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岸田総理にボロボロにされる前に日本国民は日本経済を救うことができるか?

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岸田総理が就任してもうすぐ半年になる。この間に起きていることを見ると「岸田政権を放置すれば日本はボロボロになるだろう」と思わされる。もちろんすべてが岸田総理のせいというわけでもないし「岸田さんを誰に代えるのか」という問題はある。だが岸田総理がこの問題に対処するつもりがないということはよくわかった。これを是正するためには新しい救国運動が必要なのかもしれない。

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最近日銀が国債の買い入れを行なったことを知っている人はどれくらいいるだろうか。ある金利を決めて国債を買い入れようとした。指定利回りで国債を無制限買い入れという。藤巻健史元参議院議員はこれを最後の悪あがきと表現した。

背景にあるのは長期金利の急騰だ。長期金利が急騰すると日本政府の利払いが加速度的に悪化する。日銀はこれを防ごうとしているのだ。藤巻さんは二、三回やれば効果がなくなると書いていたがそもそもこれに応じる金融機関はなかった。わざわざ損をすることがわかっているのに日銀に買ってもらうという金融機関などあるわけもないというわけだ。

日銀はインフレを起こすために国債の買い入れをしてきたはずである。だが実際にはある程度インフレが起こると制御ができなくなることはわかっていた。つまり金融に詳しい人なら誰でも出口などないことは知っているのである。金利上昇・物価上昇=インフレは喜ばしいことのはずだが、今回の日銀はそれを抑制しようとしている。そしてそれがTwitterで公然と指摘されている。

日銀が財政政策を通じて金利を抑えてきたことは明白である。このため地方銀行の経済はかなりまずいことになりつつある。地方銀行の再編が囁かれるが、地銀が効率経営に転じれば今のスタイルの経営に依存している地方企業が多数潰れることになるだろう。これが真のアベノミクスの果実である。

さらに副作用は為替にも及んでいる。日銀の野放図な金融資産買取は為替の価値を毀損させる。ついに円の実力が50年前に戻ってしまった。日経新聞が伝えている。

円の実力50年ぶり低さ 実質実効値、円安進み購買力低下

流石に民主党時代の円の高さは製造業などにはマイナスだろうという声を否定することはできないのだが、食料の自給率が低くエネルギーも海外に頼っている日本ではゆきすぎた円安は悪い物価高を生み出す。つまり「日銀が望んでいた」インフレが起こりつつある。そして一旦それが始まると加速度的に悪化することになる。新聞各紙や通信社はこれを物価上昇と関連づけて報じるようになった。共同通信も「家計に逆風」と書いている。だがこれは安倍政権を信任してきた国民が選び取った政策の結果である。特に想定外のことが起きているわけではない。

日銀と財務省がジャグリングするようにして回してきたピンやボールがガラガラと音を立てて落下しかねない状態になっている。もちろんこれの全てが岸田政権のせいだと言いたいわけではない。だが少なくとも岸田総理はワクチン行政で見ても分かる通りパソコンが壊れていることがわからずに線がつながっていないキーボードをひたすら叩き続けるような総理大臣である。

悠長に「本当に心配していることが起こるかわからないからまあ待ってみよう」などといえない状態になっている。

特に心配なのがそもそも国民がこの事態を受け入れたくないと思っているという点だ。これについてQuoraで聞いたところ「日経新聞はフェイクだ」というコメントが多数ついた。みな普通に働いている一般の人たちだ。国力の低下を肌で感じているからこそそれを認めたくないという心理的な防御反応が起きていることがわかる。

新しい総理大臣はこうした人々を説得する役割も担わなければならない。つまり人々の敗戦を認めさせる役割も果たさなければならないのである。

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