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日本人がなぜ諦めモードになってしまったのかがよくわかる関東地方・東北地方の停電騒ぎ

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22日は寒かった。テレビでは朝から「この季節外れの寒さで電力が足りなくなるかもしれない」と大騒ぎしていた。ただこれを見ていて「日本人がなぜ諦めモードになってしまったのか」がよくわかる気がした。なんとなく危険なことはわかるのだが理由が全くわからないのである。ただ萩生田さんが騒いでいる。

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まず体感的なところから見てみよう。朝のニュースで「今日は電気が足りなくなりそうだ」とやっていた。逼迫状況というアイコンがでて「今は85%です」などと表示されている。テレビを見ているとこれがみるみるうちに上がってゆき、最終的に100%を超えた。100%を超えたら世界が終わると思っていたのだが、テレビはまだついている。電気は来ているようだ。

Twitterではもう停電が起きている!というつぶやきがありそれをリツイートしている人がいた。実際に東電のウェブサイトを見ると「鳥が電線に当たって瞬間的に停電していたが今は回復しています」というようなことが書かれていた。

そのうち萩生田経済産業大臣がでてきて「このままでは300万世帯が停電になる」と脅かし始めた。だが電気の使用率は下がらない。企業には経済産業省から節電要請が出ていたようだが、おそらく一般世帯では「自分が下げたところでどうなるもんでもないだろう」としか思わない人が多かったのではないだろうか。

結果的には停電は回避されたということになった。東北電力管内では逼迫状況は改善したようだが東電管内の宣言は出されたままである。

この間、ずっと「原発を再稼働させようとするという脅しなのか」とか「いやいや単に地震の影響で準備が間に合わないだけである」というような漠然とした情報がTwitterで飛び交っていた。逆に「原発に反対していた報いだ」などとつぶやく人もいる。それぞれがそれぞれの思い込みで情報発信をしている。

のちになって萩生田経済産業大臣の記者会見が記事になっていたのだが「お願いはするが理由は説明しない」というものだったようだ。当事者意識がまるでなく単に国民に我慢を丸投げして終わりである。とはいえ共同通信も理由を説明するわけではない。電力供給体制の脆弱性が露呈した形だと短くまとめてしまっている。日本の電力供給体制は脆弱なのか!という漠然とした不安だけが残るが一体何がどう脆弱なのかはさっぱりわからない。

一般の受け止めはもっと漠然としていたようだ。何が何だかわからないがとにかく電気が足りないので節電協力をせざるを得なくなった。よくわからないけどまた我慢させられるのかとうんざりしている飲食店経営者のコメントが載っている。

このようにマスコミを見ても政府の人の言うことを聞いても理由はよくわからない。だがとにかくみんなが「大変だ大変だ」と騒いでいる。だが少しばかり節電に協力したところで状況は変わらない。だったら関心は持たずに「停電したらそのときに考えよう」ということになる。気にしても仕方がないからだ。

つまり、誰も具体的な理由を説明しないのでどうしていいかわからないからうけ流そうということになってしまうわけだ。自分だけ騒いだり無駄な努力をしても仕方がない。大勢は変わらないし問題は解決しない。テレビを見るとコロナだ戦争だと言うニュースが連日流れてくる。こうなると「ニュースを見るのは疲れた」と感じる人が増えてゆくだろう。

岸田総理は何か説明しているのかと思い記事を調べて見たところ「エネルギー源の多様化など、エネルギー安全保障という観点からさまざまな取り組みを進めなければならない」と発言しているのを見つけた。

岸田総理に期待するのはやめたほうがいいだろう。この人は具体的なことは何も言わずただ受け流す力を持っているだけの人だ。さまざまな取り組みを進めなければならないのは当たり前である。さらに岸田さんは明日にはヨーロッパに出かけてしまう。予算をあげたら今は外交で頭がいっぱいになっているはずだ。

今日も東電管内での節電要請は続くようである。

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