ざっくり解説 時々深掘り

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領の青瓦台移転の裏にある風水思想

カテゴリー:

尹錫悦(ユン・ソギョル)大統領はどのような改革プランを打ち出すのかが注目されている。だが最初の改革はいささか意外なものだった。大統領府を青瓦台から移転させるというのである。理由の一つとしてささやかれているのが風水思想だ。韓国には金運を高めるために風水を利用するという思想がある。

Follow on LinkedIn

コンテンツのリクエストや誤字脱字の報告はこちらまで

|サイトトップ| |国内政治| |国際| |経済|






青瓦台のある場所は韓国ソウル特別市の繁華街から少し離れた山の裾野にある。山の威厳を背景にするために正確には南面せず少し傾いている。

ソウルには北の山から南の川に向かって流れる龍脈がある。この北岳山の南は特に運気がいい場所とされ古くから多くの貴族が住んでいたそうだ。

ただこの風水思想が日本とは少し違っている。日本には都全体を風水的に理想の場所にしようという思想はあった。だが韓国人は風水的に良い土地を見つけてそこを独占しようとする思想がある。そのため都の中のどこに住むかが重要になってくる。

国全体の運気ではなく大統領の運気を機にするというこの独占思想が韓国大統領の退任後の運命を過酷なものにする。大統領の地位にあるときには好きなところに住まい好きなように権力を独占できる。だがその地位は1期5年しか続かない。そのあとはただの人ということになり国民から第二の審判を受ける。

1395年に李成桂がここに景福宮という王宮を作って以来この地域(北岳山南麓)は朝鮮の政治の中心地になっている。日本統治時代には総督府がおかれていたが1996年に日帝の記憶が残るとして解体されたそうである。日本総督府は王宮と国民を分断する悪しきものだとみなされていた。つまり龍脈を鉄とコンクリートの異質な遮蔽物で断ち切った不吉なものとして解体されたのだ。

ユン・ソギョル大統領の前のムン・ジェイン(文在寅)大統領時代にも青瓦台からの移転計画があった。保守系のメディアの中には「そもそも最初に風水を嫌っていたのはムン・ジェイン政権だ」などと言っているものもあった。

つまり韓国でも表向きは風水は迷信だとみなされているようだ。

4月は半島情勢が緊迫すると言われておりムン・ジェイン政権は表向きは移転に反対している。第一に故キム・イルソン(金日成)の生誕記念日である太陽節がある。次に日韓軍事演習が計画されている。さらに大統領の権力継承もある。半島情勢が緊迫するイベントがいくつも重なっているのである。だからムン・ジェイン政権側は「こんな時期に防衛関連の象徴を玉突き的に移転させるとはとんでもない」と言っている。

ムン・ジェイン政権も一度青瓦台を移転させようとしていたことがある。このときにはヘリポートなどが整備できないという理由で移転を断念していたようだ。ムン・ジェイン政権は光化門広場と世宗大路の近くに敷地を探していたようだ。景福宮とも近い一体の土地である。

だがユン・ソギョル大統領は「今入ってしまうと抜け出せなくなる」と言っている。「少しぐらい青瓦台にいても構わないのではないか」という気もするのだがとにかく入りたくないということだ。こうなると実は何らかの祟りを恐れているのではないかとさえ言いたくなる。一度入ってしまうと抜け出せなくなるというような場所として扱われているのである。

では青瓦台はどこにありユン大統領はどこに行こうとしているのか。

ソウルには北側の山から南側の漢江に流れる龍脈がある。その龍脈に沿って「金運」などの気が流れてゆく。その龍脈上にいくつか金運が溜まる土地があるのだという。これを明堂というそうだ。貴族が好んでこの北岳山南麓の土地を選んだのはおそらく一族の繁栄を願ってのことだろう。良い運気を吸収するためには明堂という金運が溜まる場所とそれを受け止める遮蔽物が必要である。

この大統領府が風水的にいいところなのかそうでないのかはよくわからないという議論を見つけた。The Factという媒体である。途中で凶か吉か(흉지냐 길지냐)という言葉がでてくる。実は本当に吉なのかよくわからないということである。대통령들(大統領たち)의(の) 말로가(末路が) 모두(すべて) 비극적(悲劇的)이었던(であった) 탓이다(ためだ)と続くことから結果的には凶であると見ているようだ。

대통령 집무실 이전이 초읽기에 들어왔다. 대한민국 20대 대통령부터는 청와대가 아닌 ‘새로운 터’에 자리를 잡는다. 청와대는 30년 넘게 ‘흉지냐 길지냐‘는 풍수논쟁으로 몸살을 앓은 바 있다. 역대 대통령들의 말로가 모두 비극적이었던 탓이다.

[靑 집무실 이전] 풍수지리가 가리키는 진짜 명당은?

このページの情報によると、「最高の土地」はもっと南の龍山区にある国立中央博物館付近ではないかと言っている。その先は漢江なので北側から流れてきた土地は全てそこに集まるという理由づけである。移転地である国防部の建物はここと同じ敷地にあるという指摘もある。つまりユン・ソギョル大統領は正しい判断をしたと言っている。もしかすると保守系のメディアかもしれないという気がするがThe Factの政治的バックグラウンドはよくわからない。

いずれにせよ、ユン・ソギョル大統領はなんらかの理由で青瓦台を嫌っている。韓国では5年か10年ごとに王朝交代のようなことが行われていてそのたびに「古い王の血が流されてきた」という歴史がある。この呪いを解くためにもっと運が良い土地に移ろうとしているのかもしれないという気がする。

だが、韓国の風水はできるだけ良い土地を押さえてそこにある金運を集めようという発想の元に作られている。これは鳥時目の思想であって全体の運気を上げるために都の風水をよくしようという思想ではない。となると新しい王はさらに運が良い土地(つまり材や富を独り占めできる土地)を探していることになる。

こうなると次の大統領の悲劇性はさらに増すのではないかという気もする。

コンテンツのリクエストや誤字脱字の報告はこちらまで


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です