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ロシア機による領空侵犯が相次ぐ

ロシア機による領空侵犯が日本の根室沖とスウェーデンのゴトランド沖で確認された。またNATO加盟国ルーマニアの航空機が墜落する事故があった。

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3月2日にあいつで航空機関連のニュースがあった。いずれもロシアの関与は不明だがウクライナ情勢を巡り緊張が高まっている。偶発的な事故であったとしても軍事衝突にエスカレートする確率はあるわけで、周辺国の緊張が高まっている。

ルーマニアで航空機が行方不明

3月2日にルーマニアでMiG 21 LanceRがレーダーから姿を消した。ロイターが伝えるところによるとパイロットの消息は不明だ。これを探索するためにヘリコプターが派遣されたが、そのヘリコプターも墜落した。当初は5名死亡と報告されていたが結局7名全員が亡くなっている。

ルーマニア軍の航空装備は古い。ロシア・ウクライナ情勢が緊迫しルーマニアにはNATOから援軍が入っている。活動が急激に増えたためこうした事故が起きているものと思われる。

ルーマニアはNATO加盟国のためこれが事故ではなくロシア・ウクライナからの攻撃だった場合は故意であるか偶発的な事故であるかを問わずが防衛対象となるが、今の所ロシア・ウクライナの関与は報告されていない。このため軽微な事故として扱われており日本語への翻訳もない。

MiG21はソ連製造の旧型機でベトナム戦争でも投入された。数々の欠点もあるが技術的にこなれており依然優れた性能を持っている。このため新型ではなくあえて旧型のMiG21を採用する国もあるようだ。ただし部品の規格化が進んでおらず整備不備の個体も多いものとみられているそうだ。

スウェーデンでロシア軍機の領空侵犯

また同じく3月2日にスウェーデンのバルト海に浮かぶゴトランド島沖でロシア軍の4機の領空侵犯があった。日経新聞CNN、他多数の記事が伝えている。スウェーデンはNATO非加盟国だが国是を破りウクライナに武器を供与することを決めたばかりである。ゴトランド島を挟んで対岸にはラトビア、リトアニア、ロシア領カリーニングラードがある。ロシア側の意図は不明だがスウェーデンは「ロシア側のプロフェッショナルでない行動」を非難している。

ロシアは対スウェーデン侵攻を想定した核兵器を使った軍事演習を行っていた。2016年にハフポストが伝えている。このためスウェーデンは周辺各国と軍事協定を結びNATO非加盟国であるにも関わらず支援要請を行って来た。

2022年の初頭には「まさかロシアがウクライナを全面侵攻することはないだろう」と思われておりさほど注目はされなかったが、数百人規模の兵士が派遣され「スウェーデン政府は何か大きな動きを察知したのではないか」と話題になった。

根室沖でロシアのヘリコプターが領空侵犯

根室沖でロシアのヘリコプターが領空侵犯した。領空侵犯は数十秒で航空自衛隊のスクランブル発進によって領空外へと出た。この近辺では医療用ヘリなど様々な用途でヘリコプターが利用されており度々領空侵犯が確認されている。意図は不明で「単に迷い込んで来ただけ」ということもあるようだ。

この空域でヘリコプターが迷い込んでくることはたまにあるようだが、普段はさしてニュースにならない。貝殻島は納沙布岬から3.7kmの距離にあり日本から肉眼でも見ることができるほどの距離にある。

外務省はロシア大使館に抗議するとともに情報分析を行うと表明しているが、明確な挑発行為と判明することはないのかもしれない。

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