自民党には有権者の断固たるの審判が必要だ。これは懲罰ではない。一種の愛である。
自民党の菅家(かんけ)一郎氏がパーティー収入のキックバックを寄付し所得税の一部を控除されていた。毎日新聞の調査報道によるスクープだった。菅家議員は説明のためにの会見を行い「合法でありみんなやっていることだ」と説明。逆に「何で自分が責められなければならないのだ?」と記者たちに指を指して激昂していた。確かに国税を含む行政権を掌握し立法権も握っているのは彼らなのだからこの人をやめさせるためには選挙が必要ということになる。
おそらくこの手の言動は真面目に自民党を支持してきた人々を悲しませることになるだろうが、今の岸田総理の元での問題解決は難しいだろう。だから、彼を黙らせるためには彼を落選させることが必要であり、それは自民党に対する思いやりなのだと言える。
本来、当ブログは「冷静な話し合いによる問題の解決が必要だ」と訴えてきた。特にアメリカの政治事情がかなり混乱していることもあり冷静な話し合いの素地を作っておくことが重要だと感じている。一度ポピュリズムに目覚めた有権者を冷静な話し合いに導くのはほぼ不可能である。
しかしながら疑惑に関する菅家議員の説明を聞いているとおそらく正攻法で彼らに自浄作用を働かせることはできないのだろうなあと感じる。自民党から処分を受けた時も自分は不記載ではなく誤記載(まちがっただけ)との認識だった。ある種筋金入りなのだ。
菅家一郎議員は記者会見を開き「合法かつおそらくみんながやっていることなのだ」とした上で「なぜ自分が責められなければならないのか」と記者団に苛立ちをぶつけた。文章で読んでもあまり意味がよくわからないのだが最近は会見がビデオで残る。「これはひどい」と感じる人も多いのではないだろうか。
特に看過し難いのは「自分は悪いことはしていないが国民が「誤解」しているようなので政治資金規正法の議論を行い議論をしなければならない」との認識だ。政治資金の問題について態度を改めるつもりはないという報道されない「普通の」自民党議員の本音を代表している。
自民党は国民の「誤解」と払拭するためにパーティー権の購入者公開基準額を20万円から10万円に引き下げた上で数年後に内容を見直す規定を作ることで週内に法案を通したい考えだ。
この時に自民党だけが抵抗しているとは思われたくない上に参議院では公明党の協力が必要になる。このために一部野党に声をかけ「みんなで納得しました」という形を作りたいようだ。本音では閣外協力関係を構築したい維新の馬場代表の動向が注目される。
日本人の議論に特徴的なのは「何が目的にかなっているか」という合理精神と「何がいいことで何がいけないことなのか」という道徳観念の欠如だ。とにかく法的形式が整っており、なおかつみんながやっているかやみんなが賛成しているか」が重要という認識があるようだ。
いくら言っても右も左も見にず車道に飛び出してゆく子供に交通安全ルールをわからせるためには強い言葉で注意するなどしか方法はない。非常に残念なことだが菅家議員のような人たちに「ことの良し悪し」を教える方法は一つしかない。それは選挙で彼を当選させないことである。
だがおそらく今回の件で最も傷ついているのは自民党の支持者たちなのではないか。2024年に行われた各種選挙の様子を見ると「本来は自民党支持者だがさすがに昨今の政治と金の問題は看過できない」として離反行動を取る人たちが増えている。自民党の支持者の中には「真面目に暮らしている人々の生活を支えるためには安定が一番である」と考えている人が多い。
そもそも菅家氏とはどんな人なのだろう。立正佼成会の信者であり会津若松市議・福島県議員から会津若松市長を経験している。地方議会上がりの自民党議員の認識というのはこの程度のものなのだなと感じる。1955年生まれで現在69歳だそうだ。会津地方が地盤で希望の党から立憲民主党に移った小熊慎司氏とライバル関係にありどちらかが当選しどちらかが比例復活するという状態が続いている。
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