イスラエルとガザ地区の間で停戦合意が結ばれた。停戦実施は3時間近く遅れたとされておりその間にも19人が亡くなっているという報道もあった。
合意の実効性を危ぶむ中で3人の女性が解放され、42日間の停戦が始まった。
今後の争点は停戦が第二段階に進むかだ。ベン・グビル氏らが内閣を離脱した。今後スモトリッチ氏らが離脱するとネタニヤフ内閣は崩壊する。これを食い止めるためにもネタニヤフ首相は再び戦争に復帰するかもしれないが今度はトランプ政権と国内世論からの圧力に晒されることになるだろう。
イスラエル内閣が停戦合意を承認し正式に42日間の停戦期間が始まった。ハマス側のリスト提示が遅れたことで3時間近く停戦が遅れたそうだが、その間にも19人が追加で死亡したと伝わっている。理不尽さを強く感じるが、同時にネタニヤフ政権が追い込まれ必死になっていることもわかる。
- イスラエル首相、「戦闘再開の権利」を主張 停戦発効前の演説(CNN)
- ガザ停戦が発効、人質名簿巡る混乱で遅延 15カ月に及ぶ戦闘休止(REUTERS)
- ハマス、拘束の人質3人引き渡し 国際赤十字に(共同)
- 人質リスト「技術的な問題」で遅れとハマス(共同)
停戦合意を受けてベン・グビル氏ら「ユダヤの力」が連立を離脱した。ここからさらに再度開戦を主張するスモリッチ氏らが離脱しなおかつ野党の協力が得られなければネタニヤフ政権は崩壊することになる。
停戦合意発効を受けて、ネタニヤフ内閣に参加している極右政党「ユダヤの力」は連立離脱を発表した。同党を率いるイタマル・ベン・グヴィル国家安全保障相、アミハイ・エリヤフ・エルサレム問題・遺産相、イツハク・ワッセルラウフ周辺開発相が辞表を提出した。これによって、ベンヤミン・ネタニヤフ首相率いるリクード党が中心となった与党連合と、野党連合との議席の差はごくわずかになる。
ガザ停戦が発効 最初に解放される人質の名前発表(BBC)
時事通信は「人質状況次第で戦闘再開 判断迫られるイスラエル首相」と書いているが、おそらく影響を与えるのは内政の事情だろう。
ネタニヤフ氏が戦闘再開の可能性を強調するのには、イスラム組織ハマスとの合意を拒否し、戦闘継続を要求してきた閣内の極右勢力を納得させる狙いがあるとみられる。しかし、AFP通信によると、極右勢力の一翼を担う極右政党「ユダヤの力」は19日、連立離脱を発表。もう一つの極右政党「宗教シオニズム」も続けば、ネタニヤフ政権は少数与党に転落して存続の危機に直面する。
人質状況次第で戦闘再開 判断迫られるイスラエル首相(時事通信)
ネタニヤフ首相は綱渡り状態で政権運営を続けることになるが、イスラエルの政治状況が不安定になればなるほどガザ地区の人々の人命が失われることになる。
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