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共同通信でも内閣支持率が過去最低に 特に何もしていないのに不支持が増える不思議

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時事通信でも支持率が最低を記録した岸田政権だが共同通信でも同じ結果が出た。なんとなくパッとしないからという理由で離反が進んでいるのではないかと思う。とはいえ政権交代が望まれているわけでもなく「負担増の話は聞きたくない」と考える人が増えているだけなのかもしれない。つまり原因がよくわからない。

特に気になるのが不支持の増加だ。「不支持率52.5%は前回39.7%から12.8ポイントはね上がり、過去最高となった。」そうである。そんな中、発言が不安視される閣僚も出てきた。今後、防衛費増額の話が始まる。その答弁の核になる木原稔防衛大臣がどうも危ういのだ。

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時事通信に続いて共同通信でも岸田政権の支持率が過去最低になった。不支持率が急速に伸びて過半数を超えた。前回に最低を記録したのは11月12月だったそうなので自民党内部での増税議論が嫌われたのだろう。だが、今回の下落は理由がよくわからない。

最近目立ったニュースは「経済対策」だ。特に国民に嫌われるような要素はない。さらに公明党などは減税・補助金・ポイントとまるで雪を待てないサンタクロースのような気前の良さを見せつけている。

共同通信のアンケートの項目を見ると「経済対策には期待できない」と「所得税減税は必要だ」が増えている。前回紹介した少子化対策の議論を合わせると次のようなことになる。

  • 政府が提案する政策には期待できないし興味もないから税金を返してくれ

となる。

度々レストランに例えている。「シェフは値上げを仄めかしている」が「どうせ料理はパッとしないのだから」「お金を返してくれ」と言っていることになる。

現役世代には別の不満も高まる。詳しい論評は控えるがタイトルだけで大体言いたいことはわかる。世代間対立も顕著ではないがじわじわと膨らんでいる。

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このように減税要求が高まると当然財政再建派が焦り出す。

インナーの森山総務会長は「“所得税減税には慎重に対応する必要” 自民 森山総務会長(NHK)」として所得税減税の大きなうねりを牽制した。これが「減税提案は選挙目当てで本当の目的は増税なのだろう」という疑念を膨らませることになる。最初についた印象を払拭するのはとても難しいことなのだ。

冷静に考えてみるとこの「減税・増税」議論を主導している人は誰もいない。岸田総理の属する宏池会は財政再建派であり、財務省寄りの麻生副総裁の影響も大きく受けているに違いないという風評が勝手に広がったものだ。なんとなく話を聞いているような聞いていないような岸田総理は特に空気に流される傾向が強く、漠然とした疑いを払拭できていない。

さて、そんな岸田政権には新しい「キャラ」も誕生している。

熊本県選出で茂木派に所属する木原稔防衛大臣だ。文春が秘書のコンサル兼業について書いているのだが、この「コンサル」の中身がよくわからない。強いアメリカの意向を受けた防衛増額だが、当然日本の会社も「この流れを受けて自分達も良い思いをしたい」と考えるはずである。そのためには政府がどのような方向でどんな装備品を調達するのかを事前に察知するのが極めて重要である。それに合わせた関連産業で利益を得ることができる。つまり木原氏の政策秘書はその動向を知ることができるいわば「インサイダー」に当たる可能性が高い。

さすがに直接の疑いがかかるようなことはしていないのだろうから木原稔氏の答弁や記者への受け答えが安定していればこうした疑惑もお咎めなしになる可能性は高いだろう。総理大臣の人気が高ければ立証責任は野党が負うことになる。実際にこの記事は今のところYahoo!ニュースなどではブレイクしていない。国民はまだ気がついていないし今後も気がつかない可能性は高い。

だがそれは仮に木原さんがこれ以上問題を起こさなければ、である。総理大臣の人気が低ければ疑惑だけで十分なのだ。

木原さんは選挙前に国との取引のある企業から寄付を受けていたことがわかっている。この記事では新藤義孝経済再生担当大臣と並んでいる。実は新藤氏も茂木派なのだそうだ。茂木派の内部で「政治と金」に関してどの程度の自浄作用が働いているのか少し不安になる内容である。どうも自分達だけはこっそり利益を確保しようとしているのかなあという程度には疑いは膨らむ。

さらに木原稔氏は応援に入った長崎4区の補選で「しっかり応援していただくことが自衛隊ならびにそのご家族に対してのご苦労に報いることになる」と主張したそうだ。野党が勝てば自衛隊のご苦労に報いることができない。だから「ここはぜひ自民党に」ということになるだろう。もともと統一教会と深いつながりがあったことがわかっている人なので「票になるならなんでもいいます」というサービス精神の旺盛な人なのだろう。だがこれも野党に攻撃材料を与えることになりかねない。

繰り返しになるが、仮に岸田総理の人気が高ければ閣僚のこの程度の発言が問題視されることはないだろう。だが、周囲に「岸田政権はなんとなくパッとしない」「なんとなく期待できない」という人が増えるとそれに同調する人たちも増えてくる。周囲に影響を受けやすい有権者も「今は自民党を大きく勝たせる時期ではないのかなあ」などと思うようになるかも知れない。そんな状況が生まれつつある。

岸田総理が総裁として再任されるためには、補正予算の勢いに乗って解散を選択する必要がある。補正予算でどの程度国民の期待に応えることができるか、岸田総理ご本人にとって勝負の日々が続きそうである。

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