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BBCは日本のテレビが触れなかった某芸能事務所の例のタブーをいとも簡単に暴露

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ついにその日が来たかと言う気がする。BBCがジャニーズ事務所を扱った番組をイギリスで放送した。日本でもBBCワールドニュースで放送されるそうだ。「加害が明るみに……それでも崇拝され 日本ポップス界の「捕食者」」と言うタイトルになっており、あまり良い内容ではなさそうだ。ちなみに「捕食者」とは故ジャニー喜多川さんのことなので、某事務所はジャニーズ事務所である。

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YouTubeでもジャニーズタレントのコンテンツを見ることが増えた。特にジャニのチャンネルは二宮和也さんたち4人チームの飾らない人柄が伺えて面白い。いよいよタレント主導で世界に向けて発信を始めたということになり応援したい気持ちになる。

一方で事務所としてのジャニーズ事務所には問題も多い。最近ではタレントの流出が続いている。国際化とネット対応に必ずしも対応できていないからだ。その意味ではテレビ局からアナウンサーが離職する動きに似ている。

BBCの記事の内容はある意味では今までよく知られていた内容のリキャップにすぎない。つまり新しい情報はほとんどないと言ってよいだろう。内容は日本の視聴者が見て見ぬふりをしてきたジャニー喜多川さんの一面を紹介したものだ。記事の中では民事では高裁判決が確定しており裁判所は事実を概ね認められていると書かれている。すでに中村竜太郎さんが「私が出演していたBBCの番組が放送される」と告知しており、知っている人は放送があることはわかっていた。

中村さんが指摘するようにこの判決自体を日本のテレビ局も雑誌媒体も無視し続けてきた。これを扱えば事務所側から反発しタレントを供給してもらえないことが分かり切っているからだろう。BBCはこれが「刑事事件につながらなかった」と書いている。つなげるべきだったと言う含みがあるのかもしれない。いずれにせよこの閉鎖性が国際発信の一つの障害になっている。

国際政治では現在「環境や人権」と言った価値観ベースの政治が主流になっているとする意見がある。ウクライナの状況を見ればわかるように「いざとなったら価値観が同じ国を助けたい」という気持ちを持つ国民も多い。もちろん日本独自の伝統を守ることも重要ではあるのだがある程度は世界的な標準に合わせて価値観をアップデートすることも必要である。日本の芸能界はこうした動きについてゆくことができていない。

もちろんこうした報道が直ちに日本の国益を損ねたり政治問題になったりすることはないだろうが、今後ますます韓国式の芸能マネジメントを選ぶ人が増えるだろう。さまざまなハラスメントのリスクがある日本より韓国式の方が国際的に認知される可能性が高いとなれば、やはり優秀な人は渡韓の道を選ぶだろう。

倫理的な是非が問われる時「短期的には問題が出ないから」という理由で見過ごそうという人たちがいる。だが中長期的に見ると弊害が出ることも多い。今回のケースも現代化が遅れたことで人材が獲得できなくなるという弊害が出ている。

日本ではBBCワールドニュースが扱うだけなのでおそらくケーブルテレビや衛星放送を契約している限られた人しかこの内容を見ることはないはずである。ただ断片的に情報が切り取られYouTubeで流されるというようなことは起こるのかもしれない。だがおそらく日本の地上波や雑誌はこの問題を避け続けるだろう。

韓国と日本を比べることで心理的な反発を覚える人は出てくるかもしれない。実際に韓国でも芸能界と事務所と間の好ましくない関係が取り沙汰されることがある。だが日本よりファンの目が厳しいため問題が表沙汰になるということも多い。例えば公開オーディション番組のやらせはネット上で大問題になり一度デビューしていたボーイズグループが短期間で活動を取りやめたというような事例がある。民主主義国なので「国民プロデューサ」というように投票至上主義の側面がある。そのため不正があると何事も白黒をつけたいと考えるようだ。これが結果的に透明性を高めている。

中には「BBCは他国のことばかり取り上げてイギリスの事情を棚に上げているのではないか」と指摘する人もいるかもしれない。実はこれは順番が逆である。英国国教会では長い間教職者による犯罪が放置されてきた。実はこれが明るみになりカンタベリー大司教が謝罪するという事態になっていた。

つまり、そもそもイギリスで問題になったのと同じようなことが実は日本でも起きていたという流れで理解されているようだ。このため今回のBBCの記事を読むと「神のように崇拝されていた」などという箇所がある。ヨーロッパで起きていたことを重ね合わせているのだ。イギリスだけでなくカトリック教会でも同じようなことが起きている。

ヨーロッパの人たちは自分達の世界で起きた事情を重ね合わせて今回の報道を見るだろうが、多くの日本人がそれを知ることはなさそうだ。タレント供給を大手芸能事務所に依存する日本のテレビや雑誌はおそらくこの問題について黙秘し続けるだろうからだ。

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