国会が始まったらしいのだが、全くもモニターしていない。明らかに無意味だからだ。アジェンダとして上がっているのは、補正予算による景気浮揚、TPP、憲法改正だと思うのだが、どれも意味がない。補正予算はカンフル剤にしかならないだろうし、明らかに新しい産業が成立する邪魔になっている。民主党と共和党が揃って反対するTPPは発効しないだろう。
安倍首相の周辺からは「北方領土交渉で政治的成果をあげて支持基盤を磐石にしたい」というような希望的観測が流れる。ロシア側から見れば「お土産」を渡してロシアの国益を追求する絶好の機会だ。すでに交渉に負けていると言ってよい。
何のために憲法を改正したいのかよくわからないが、足元では深刻な変化が起きている。深刻な格差拡大が起きており、企業の生産性や労働者のやる気も低下している。地方には自治体を維持できないところもできており、東京にも波及しそうだという。巨額な年金資金が市場に流れ込み資本主義を根本から破壊している。
だが、政治家はそのような変化に気がついていないようだ。
最初のうちは「問題を無視しているだけだ」などと思っていたのだが、本当に気がついていないのかもしれないなあと思う。なぜなんだろうと考えたのだが、常に政局の中におり、まとまって資料を読んだり、ものを考える時間がないのかもしれない。
民進党にいたっては(そういえば最近は減ったが)始終Twitterに張り付いて「あれは問題だ」などと息巻いていた。これでは「今どのような変化が起きているか」を考える時間はないだろう。
ということで考える時間を作るにはどうしたらいいのだろうか。2期程度働いたら立候補しないのがよいのではないかと思う。その間の生活は党が支えればよい。ずっと当選していないと「政界でのプレゼンスがなくなってしまう」と考えるのが一般的だとは思うのだが、これは一般国民が仕事から離れられないのと同じ理屈だろう。
現在、安倍首相の総裁任期を延長する議論が進んでいるということなのだが、多分任期が長くなれば長くなるほど、近視眼的になってゆくだろう。