメリカ人の命が失われている。
一家はパーデュ・ファーマを閉鎖し和解金を支払う代わりに将来の免責を求めている。最高裁判所は破産法は将来免責を認めないと確認する内容だ。
法律の趣旨は守られるが現実的にはさまざまな被害が想定される。
まず、サックラー一家が和解を拒否する可能性が出てくる。結果的に和解で金銭が得られるはずだった被害者遺族のこれまでの裁判所での努力は無駄になる。またサックラー家の免責が認められなければ彼らの前提が崩れ再建計画が破壊される可能性もある。
最高裁判所は議会にこの問題に対して法的措置を講じるように求めている。
ボーイング社の問題
NTSB(国家運輸安全委員会)はボーイング社と協力し事故調査を行ってきた。しかしボーイング社は事前に調査情報を公表し自分達に世論を誘導しようとした。この不正は司法省に報告されボーイング社は今後NTSBの調査内容にアクセスできなくなる。ボーイング社の安全対策違反には組織性がうかがえる。当局がボーイング社を調査しており今後社の立場はますます悪いものになりそうだとロイターは書いている。
大統領と前大統領のテレビ討論について
前大統領と現大統領の第一回テレビ討論は災害級の内容となった。ほぼ両者の罵り合いとなりまともな政策論争は行われなかった。バイデン氏は事前に風邪をひいていたとの発表があったが、覇気に欠ける様子が印象に残った。
結果的に(おそらく嘘ばかりだった)トランプ氏の方が討論に勝利したように見えるという災害級の結果となった。識者の中には「支持者たちの意見は変わらないだろう」とする人もいる。新しい事実は何も出ずお互いが従来の主張を繰り返すばかりだったからだ。
しかし、民主党大会の前の討論会ということもあり「このままではトランプ氏には勝てない」という人が出てくるのではないかと危惧する国際政治学者もいる。
また、有罪判決を受け嘘ばかりついているトランプ氏に対してバイデン氏が十分に立ちむかうことができなかったと嘆く人も。
結果的に内容ではなくパフォーマンスが注目されトランプ氏が勝ったように見えるが、外国の人たちはこれをどう見たのかと懸念を表明している。おそらくアメリカの民主主義を尊敬しなくなるのではという主張だ。つまりバイデン陣営にとって最悪の日だったのみならず、アメリカの民主主義にとっても良くない日だったと総括している。