金の価格が急降下し、結果的にヘッジファンドから一般家庭の主婦まで「レバレッジ志向」の中国人が大きな損失を抱えることになった。背景にあるのが家庭の主婦が知り合いからお金をかき集めて財テクをする中国ならではの文化のようだが、これが短い間に金の価格を1オンス4500ドルから5600ドルまで上昇させた。
今回の金の価格高騰の背景にあったのは明らかにトランプ大統領の「ドル安容認と受け取られかねない」発言だった。次期FRB議長にリーダー氏を指名するのではないかという予測も重なり、資産をドルから逃がす動きの一環として金や銀などが買われたのである。
その後の急速な値上がりはそれだけでは説明ができなかったが、その一端がわかってきた。主要商品取引所のCMEグループが証拠金を引き上げたことでポジションを保てなくなった投資家が資産を整理。結果的に金の価格が急落した。REUTERSはアジアの株式市場や米株先物も下落と書いている。つまりアジア各国で借金をして金融投資をする人たちが増えているのだ。
Bloombergは中国のヘッジファンドから家庭の主婦までが「大きな損失を出した」と指摘している。背景にあるのは中国独特の「講」の文化。家庭の主導権を持っているのは母親で親類縁者からお金を集めレバレッジをかけて(つまり資金をかき集めて)金融資産に投資をする。
その勢いは凄まじいものだった。
今年のはじめの金の価格は1オンス4500ドル程度だったがこれが一気に5600ドルまで上昇。ところがトランプ大統領がリーダー氏よりも常識的なウォーシュ氏をFRB議長に指名したことで金の価格が下がり始めた。こうして金の価格が下がったことでポジションを維持できなくなった投資家たちは含み損を抱えて財テクから撤退することとなった。
時事通信は「金の価格下落がひとまず落ち着いた」ことでニューヨークの株価が上昇したと書いている。またJPモルガンのように年末までに6300ドルまで上昇すると考える機関もある。そもそも現在の金の価格は4600ドル近辺。つまり実は年末よりも高いレベルであることには間違いがないのだ。
そもそも金は、通貨が下落した時の「保険」としてポートフォリオに組み込むべき守りの金融資産であり、値上がりを期待して借金までして購入するような攻めの金融商品ではない。したがって、今後も基本的には上下動を繰り返す展開が続くだろう。
しかしながら、アジアの個人投資家の中には、値段が上がるのであれば株も金も「同じだろう」と考える層が存在する。そしてこれは決して少数派ではない。実際、金価格をわずか1か月で4500ドルから5600ドルまで押し上げるほどの、大きな資金の塊なのである。

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