ざっくり解説 時々深掘り

アメリカの大学で広がる親パレスチナデモにジョンソン下院議長が介入など

一部のトップリーグの大学の話だと思っていたのだが学生紛争が全米に広がりつつあるようだ。パフォーマンス重視の政治家が介入したことで学生が刺激されるという悪循環も生まれている。ジョンソン下院議長はできるだけ長く議長に留まりたいのだろうがこの保身のためのパフォーマンスが学生を刺激しデモが強硬なものになっている。

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  • 反イスラエル・親パレスチナデモの大学紛争が全米に広がる。平和なデモに警察が押し入り混乱が起きた学校もある。マイク・ジョンソン下院議長がコロンビア大学の学長の退任とナショナルガード(州兵)の投入などを大統領に働きかけるとしている。
  • アメリカ国籍を持っているイスラエル人青年の映像が公開される。音楽フェスティバルでハマスに拉致された。テキストメッセージが残されており何かが起きたことはわかったがその後生きているかどうかはわかっていなかった。爆発に巻き込まれていることがわかっておりビデオでは片手が失われていた。両親はビデオ声明を発表し「Survive=生き残れ」と息子に呼びかけた。イスラエルでは人質解放が進んでいないとしてデモが起きている。
  • イスラエル・ウクライナ・台湾支援法に大統領が署名。バイデン大統領はウクライナにすぐに武器を送ると発表した。
  • アイダホ州でも中絶禁止法が審議が始まる。危機に陥っている妊婦をどうするかについて一概に基準を作ることはできないと専門家が発言している。処置が遅れれば女性に命の危険が及んだり生殖機能を永久に失うことになりかねない。
  • タークス・カイコス諸島(西インド諸島にあるイギリス領のリゾート地)を訪れていたアメリカ人観光客がAmmunition(弾薬)を密輸したとして逮捕される。持ち込み荷物(carry-on)に紛れ込んでいた模様。
  • ボルティモアのキー橋崩落の復旧が進み、いよいよ貨物船が通れるようになりそうだ。亡くなった建設業者の2名がまだ見つかっていない。
  • 春の嵐の続報。
  • フライトがキャンセルされた場合と国内線が3時間以上遅れた場合には自動的に返金しなければならなくなるようにルールが変更された。
  • ロンドンで馬が2頭逃走する。
  • 火災が起きている車から人が助け出される。助けられた71歳は退院した。

ポリティコによるとマイクジョンソン氏がコロンビア大学を訪問したあらましは次の通り。

マイク・ジョンソン氏はコロンビア大学を訪問したがデモ隊から罵声を浴びせられた。マイク・ジョンソン氏はこれは憲法修正1条に定められた表現の自由ではないと主張した。最後は記者たちに「このまま封じ込めが行われないなら州兵(National Guard)が出てこなければならない」とも宣言した。マイク・ジョンソン議長はコロンビア大学のシャフィク学長を「弱くて無能である」と批判し辞任を要求している。

バイデン・トランプ陣営共にユダヤ系の票と寄付を集めようと躍起になっている。ジョンソン下院議長も解任の危機にあるためトランプ氏に気に入られたいと考える。そこでパレスチナ系を支援するデモに強い調子で対峙して政治的姿勢を示したい。ところがこれが却って大学生たちの反発を呼ぶことになる。こうして全米ではデモが拡大してゆく。

中絶禁止法のニュースを見てもわかるのだが、民主党・共和党の争いは意地の張り合いのような状態になっていてとても正気とは思えない。アメリカは時折こういう状況に陥る時代があるが、一線を踏み越え対決モードになった民主主義の恐ろしさをまざまざと見せつけられる思いがする。

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