ざっくり解説 時々深掘り

国民は岸田総理の説明で納得したのか。納得していないのならばそれはなぜなのかを考える。

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思わせぶりなタイトルにしたのだが、要するに「岸田総理のコロナ明け会見に人々は納得したのか」ということを考察するというだけのエントリーである。一応は会見の中身を確認し記者の質問にも目を通したのだが、特に新しい話は出なかったようだ。

初めに短く結論だけ書くと「離婚危機にある夫婦の会話と同じだ」と感じた。つまり国民の期待と岸田総理の説明がずれているため岸田総理が説明をすればするほど国民は怒るのではないかというのが結論である。

あとは「妻(国民)」が本気で離婚を考えているのか、単に腹を立てているのかということだけが問題になる。おそらく「本気で離婚を考える」ほどにはなっていないのではないかと思うのだが、それについて確証はない。

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夏休み明けにコロナに罹患した岸田総理が記者会見を行なった。時事通信FNN(フジテレビ系列)によると主なポイントは次の通りである。

  • (安倍元総理の国葬儀について)国会の閉会中審査に自ら出席し質疑に応じる。国会審議はテレビ入りにする。
  • 相次ぎ判明した世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民党議員の関係を党総裁として陳謝

ただし「言及しなかった」こともあった。

過去いくつかの会見にあまりにも内容がなかったために今回の会見も見ていない。会見を見ると何か時間を損したという感覚になる。あとでワイドショーで田崎史郎さんが「党内保守派を意識して国葬を決めましたとは言えないですよね」というような趣旨の発言をしていた。そもそもの動機は政治的な意図なのだから国民に説明のしようがないのだ。

また立憲民主党などの野党は閉会中審査ではなく国会を開くことを憲法53条に従って要求している。だから「閉会中審査に出ます」などと発言されてもあまり響くものはない。さらに付け加えるならば普段は「国会の運営は議運に任せている」と発言している。それなのに「なぜNHKを入れた国会中継を総理大臣が指示できるのか?」ということになりかねない。だがこれもよく考えてみれば「裏でいろいろ指示はしているのだろう」と誰もが思っているわけだから特に驚きはない。

国葬儀でなくても外交を行った事例はある。実際に東京新聞の記者にこのことを質問されていたが正面から答えることはなかった。

最も大きな問題は、組織として統一教会問題について対処するつもりがないところだろう。Radio Franceの記者が質問を出しているが「被害者への対策はします」が「基本的には政治家一人ひとりが対処すべき」という従来の見解をなぞっただけだったようだ。これを閉会中審査で「繰り返し丁寧に」説明されてもおそらく納得する人は多くないだろうと感じる。

このようにテクニカル(細かい)ツッコミどころはいくつかあるのだが、総じて言えば夫婦喧嘩に似ているなと感じた。妻が夫に離婚を切り出した。夫は慌てて「ゴミ出しなどの家事を手伝おうか?」とか「悪いところがあったら言ってくれ」と取りなす。ところが妻の側は「手伝うとは何事か?」とか「私がこれだけ色々なサインを出しているのにあなたは一向に気がつかないのか」などと逆に腹を立て始める。

夫は妻には興味がない。興味があるのは家庭を維持することだけである。一方で妻の側はわかってもらえていないことに腹を立てている。夫が「説明をすればするほど」この問題は悪化するだろう。本来なら夫は「妻に共感を示すべき」なのだろうが、おそらく岸田総理にはそのような能力はないだろう。

すると解決策は一つしかないことになる。黙ってできることを自発的に見つけそれを淡々とこなすことだけだ。手伝うのはいけない。自発的にやらなければならない。仮にそれができないなら岸田さんが総理大臣でいる意味はない。

おそらく妻の側も「今離婚すればその後が面倒になる」ことはわかっている。おそらく今の時点では「離婚までは考えていない」のではないかと思う。ただ下手な言い訳が続くと妻は態度を硬化させてしまうかもしれない。

ただ、今回の件について会見を見た人やニュースを聞いた人たちが実際にどう思ったのかということは聞いてみたい気はする。Quoraで質問してみたが「そもそも会見を見ていない」人がほとんどだったようだが当ブログの読者はまた別の感想を持っているのかもしれない。

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