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やはりガイドラインの改正しかないのではないだろうか

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沖縄で女性が殺された。どうやら乱暴されたようだ。これについて橋下徹さんが下記のようなツイートをしている。


また、次のようにも言っている。


いい線行っているように思う。ポイントを突いているのではないだろうか。つまり、兵士の性処理は「マネジャブルか」という問題である。
ボコハラムという武装集団が女子学生をさらった。キリスト教の教育への反発心が背景にあるのだが、その一方で部隊での切実な性処理の悩みを解決する狙いもあったのだろう。最近、一人の女子学生が解放されたが子供連れだった。敵兵士の子供を身ごもったのだと考えられる。この女子学生は敵の子供を我が子として育ててゆくことになる。「敵の子供を育てている」と自分のコミュニティで白眼視されるかもしれない。だが、それはまぎれもなく自分の血を分けた子供でもあるのだ。
アフリカではこうした事例が多発している。中には民族浄化策の一環として「敵の女を襲って身ごもらせろ」などという人たちもいて、子供を抱えた女性も社会問題化している。敵を逃れてきたものの、自分の身内からも「裏切り者」と見なされてしまうのだ。
こうしたことが起るのは、ヒトという動物が集団性の征服欲求を持っているからだと言える。法律の規範というものは、こうした本能の前でほとんど何の訳にも立たない。
アメリカ人はもっと洗練されていると思う人がいるかもしれない。だが、アメリカ軍ではレイプが蔓延している。女性の場合には「お前にも隙があった」と責められるケースが多いようだ。だが、被害者の中には多数の男性が含まれる。つまり性処理は「序列の確認(つまりマウンティング)」の手段に使われているのである。GQ(リテラではありませんよ)によると男性被害者は14,000人もいて、全体の半数を占めるそうだ。もう、狂っているとしかいいようがないのだが、米軍はこれをとめられずにいる。なお、彼らは同性愛者ではないと考えられている。
米国兵士に「レイプはいけませんよ」と教育しても何の訳にも立たない。もし教育でなんとかなるなら、既に問題は解決しているはずだ。
その上、駐日米軍兵士はガイドラインに守られている。そのため「法的に何をやってもよいのだ」という見込みを抱きやすい。「俺たち」と「奴ら(つまり、日本人のことだ)」という区分が作られやすい物と思われる。「狙われる側」にいた序列の低い男性兵士が、塀の外では一転して「過剰な万能感」を得てしまうのだ。日本での彼らは法律を超越した存在なのだ。
故に解決策は3つしかないことになる。

橋下徹さんは優秀な政治家であり、組織の有能なマネージャとして知られる。そんな彼であっても、兵士というものがいかに暴力的になり得るのかということがよく分からなくなっている。日本が70年もの長い間戦争と無縁だったからだだろう。
だが、実際には兵士の征服欲というのはマネジャブルなものではなく、風俗(それが何を意味するかは不明だが)をあてがったからといって解決できるような生易しい物ではなさそうだ。もし、兵士への風俗を考案するとしたら、それは女性の人格を破壊してしまうような乱暴行為を伴うものになるだろう。
「日本の平和を守るために、特定の女性の人権を蹂躙し、人生を根本的に破壊する」というのは少なくとも現代では受け入れられないだろう。
この問題の根本には人類が抱えている搾取の構造がある。権力がある人には性的な手段を含めて相手を屈服させたいという欲求がある。しかし組織では全ての人がその欲求を満たすことはできないので、征服欲が外に向いてしまうのだ。いわば搾取の構造があるわけである。ガイドラインを見直さないということはこの種の搾取を容認しているというのというのと同じことなのだ。


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