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中古屋で買った古いパソコンはどこまで活用できるのか

最近、中古ショップでLenovoの古いノートパソコンS10eを買った。2008年頃に売り出されたと見られるネットブックと呼ばれるものだ。XPのサポートが切れたので、この種のパソコンが安値で売りに出されるようになったのだろう。3000円から5000円くらいで売られている。
この安いパソコンの一番のメリットは使い倒せるところだ。高いパソコンは壊れてはいけないと思うあまり外に持ち出して気軽に使いにくい。だが、安物のパソコンだったらベッドに持ち出して寝転がって使うこともできる。画面が小さくて不便なのだが、その分持ち運びも楽だ。ちょっとした調べ物なんかには却って便利である。
思い切ってメディアパソコンとして使うのも手だ。地デジのチューナーを300円で拾った。テレビを見たり簡単な録画機として使える。いまのところはiTunesなんかも使えるので、CDやビデオをPCに保存して楽しむこともできる。現在はChromeが使えるのだが、2016年3月にサポートが切れる。ダウンロードするなら今のうち。Firefoxはしばらくサポートしてくれそうだ。ウィルスを避けたければ、メールはGmailなどを使い、ウェブ上から閲覧することになるのだろう。
いくつか眺めてみてわかったのだが、XPはサポート期間が長かったので、XPパソコンのスペックにも幅がある。後期に作られたものはWindows10を乗せてもなんとか使えそうだ。しかし、初期から中期のものは使えそうにない。チェックするポイントはいくつかありそうだ。まずはCPUパワー。プロセッサは1Ghz以上は欲しい。そしてメモリも1.5~2GB程度は積めないWindows10には厳しいようだ。中古屋ではわからないのでスマホなんかを持ち出してその場で拡張性を調べることになる。
自分でアップグレードしなくても、中古のWindows7や8.1パソコンが10,000円~20,000円程度で売られている。AmazonでチェックしたところOfficeが入っているものもあった。Windows10の無料アップデート期間は2016年7月28日までだそうだ。ただし、3GB程度のデータをダウンロードする必要がある。中古ではないスティックPCも20,000円程度で売られている。
ではなぜ、パソコンがアップグレードできることを熱心に書くのかなと思う方もいらっしゃるのかもしれない。Macintoshは昔からスタイルを優先させてきたので、とてもクールなデザインなのだがメンテナンス性があまりよくない。ねじをたくさんはずしてやっとメモリやHDDを交換できるようになっている。最近は換装も簡単になってきているらしいのだが、それでもSSDの形が特殊だったりする。安いPCは加工の手間を簡便化しているので、ユーザによる交換も楽なのである。持ち運びに気を使わず、使い倒せて改造も簡単というのが中古PCの利点なのだ。トラブルも含めて楽しいくらいに思えないと面白くないかもしれない。
メモリの価格は安くなっている。S10eは、DDR2 SODIMMという規格の物を使うようなのだが、3,000円も出せば2GBのものが手に入るようである。価格はかなり安くなっている。中古屋で売られているパソコンはロースペックのものが多い。つまり、作りを簡単にして安くしているのだ。決して性能が悪いというわけではない。Macのようなスマートな形にはならないのがメンテナンスが楽になっている。S10eもプラスティックの筺体で安っぽい作りなのだが、ドライバーでねじを2つ外すだけで簡単にハードディスクとメモリが交換できるようになっている。
かつてネットブックで流行したのは、ハードディスクをSSDに変えるという方法らしい。10,000円も出せば選択肢は多い。価格だけで選びたくなるのだが、いろいろあるようだ。付属のコピーソフト(ハードディスクの内容をSSDに移す)に差があるようなのだ。また、SATAをUSBに変換するコードを別途購入するか、ハードディスクケースを買わないとハードディスクの内容をコピーできないようなのだ。ソリューションで一番安いのは2000円程度。SSDそのものは安くなっているのだが「爆速」を体験するだけにしては、ちょっと大げさな投資かなあと思う。
安いパソコンの一番の出費はOSだ。現在Windows10の価格は17,000円程度。WordやExcelも買い揃えるとかなりの出費になってしまう。結局パソコンの値段ってWindowsのライセンス代なのだ。それを抑えることができるのがUbuntuなどの無料OSだ。ただし、最新版を走らせるには少し荷が重いようだ。古いバージョンを使うことになる。セキュリティ的にどうなんだという懸念はあるが、Windowsよりも狙われにくいという理屈らしい。この辺は自己責任の世界だろう。
一番確実な方法は既存のHDDをはずして新しいものに付け替える方法だ。別途CD-ROM/DVD-ROMなどが書き込みできる装置が必要になる。8GBや16GBのUSBメモリにOSを入れる方法もあるようだ。USBメモリそのものは安くなっているが、内蔵のHDD/SSDが使えなくなるのはちょっと無駄なのかなあとも思う。Ubuntuには無料のOfficeソフトやグラフィックソフトがついているそうである。また、Firefoxが標準で入っているので、今使っているパソコンの設定をそのまま持ち出すことができる。Ubuntuにはノートパソコン用の改造を施したRemixというものがあるということである。


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