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長島昭久さんの季節外れのアドバルーン

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民進党の長島昭久衆議院議員が、前回の安保法制と政府の憲法解釈について独自の見解を述べている。

要旨は次の通り

  1. 従来の政府見解では集団的自衛権は他衛とみなされた。
  2. 自衛の武力行使は憲法第十三条による例外。それ以外は違憲。故に集団的自衛権は違憲。
  3. しかし状況(国際情勢・軍事技術)が変わった。だから自衛と認められる状況が出てきた。だから部分的には合憲になった。
  4. 説明できなかった政府も悪いが、戦争法とか立憲主義の蹂躙というのは単なる感情論

感想は次の通り。
橋下さんの「自衛と他衛には重なる点がある論」みたいだなあ。
なぜ、今頃こんなことを言い出したのか。いつものような民進党内の教条を巡る争いなのか、自党内右派への言い訳なのか、自民党に「一緒に組みましょうよ」と秋波を送っているのか。いずれにせよ、国民には関係がなさそうだ。
岡田民進党は「立憲主義の擁護」を唄っており、支持者たちは戦争法反対を訴えて共闘を受認している。参議院選挙後「やっぱり、感情論は良くなかったよね」となったら、支持者たちはどう思うんだろうか。
あれ、改憲派の人って「木村草太理論はデタラメ」って言ってなかったっけ。これだと改憲の必要はないということになっちゃうんのだが、それでもいいのか。まあ、アメリカとの約束さえ守れれば別になんでもいいんだろうなあ。
日本はアメリカの従属国なのでアメリカのリクエストには従わざるを得ない。それを隠蔽しつつ理屈をつけるとこんな苦しいことになるんだなあ。政治家って大変だなあ。いっそのこと、従属国だと認めて「アメリカを忖度することが日本の国益なのだ」と開き直った方が幸せになれるんじゃないだろうか。どっちみち、これから出費も増えるんだし……
状況が変わったとはいうが、政府は結局立法事実を提示できなかった。ホルムズ海峡とか言っていたが、これも国際情勢が変わってしまって無効になったし。結局、国際情勢とか言い訳なんだよな。
大統領が変われば言うことも変わっちゃうんだろうなあ。長島さんもトランプ大統領のもとでは「自主防衛論」なんかを主張するようになるんだろうか。柔軟というかいい加減というか。
ということで、長島さんが言いたかったことを書きなおしてみた。

  • アメリカは、戦後日本を武装解除した。連合国も軍隊を禁止しろとうるさく、武装解除がないとアメリカの権益が冒される危険があった。憲法はその方針で作られた。
  • だが、結局日本を自衛しきれなくなった。憲法は変えずに、自衛のための軍隊だけを容認した。
  • 国際情勢(すなわち日本にとってはアメリカだけが世界なのだ)が変わった。日本は敵国と見なされなくなり、アメリカも軍事力を削減せざる得なくなった。国際情勢とか軍事技術とかは言い訳。
  • 日本にはアメリカに従う意外の選択肢はないので、リクエストには応じなきゃいけない。憲法がどうとか行っていると結局憲法第十三条が遵守できなくなるよ。従米だけが合憲なのだ。

最後の感想は次の通り。
これなら憲法を知らなくても一般常識だけで書ける。結局、日本の憲法学というのは詭弁術のことなんだろうか。