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ニコニコ動画は復旧までに一ヶ月 原因はランサムウェア

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先週の土曜日にニコニコ動画が緊急停止した。原因はランサムウェアと特定された。仮復旧は済んでいるが全面復旧までには一ヶ月ほどかかる予定だそうだ。原因はプライベートクラウドにあった。エンジニアたちは3日かけて「仮」サービスを立ち上げている。2007年までの動画しか見られないそうだがユーザーたちは「古い動画を見ることができて懐かしい」などと温かい対応を見せていた。

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先週の土曜日にニコニコ動画が緊急停止した。被害はKADOKAWAの広範囲のサービスに及んでいた。原因はランサムウェアだった。KADOKAWAのサービスはパブリッククラウド(どこのものかは特定されていない)とプライベートクラウド(自社開発)に分かれている。

ニコニコ、復旧まで1カ月以上かかる見通し ランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃だった【追記あり】(IT Media)

パブリッククラウド(どこのものかは特定されていない)にはそれなりの対応がなされていたが自社製のプライベートクラウドの対策は十分ではなかったのだろう。ただし、エンジニアを責めるつもりにはなれない。サーバーのセキュリティ管理には正解もゴールもない。つまりどこまで何をすれば安全になるかは誰にも分からない。

と同時にGoogleやAMAZONなどのクラウドサービスに世界各地のさまざまなサイバー攻撃に対する知見が蓄積していることがわかる。どこかで何かが起きるたびに情報が蓄積されてゆき堅牢なサービスが作られる。

重要なサービスを自前で構築するリスクはかなり高いということになる。日本政府はクラウドの国産化を推進しておりさくらインターネットが参入することが決まっている。ただし一度セキュリティを破られてしまうと評価が一夜にして地に落ちることになる。国産のプロバイダーが世界からの知見を集めることは難しいだろう。極端な規模の集約が起きる非常に厳しい世界だ。

エンジニアたちの心労は想像するのも辛いほどだ。一時は通信を遮断しても回復せず電源ごと引き抜かなければならないほどだったという。停止処理をせずに電源を引き抜けばこれまで蓄積したプログラムが失われる可能性がありその後の膨大な仕事量を覚悟しなければならない。

しかし彼らの気持ちが折れることはなかった。3日で仮サービスを立ち上げたという。記事には書かれていないが夜通し作業をした人たちもいるかもしれないと想像する。一度失われたものを一から復活させるのはきわめてしんどい作業だろうが、彼らはなんとかそれをやり遂げた。ただ、2007年までの古い動画しか見ることができないそうだ。手元にあったソースコードと素材などを何処かから持ってきたということなのだろう。

「ニコニコ動画(Re:仮)」公開 ニコニコ動画停止中の代替サービス 開発期間は3日(IT Media)

今回の件でSNSの評判は調べていないのだが、知り得る限り「ニコ動はだらしない」というようなバッシングは目にしなかった。おおむね「懐かしい」というようなコメントが多いような印象だ。「頑張れニコニコ」というタグもあれば、古い動画を再発掘して楽しんでいる古参ユーザー(インターネット老人会を自称している)もいる。エンジニアの苦労を理解しているファンが多く仮復旧のサービスにも寛容な人が多いと信じたいところである。

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