岸田政権の「先手のコロナイメージ戦略」もむなしく支持率は低迷傾向に

新型コロナウイルスの感染が第9波に入ったようだ。時事通信は「岸田総理は先手を打っている」としているがその内容が何かおかしい。今のところ聞こえてくる具体的な対策は高齢者へのワクチン接種だけである。岸田総理としては「きちんとやっている」と示したかったのだろうが単にイメージ戦略だけで終わっているという印象だ。

岸田政権の支持率は続落しており読売新聞が慌て始めている。このままでは選挙に勝てず日米同盟の維持のために欠かせない防衛増税構想が頓挫することになりかねない。読売新聞は防衛増税にリソースを割くために「面倒なマイナ保険証はやめてほしい」とう姿勢を滲ませ焦りを募らせている。






新型コロナウイルスの感染が第9波に入った。尾身会長は「社会を回し続ける必要がある」として高齢者のへのワクチン接種と高齢者施設の対策の徹底を呼び掛けている。

簡単かつ乱暴に要約すると

  • どうなっているかよくわからないが事前に想定されていたことだ。高齢者はとにかくワクチンを打ってなんとか身を守ってください

ということになる。

「どうなっているかよくわからない」は誇張表現ではない。NHKによると尾身茂氏は次のように言っている。

時事通信は今回の対策を次のようにまとめ、岸田政権の「先手ぶり」を強調している。

岸田文雄首相は26日、全国で緩やかに感染が広がり始めた新型コロナウイルスへの対応について、首相官邸で専門家との意見交換会を開いた。既に感染「第9波」が始まったとの見方もあり、首相としては先手を打って対応する姿勢をアピールし、対策に生かす考えだ。

そもそも今どうなっているのかこれからどうなるのかがわからないのだから対策の取りようがないことを考えると内容は意味不明だ。そもそも第5類になっているので政府も地方自治体にも対策をとる義務も法的枠組みもない。

対応姿勢をアピールしてもコロナワクチンには効果はない。おそらく国語的に詳細に読めば「先手の姿勢をアピールし」なおかつ「対策にも活かしたい」ということなのだろうが、その「対策はワクチン接種した姿勢を国民に見せる」程度のものである。

「政権に批判を向けないため」に先手先手で対策を取っているとアピールする狙いだけは明確に浮き上がっている。岸田政権は防衛費の拡大と少子化対策で「お店を広げている」状態だ。どちらも喫緊のテーマなのでぜひ安定した政権でやり遂げてほしいところではある。

ところが「アピールばかりで中身がない」姿勢は見透かされ政権の支持率の低下に結びついてしまっている。

政権擁護の姿勢が滲む読売新聞はかなり戸惑っているようだ。支持率低下について分析した記事でマイナンバーカードの「ゴリ押し」ぶりに懸念を表明しているがこれが支持率低下に結びついているかはよくわからないと言っている。読売新聞は政権を維持したいなら紙の保険証の廃止は遅らせるべきという立場である。わざわざ社説で廃止見直しを提言している。

その上で「支持率の低下の要因は複合的」とし次のように解説する。

支持率低下の要因は複合的だとみられる。不支持の理由で「首相が信頼できない」との回答が前回調査から7ポイント増え、22%となったことに関し、財務省幹部は少子化対策や防衛費増額で「負担増の議論から逃げていることを見透かされた」と分析した。

さらに自公連連立に軋みが入っていることに言及もしている。

つまり

  • マイナンバーカード
  • 増税
  • 連立政権をめぐるゴタゴタ

などが複合的に絡み合い「なんとなくこの政権は大丈夫なのか?」という不安がうっすらと蓄積しているという分析になっている。さまざまな議題が積み残しになったまま蓄積し雪だるま敷きに膨らんでいるというのが今の状態であることは間違いがない。

日米同盟擁護の読売新聞はぜひとも盤石な政権の元で難しい課題である防衛増税を推進したいのだろう。このためには面倒なマイナ保険証の話はひとまず脇に置いてほしいということになる。

読売新聞の姿勢はわかった。確かに日米同盟維持は我が国の安全確保にとっては重要な課題だ。だが実際に一人ひとりの有権者が何を第一優先に考えているのかはわからない。

あるいは追加負担は嫌だと考えている人が多いかもしれないし、行きすぎるデジタル化にはついてゆけないと考えている人もいるかもしれない。ただ政権がイメージ戦略に執心しても国民の課題は解決せず、従って岸田政権の支持率が回復することはなさそうである。そもそも「別に改革ができなくてもいいから政府だけは普通に回してくれ」程度の期待をしている人が多いのかもしれない。今の政府にはこの「普通に回す」ができていない。にもかかわらず「あれこれ変えたい」と言い続けているのである。

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