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イーロン・マスク氏の次のおもちゃはイギリス政治と極右

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これまで企業家として活躍してきたイーロン・マスク氏だが最近は企業経営に飽きたのかもしれない。アメリカの政治への介入がうまく行ったこともあり次のおもちゃを探している。最近ではイギリス政治にご執心だ。

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イーロン・マスク氏はこのところイギリスの児童虐待問題にご執心である。おそらく社会主義・左派政権が嫌いなのだろう。スターマー首相は性的スキャンダルの捜査を怠り「レイプに加担した」とする真偽不明の情報を流しているそうだ。

このため悪名高いファラージ氏(ブレグジットで真偽不明の情報を散々流してきたことで知られる)に接近し多額の資金援助を申し出ていた。

ファラージ氏に対しては「お金のために信念を売るのか」と批判が殺到する。そこでファラージ氏は「マスク氏とは仲良しだが言いたいことは言わせてもらう」として異議申し立てをした。イーロン・マスク氏はこの異議申し立てが気に入らなかったのだろう。ファラージ氏はリフォームUKから退くべきだと言い出した。

マスク氏は現在服役中の極右運動家(トミー・ロビンソンとして知られるスティーブン・ヤクスリ=レノン氏)に入れあげている。ファラージ氏の異議申し立てはこのトミー・ロビンソン氏に関するものだったようだ。

アメリカ合衆国は非常に不思議な国だ。大富豪の企業献金には甘いが、外国企業からの利益供与には極めて厳しいという二面性を持つ。スーパーパックであっても外国企業からの献金は原則として禁止されているようだ。イギリスの規則も似たようなものである。しかしながら現実にはファラージ氏はマスク氏とお金の話をしている。

BBCはアメリカ市民であるマスク氏にはイギリスに献金する資格はないとしながらも、イギリスに登録のある企業からの献金は認められているとしている。つまり「何らかの抜け穴」を作ることは不可能ではないということになる。

もちろん規制をかけることも可能だがマスク氏はスターマー政権を攻撃対象にしているため仮にスターマー政権が厳しい献金規制を行えばそれだけで「政局化」しかねない。BBCが敏感にマスク氏の介入について取り上げているところからもイギリスにおいてこの問題が現実の問題とみなされていることがわかる。

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