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ジョージアの選挙はロシアにハッキングされたと大統領が主張

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ジョージアで総選挙が行われ「反EU派」の勢力が躍進した。しかし大統領はこの結果を認めるべきではないと主張している。根拠は明らかではないが「ロシアにハッキングされた」というのだ。結果的にEUの拡大路線は頓挫しロシアの介入の呼び水になるかも知れない。

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CNNロイターがそれぞれ記事を書いているがこれだけでは詳しい内容はわからない。最も詳細に書いているのは例によってBBCだった。

まずジョージアには反EU派の勢力と親EU派の勢力がいる。これは旧ソ連圏ではよく見られる光景だ。欧米は選挙監視団を送っていて「選挙に不正があった」と言っている。これも旧ソ連圏ではよく聞く話である。

ジョージアは「シュワルナゼのいないグルジア」を掲げたサアカシュヴィリ大統領が権力を握る。このサアカシュヴィリ大統領の時代に南オセチア侵攻が起きると、グルジアの夢が政権を獲得した。後にサアカシュヴィリ大統領はウクライナに亡命している。このときジョージアは南オセチアとアブハジアを失っている。ロシアは南オセチアの編入に向けた協議を行っていて状況がクリミア半島に似ている。

サロメ・ズラビシュヴィリ大統領はもともとジョージアの夢と協力していたが次第に険悪になった。ズラビシュヴィリ大統領はフランスに亡命していたジョージア系フランス人でのちにジョージア国籍を取得しているそうだ。このズラビシュヴィリ大統領を追い落とすためにジョージアの夢が利用したのがロシアということになる。ただ、過去の経緯から「領土を取られたのにロシアに近づくのは不思議」と言う気がする。

BBCの記事にはここまで細かなことは書かれていない。西側は選挙の不正を指摘しジョージアの夢の側は「そんなことはない」と言っている。とはいえジョージアの夢に代わるような政党があるわけではなく一強他弱状態だ。結局のところ旧ソ連圏にあるまとまらない国民性という事情がありこのためにいつまでも政治的混乱が収まらないと言うことになる。

ウクライナ侵攻で苦しんでいるウクライナもゼレンスキー大統領が出現する前には同じような政治的混乱が収まらず、これがプーチン大統領に付け入る隙を与えている。

EUはロシアやウクライナのような地域がロシアの影響下に入ることは阻止したいのだろうが、政治的混乱を抱える地域を丸呑みしてしまうと域内の意思決定が混乱しかねないという事情がある。結果的にウクライナをEU/NATO圏内に取り込むことができなくなっている。ジョージアもこの内紛のために統合手続きが滞るものと見られており結果的にロシアの介入の呼び水になるのかもしれない。

なおロシアは表向きは介入は否定している。

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