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劣等機能は飼いならせないのではないか

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夢を見た。家族が集まっている(とはいえ知らない人たちだ)席でいろいろと準備をしているが、なかなかうまく行かない。そのうち「いつも準備してもらうばっかりで、男の人はいいわよね」と言われた。すると風呂釜が蒸気を吹き出し大混乱になる。どうしていいか分からなくなり「もう俺は誰とも口をきかないぞ!」と宣言した。
目が覚めて「ああ、自分の劣等機能って感情なんだなあ」と思った。ということで昨日の話の続き。昨日は「劣等機能は、感覚・感情」であり、感覚を鍛えるべきだと書いたのだが、どうやら劣等機能とは意識下にあるものではなく、コントロールもできないらしい。まさに「暴れ馬」で、立腹のあまり目が覚めたくらいだ。
夢解きは簡単だ。普段から人間関係の波風を立てないように感情を殺して、できるだけ相手に沿うようにしているのだ。ただ、それはかなりの抑圧を伴うらしい。平たく言えば「ストレス」なのである。これが過ぎると風呂釜から蒸気が突沸するように感情が爆発し(怒っているとさえ言えないわけである)全ての人間関係を一方的に遮断したくなるのだろう。
では、徐々に練習して感情をコントロールするようにすればいいのかなあ、などと思った。例えば不快な人間(名前のある人に絡むと、横から意味不明なTweetをしてくる人がいる)に「あなた様の考えはどのようなものですか」などと聞かずに「アホかお前は」と言えばいいのだろうか。しかし、そもそもコントロールできないものを不用意に使うと大惨事になりかねないような気がする。
少なくとも「自分の感情を殺して、相手の教師になってやるつもりで優しく接する」みたいなことはしない方がよさそうだ。それは抑圧をさらに強める。「ああ、俺はこいつにむかついているなあ」くらいのことは思っておいた方がよさそうである。感情の吐露は別の方法を見つけた方がいいかもしれない。そう考えると、書くこともセラピーの一つになり得るのだなあと思った。
これも書いた後に感情を手放すことが重要なのだろうと思う。そのためには怒り(人によって劣等機能は異なるはずだ)を意識下に置く必要がある。ちょっとした違和感や怒りというものをないがしろにしない方がよさそうだし、いろいろなことに興味を持っておいた方がよいのではないかと思う。引き出しが多いとそれだけソリューションも増えるからである。
よく介護士や先生がとてつもない犯罪行為に手を染めたというニュースを聞く。職業的な倫理観から、相手に対する(それは被介護者や生徒とは限らない)攻撃性を抑圧しているのかもしれない。そういうニュースを見たときに「この人はもともと適性がなかったのだ」などと決めつけるのはよそう。と同時に「倫理」はときおりとてつもない暴発行為を生み出すのだということが言えそうだ。学校がよく「管理の徹底に努めます」などと記者会見を開くことがあるが、あれは圧力がかかっている蒸気釜にいっそう大きなふたをするのと同じことなのではないかと思う。