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尹錫悦大統領が罷免 韓国では大きな争乱は起きず

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韓国で尹錫悦大統領の罷免が決定した。与党も尹錫悦氏も徹底抗戦は主張しなかったため大きな混乱は起きなかった。今後大統領選挙が行われるが親中国路線を取る李在明共に民主党代表が最有力候補と言われている。ただ韓国では陰謀論を信奉する人が増えているともされており今後の動向が不安視されている。

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事前の予想では8人(定員は9名で1名欠員)の判事のうち保守派の2名は尹錫悦大統領を守るだろうとされていたそうだ。しかしながら全員一致の原則があり8名の裁判官の全員が罷免は適切であると認めた。

このため保守派の支持者の中には「裏切られた」という気持ちを持っている人も少なくないようだ。BBCにもこれを裏打ちするような記述がある。アメリカ合衆国以上に分断が進んでいるのが韓国と言える。

根拠のない陰謀論のせいで、国民の4分の1以上が、前回の総選挙で不正があったと思っており、現在の投票制度を信用しなくなっている。

韓国の尹大統領を罷免、弾劾訴追は妥当と憲法裁 60日以内に大統領選(BBC)

ご存知のように韓国は国民情緒法と呼ばれる「法律(これは皮肉を込めた言い方で実際にそんな法律があるわけではない)」がある。憲法や法律よりも国民の「お気持ち」が重要視されるのである。

だがこの情緒は乱れに乱れている。

韓国は安全保障をアメリカに依存している。しかしトランプ大統領は「敵よりも味方が厄介」として韓国の製造業を敵視している。これを公開狙撃と表現する進歩系(つまり親中国系)メディアもあった。トランプ大統領の関税政策に対する反感を煽っているのである。、

韓国からの輸入に対し、4月9日から25%の関税が賦課される。既に自動車と鉄鋼、アルミニウムには高関税が適用されている。トランプ氏の方針は、サムスン電子や現代自動車など、グローバルなサプライチェーンに深く組み込まれている韓国企業にとって重大なリスクとなっている。

韓国の尹大統領が失職、早期選挙へ-弾劾は妥当と憲法裁判断(Bloomberg)

更にトランプ大統領は北朝鮮を核保有国と認めて交渉を行おうとしている。

李在明氏が大統領になれば親北朝鮮政策を取りアメリカ合衆国と強調するだろうと見る人もいれば、北朝鮮を核保有国と認めない中国に接近するのではないかと考える人もいる。

いずれにせよ日本にとって厳しい政権になることはほぼ確実視されている。

現在、李在明氏は他の候補を大きく引き離しており大統領の筆頭候補に躍り出ているようだ。

Quoraのコメント欄では在韓の日本人が「日本への対応を巡り与野党が対立する可能性がある」として心を痛めていた。日本では親日・反日という括られ方をするのだが実は韓国人は政治対立のなかで日本を「対象物」として扱っているところがある。つまり日本にはたいして関心がなく与野党対立の道具として利用しているのだ。

もちろん政治にあまり興味がなく日本のアニメや文化が好きという人も大勢いるのだろうが「反日ムード」が高まると世間体を気にして日本が好きだと言い出せなくなってしまうという傾向もあるようだ。

今回、不幸中の幸いだったのは大きな争乱が起きなかったという点にある。尹錫悦氏は支持者に謝罪をしただけで徹底抗戦は求めなかった。また与党も罷免を受け入れるとして分断を避ける努力をしている。抑制的な対応とも言えるしそれくらい分断が危険な領域に入っており当事者たちがその可燃性の高さを警戒している証とも解釈できる。

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