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売れ筋のコンピュータとか日本のIT産業の将来とかいろいろ

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パソコンについて調べている。パソコンは複雑な道具で利用するにはある程度の知識が必要である。高齢者は知識のなさをつけ込まれ、若者はパソコン離れしているなどと言われている。その一連の流れで「売れ筋」パソコンを調べることにした。
ノートパソコンはまだ見られる結果だった。Windows7機が未だによく売れているらしい。MicrosoftのOfficeが入った機種は不調で、互換のKingsoft Officeの入った機種が売れていた。Kingsoftは中国の会社だ。
しかし、ノートパソコンはまだマシだった。デスクトップの第一位はスティック型パソコンだ。年の初めに「高価でパソコンが買えない人が多い」という話があり、10,000円でもパソコンが買えるというご紹介をしたことがある。しかし、正直なところ自分では買う気がしなかった。廃熱に問題があるらしく長く使っているとクロックダウンを起こすらしい。実際に使っている人のレビューでもセカンド機という声が多い。
二位は中古のWindows7機だ。ランキング自体にやる気を感じられないところを見ると、もうパソコン自体が売れていないのだろうと思わざるを得ない。ノートはまだ学校の備品などとして売れているのかもしれないのだが、わざわざデスクトップを買いたい人などいないのかもしれない。
メーカーが売りたい機種は10万円以上する高性能のノートパソコンのようなのだが、実際に売れているのは5万円近辺の機種だ。最新のWindows10が使える物もあるが、ハードディスクの容量が足りなかったりと、いろいろ不満も多いようだ。時代に遅れたくないという人がパソコンを買って、結局使えなかったりするのは、こうした事情もあるのだろうなあと思う。さらにパソコンは「クラウドに自動バックアップ」というような対応にはなっていないので、メンテナンスについても覚える必要があるのだが、これについてはマニュアルがない。
いろいろな不具合や不便の結果「じゃあ、スマホでいいや」となったとしても誰も責められない。結局、自分の撮影した写真が安全に守られて、気軽にネット動画を見ることができたほうが便利に決まっている。
さてこのままでは日本の国力が損なわれると考える人も多いと思うのだが、これはこれでまた別の問題がある。実際にプログラムの基礎やコンピュータの基礎を学ぶためには、もっと単純なコンピュータを使ってOSを最初からインストールした上で、自作の周辺機器をプログラミングして動かすというような作業が必要だ。意外なことにこうした教育用のパソコンは安く売られている。だいたい5000円も出せばかなり高いスペックのものが買える。安いものは500円だ。最近では、IoTとして知られる小さなコンピュータなのだが、日本であまり話題になることはない。
プログラムの基礎というは、実は大したことはない。ある条件の時にはスィッチを入れるとか、ループを何回回すとかそういう単純な約束事の集まりで複雑な命令をこなしている。これはどのプログラム言語にも共通である。だから、最初からいろいろな機能のついたパソコンは却って邪魔なのだ。インストールに失敗したらデータが全て消えたということでは困るのだが、そういう経験もしないとコンピュータが分かるようにならない。
ところが日本ではこれはマニア向けのおもちゃというような位置づけになっている。あまりコンピュータの作り手側に回ろうとする人は多くないものと思われる。IoTでお金儲けをしたいと考える人は多いが、自分でやってみようとか、やるためにはどうしたらいいのかと考える人はそれほど多くないのかもしれない。
理由はよくわからないのだが、いろいろとちぐはぐな点が多いなあと思った。
 


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