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立憲民主党の泉代表が不退転の決意を示すも「事実上の降板宣言」と指摘される

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立憲民主党の迷走が続いている。立憲民主党の泉代表が150議席取れなければ代表を降りると宣言した。本人としては不退転の決意を示したつもりなのだろうが「そんなことは無理なので発言を撤回したほうがいい」とか「これは事実上の降板宣言だろう」という指摘があがっている。

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国政選挙の補選や地方選挙では維新が躍進した。一方で衆参補選全敗となった立憲民主党では代表の責任を問う声が上がっていた。両院議員懇談会が行われ「政権が取れないなら代表を降りる」くらいのことを言ってはどうか?という指摘が上がっていたという。

これに対し、出席者からは「政権交代できなかったら自分は辞めるくらいの覚悟をみせてほしい」「一番変えなければいけないのは代表の認識だ。何をやりたいかしっかり考えてほしい」などと、泉氏の手腕を問う声が続出。泉氏は「よく考える」などと応じたという。

ところがここで泉代表が「政権を取るには150議席程度が必要だ」とした上で「この議席が取れなければ責任を取って辞任する」と宣言したことで状況が一転した。

激しく詰め寄ってきた人たちの中にも「そんなことができるはずはないのだから発言を撤回したほうがいい」などと言い出す人たちが出てきている。そもそも立憲民主党の議員たちも本気で与党になれるなどとは思っておらず、単に不満を誰かにぶちまけたかっただけなのだろう。国民民主党からは事実上の降板宣言だという指摘も出ている。

しかも、立民の衆院の現有議席は97で、150はその1.5倍を超える数字だ。日本維新の会が勢いを増している現状を踏まえれば、「非現実的な目標」(立民関係者)との見方もある。国民民主党幹部は「衆院選で辞めると言ったに等しい」と漏らした。

泉代表は早速地方の代表者たちに対して「不退転の覚悟で臨むので協力をよろしく」などと挨拶している。補選の総評を見ているとなかなか良い候補者が集まらないことが問題視されることが多い。おそらく泉さんには「地方がちゃんとやってくれないから選挙に勝てない」という問題認識があるのだろう。

「一人でも多く候補を発掘してほしい。全国で擁立を加速させる」と呼びかけた。

一方で維新との共闘は終了させる予定なのだそうだ。

早速、維新と立憲民主党の間には「昭和のやり方だ」とか「昭和のやり方の何が悪い」という不毛な応酬が始まっている。維新としては国会の空転は経費の無駄になるという問題意識があるのだろうが開き直りを図る安住さんには理解してもらえなかったようである。

立民の安住淳氏。党会合で自民と共に解任案に反対した維新を念頭に「自民の後ろに付いて、金魚のふんみたいになったら終わり」とばっさり。解任案提出について「昭和の手法で何が悪いんだ」と訴えた。

現在のマスコミは自分達で問題の立案をせず「ネットの話題」か「野党の指摘」か「外国からの指摘」を待って記事を形成する傾向にある。問題を指摘して悪者になりたくないという気持ちがあるのだろう。つまり政府にガバナンス上の危機があっても野党が健全に機能しなければ国民問題が議論のアジェンダに上がることがない。

一方で、政治系の話題を扱ったブログを書いていていると「そもそも立憲民主党を扱っても誰もクリックしてくれない」と実感する。つまり国民は立憲民主党にはほとんど何も期待していないことがよくわかる。

明らかにこの状態には問題があると感じる。早く党内のゴタゴタを収束させて本来の野党としての役割を発揮してもらいたいとは思うのだが、そんな期待をかけていいのかと不安ばかりが募る。

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