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自民党に投票するということは、移民解禁に賛成するということ

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今朝の日経ビジネスオンラインには面白いヘッドラインがついている。それは「日本の移民問題、参院選明けに本番 事実上の「移民解禁」に議論百出は必至か?」というものだ。日本には移民労働者を受け入れなければならない理由がいくつもある。

  • 高齢化が進んでいて労働力が枯渇しそうだ。
  • 企業は安い労働力を望んでおり、特に地方の収益力が落ちた産業では賃金を払えなくなっている。
  • 国内で教育に投資していないため、優秀な人材が育たない。

そこで企業からの移民解禁圧力が強いのだろう。地方の農業を含む零細企業などは「研修生」という名前の労働者なしでは成り立たなくなっている。自民党は中小企業の支援を受けているのだから、移民解禁圧力は強いに違いない。
日経グループは企業よりなので、当然移民推進派なのだろう。そこで報道機関の体裁を装いつつ、「移民はすでに身近な物ですよ」という刷り込みを行っている。
ただし、移民政策は面倒くさいイシューなので選挙の争点にはならない。野党からの攻撃材料は少しでも減らしたいのだろう。議論は「参議院戦後」である。マニフェストにどう書いてあるかは知らないが総合政策集というパンフレットには移民や憲法については触れられていない。Jファイルには憲法のことは書いてあるが移民のことは書いていない。
人権上、社会保障政策から除外するということはできなくなるだろう。だが、社会保障が外国人に侵食されるという懸念は当たらないように思える。どちらかというと、外国人に社会保障を支えてもらうようになるのではないだろうか。
もし移民が解放されれれば真っ先にやってくるのは中国人だろう。安倍政権のコアなファンのなかには「日本人の純血」を重んじる人たちがいるのだが、その人たちの期待は裏切られることになるはずだ。
中国人のいる労働環境というのはなかなか過酷らしい。今でも、IT企業などで本土中国人と台湾人が争う光景が見られるのだという。日本はIT教育にも力を入れてこなかったので、インド人の監督のもと、中国人労働者と競い合う日本人というのも珍しい光景ではなくなるかもしれない。中華街が至る所に作られ、整然として自治が保たれていた住宅街みたいな光景は「平成の懐かしい光景」ということになるだろう。
この話題、自民党が嫌いなサヨクの人は反対しにくい。サヨクはリベラルだという認識があるので、外国人を排斥するような運動には加担しにくい。ウヨクが反対しない理由は少し複雑だ。フット・イン・ザ・ドアという理屈がある。自民党への支持にコミットしてしまうと、その後の提案をすべて受け入れてしまうようになるのだ。本来なら「中国けしからん」と言っていた人たちが、中国機が尖閣領海に侵入しても何も言わないのはその理屈によるのではないかと思う。政府が隠しているらしいのだが、その政府を疑うことは自分を疑うことになってしまうと考えてしまうのだ。
だが、今はマニフェストにも書かれていないのだし「サヨクがなんか言ってる」くらいに思って白紙委任状を渡せばいいんじゃないだろうか。ただ「後で文句を言うなよ」とは思う。日経読まずに、リテラばかりみて攻撃している人たちが悪いのである。


Comments

“自民党に投票するということは、移民解禁に賛成するということ” への1件のコメント

  1. […] 第一に自民党に投票すると、自動的にいくつかの政策を承認したことになる。例えば、移民の解禁などがそれに当たる。と、同時に時計の針が一歩進むことになる。具体的にそれはどういうことだろうか。 […]

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