安倍元総理の国葬儀の費用が当初の6.6倍に膨らむがまだまだ概算状態

先日の記者会見で岸田総理大臣が「国葬については私自身が国会でテレビ入りで説明する」と表明した。この時は「あれ、こんなことを言っていいのかな?」とは思ったのだがやはり問題になりつつある。総理大臣が議会の頭越しに国会の議事を決めてはいけないことになっているのである。

費用を出さなかったことで「100億円くらいかかるのではないか」という根拠なき噂が飛び交っていた。数字が一人歩きすることを恐れた政府は予算規模を発表したのだが既に当初発表の6.6倍になっている。まだまだ概算状態でこれからさらに膨らむ可能性があるのだという。野党は攻撃姿勢を強めるものとみられる。

この経緯について調べてみるとオリンピック・パラリンピックとの共通点が浮かんでくる。国民はうっすらとした疑念を持っているため今の政府のやり方には懐疑的である。保守層が多く読む読売新聞でも賛成できないという人が上回る結果になっている。世論調査は不支持の理由については明確にしていないが、安倍元総理の評価というよりは岸田総理の国葬儀運営を疑問視する人が増えているのかもしれない。






日本は議院内閣制を採用している。国民が代表を決めてその中の多数派が政府を構成するという仕組みで内閣総理大臣は国会に求められて説明をするという立場である。国葬を勝手に決めておいて「それを国会に説明する場を設けろ」と要求することはできない。

既に議論は混乱しているが、元々のきっかけは麻生元総理のゴリ押しで大した理由はなかったということもわかってきている。SmartFlashが伝え、女性自身も引用している。大衆紙レベルでは「理屈がめちゃくちゃだ」という評価なのだ。

“保守派が騒ぎだすから”と、岸田さんに3回も電話をしたそうです。最後は『これは理屈じゃねんだよ』と、強い口調だったといいます。

大衆が信じるのは表向きの説明ではなくおそらく「麻生元総理のゴリ押し」というようなわかりやすい説明であろう。

これについて毎日新聞が「「国会出席」首相表明が波紋 NHK中継で国葬説明に前のめり」という記事を書いている。毎日新聞が問題にしているのは民主主義のあり方ではなく国対のメンツである。議会の頭越しに総理大臣が国会の議事について決めてしまったことを怒っているのだ。人間関係で空気が変わる日本らしい展開だ。

もちろんすでにリベラル系の野党は国葬に反対の立場だ。朝日新聞も社説で立ち止まるべきだと要求している。岸田総理がゴリ押しの説明をすると却って「火だるま」になる可能性があると時事通信が懸念を指摘する。「世論軟化狙い自ら説明 岸田首相、「火だるま」リスクも 国葬審議」という記事である。根拠が曖昧なため野党が政権批判をするのは当然なのだが、与党の国対も総理には協力してくれないかもしれない。

そもそも整理されていないものを突然表明してしまったため岸田総理はあとに引けなくなっている。憲法の原則に照らし合わせて説明しようとすると「保守の期待」も「憲法の精神」も両方裏切ることになる可能性が高い。厳密に憲法を遵守すると焼香のような宗教色が強いことは一切できなくなってしまう。厳かな式を行うなら「無宗教の」自衛隊を使うしかない。

国葬の是非や式次第については脇に置いたとしても予算の扱いもかなりおざなりなものだ。予算の発表が遅れたため共産党などは100億円くらいかかるのでは?と問題視していた。噂が飛び交うことを恐れた政府はようやく概算を出した。NHKの記事を参考にすると次のようになる。

  • 当初定められた予算は2億5000万円程度だった。
  • だが、警備費や外国要人の接遇費など14億円余りを加えて総額で16億6000万円程度となる
    • 警備費が、各地からの警察官の派遣旅費や超過勤務手当などに合わせて8億円程度
    • 外国要人の接遇費が、車両の手配や空港の受け入れ体制の構築などに合わせて6億円程度
    • 自衛隊の儀じょう隊が使用する車両の借り上げなどに1000万円程度
  • 接遇を要する首脳級などの代表団の数が50程度になるなど数字は仮定のものだ本当に確実な数字は『国葬儀』後に精査したうえでなければ示すことができない

もともとの反対意見は安倍元総理の評価に関するものだった。だがこの説明や経緯を聞いて「岸田総理の話の進め方やまとめ方」に疑問を持つ人も多いだろう。

SmartFlashが伝える麻生ゴリ押し説にどの程度の信憑性があるのかはわからないのだが長老たちが何かゴリ押しするたびに政策や予算編成に影響がありそうな内閣だという印象がつけば、今後の補正予算編成にも影響が出る。

思えばこの「当初予算より大きく膨らむ」というのはオリンピック・パラリンピックの経緯にそっくりだ。「ああまたか」と感じる国民も少なからずいるだろう。

読売新聞は次のように伝えている。

  • 安倍晋三・元首相の国葬(国葬儀)の実施を決めたことについては、「評価しない」56%(8月5~7日調査46%)が「評価する」38%(同49%)を逆転した。
  • 岸田内閣の支持率は51%から50%ほぼ横ばい。一方で不支持率は41%となり前回の34%より伸びた。
  • 各党の支持率は、自民党40%(前回35%)

野党は徹底抗戦の構えだ。【速報】「6.6倍に跳ね上がった」国葬費16億円超で野党追及へとFNNが伝えている。政教分離の原則から保守層が期待するような厳かな式は期待できない。宗教的な権威づけが一切できないからである。国葬儀後に「あれは一体何だったんだ」と不満を持つ人も出てくる可能性がある。肝心の式次第で伝わってきたニュースは友人代表菅義偉元総理の挨拶だけだった。世間一般が考える「世界の首脳」たちは訪れないことがわかっているので、あるいは儀仗隊が見守る中菅義偉元総理の挨拶を聞くというだけの式になってしまうかもしれない。

どういう経緯で国葬が決まったのかはよくわからないままだが、結果的にはかなり大きな荷物を背負うことになってしまった。

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“安倍元総理の国葬儀の費用が当初の6.6倍に膨らむがまだまだ概算状態” への1件の返信

  1. ウクライナで悲惨な事が続いている時期に国民の半数以上が反対する国葬を強行し、世界の首脳に日本に集合してもらい外交で得点を上げようとか考えているが、そもそも岸田首相にリーダーシップが取れるとは思えないし、主要国だけでも多数ある中、2日間くらいの期間に何人の首脳と会談し、何をまとめれるのか?その準備とか目標すら考えていないのでは?

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