カテゴリー: 経済
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7月のFOMCはサプライズなし バイデン政権はリセッション懸念の払拭に躍起
FOMCの対応が発表された。事前の予想通り100bpの利上げはなく75bpにとどまった。つまりサプライズはなかったことになる。一方でBloombergは「FOMCの金利見通し、明確化は期待薄の様子-物…
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中央銀行が低金利に固執する日本とトルコだがその結果はかなり異なっているようだ
タイミングが同じなのは偶然なのだろうが、トルコの中央銀行と日本の中央銀行が「従来の低金利政策を維持する」姿勢を表明した。しかし、その結果はかなり異なっている。トルコは80%という24年ぶりの高いインフ…
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ヨーロッパで天然ガスが足りなくなる「天然ガス危機」の可能性が高まる
ヨーロッパで週内に天然ガス危機の可能性が高まったとCNNが書いている。ヨーロッパは現在猛烈な熱波に見舞われており電力供給の逼迫が懸念されている。たとえ夏を乗り越えたとしても厳冬期には再びエネルギー不足…
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「岸田政権の金融所得倍増がキャピタルフライトをもたらすかもしれない」と時事通信が改めて説明
ロイターやBloombergでキャピタル・フライト(日本からの資金逃避)についての記事を読むのはそれほど珍しくないのだが、ついに時事通信でもそのような記事が出てきた。時事通信経済部の編集委員である宮木…
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個人賠償13兆円の衝撃
地裁判決のレベルだが「東京電力経営陣に対して個人賠償13兆円」を求める判決が出た。史上最も高額な賠償命令だった。被告側は判決文を精査しているそうなのでまだまだ裁判が続く可能性が高い。松野官房長官はコメ…
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円が一時137円まで下落するなか、イエレン財務長官と鈴木財務大臣の思惑がすれ違う
イエレン財務長官が来日した。来日の目的は対ロシア制裁について日本と連携しているという姿勢をアピールすることだったようだ。だが鈴木財務大臣は別の懸案事項を抱えていた。それが円の急落である。鈴木財務大臣は…
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中国河南省の銀行で預金が引き出せなくなり抗議した預金者が当局から強制排除される
かねてから気になっていたニュースがある。中国の複数の銀行から預金が引き出せなくなっていたという問題だ。政府は銀行を捜査しつつ抗議する預金者を拘束したりして事態収拾を図ろうとしていたのだが徐々に収拾不能…
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スリランカに続くのはどこか。いくつかの新興国でデフォルト危機
Bloombergが「新興市場債、30兆円強がデフォルトの恐れ-スリランカ後も続く可能性」と言う記事を出している。途上国全体で2,500億ドルがディストレスト債に分類されているという。Bloomber…
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「国家破綻宣言」のスリランカで首相と大統領が辞任、さらに新興国全体で30兆円強がデフォルトの恐れ
イギリスの首相退任、日本の元首相の暗殺事件と立て続けに急展開があった。その陰ですっかり忘れられているのがスリランカだ。スリランカでは経済危機が大統領に対する抗議運動が展開していた。まずは首相が退任し続…
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7月24日を境にアベノミクスと黒田総裁の金融政策についての見直しが粛々と進む
安倍元総理が亡くなってから1日が経った。Twitterでは依然として動揺が広がっているのだが選挙戦は従来通りに行われた。 一方で金融・経済的にはまた別のイベントが待っている。粛々と始まっていた動きなの…
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もう値下げ競争に付き合えない コカ・コーラの急激な値上げは成功するのか
コンビニによってコカ・コーラの値段は様々だ。どうも容器によって価格に差があるらしい。ペットボトルコーラは高い。ペットボトルの100円コーラもあるが容量が小さい。そこで100円の缶入りコーラがあるところ…
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プーチン大統領がサハリン2を強引に接収し、ただ見守るしかない日本政府は「注視砲」で対応
プーチン大統領が新しい大統領令に署名した。ロシア側は「契約を組み替えるだけでガスを売らないというわけではない」と説明しているが、日本側ではすぐさま「これはサハリンからLNGが入ってこなくなる」というニ…
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外為市場でドルが軟調なのにさらなる円安が予想されるわけ
このところ「ドル高円安がさらに進み1ドル150円になるかもしれない」などと囁かれていた。ところが少し風向きが変わってきた。FRBの急激なタカ派シフトのために急速に世界経済が冷え込み「世界経済リセッショ…
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ロシアがようやくデフォルト? いやまだまだデフォルトしていない?
NHKを見ていたら「ロシアがデフォルトした」というようなニュースをやっていた。正確には「デフォルトした」ような印象を勝手に持った。アメリカはG7に合わせて「ロシアはデフォルトした」から経済制裁の成果が…
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ルビコン川を渡りつつある日本銀行とその先にある増税議論の行方
Bloombergが日本銀行は「ルビコン川を渡りつつある」という記事を書いている。株式に投資している人は「もう知っているよ」という話ではあると思うのだが、そうでない人は全く気がつかないニュースだろう。…
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日本の物価高はいつから始まっていたのか?
今日のテーマは日本の物価高はいつから始まっていたのかというものだ。そんなのは岸田政権になってからなので考察する必要などないと考えている人もいるのではないかと思う。立憲民主党などの野党が提唱する「岸田イ…
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岸田総理の「新しい資本主義」と骨太のグランドデザイン(案)はなぜこんなに不評なのか?
岸田政権が発足してしばらく経った。政権そのものの支持率はそれほど悪くないものの「新しい資本主義」の評判は良くない。一体何が不満なのだろうと考えて記事を探して読んでみることにした。探してみて驚いた。誰も…
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「奇跡の都市」だった深圳の凋落は中国経済の暗い未来を暗示しているのか?
ロイターが深圳の凋落について書いている。この文章を読むと中国の経済に暗雲が立ち込めておりいよいよ衰退が始まったのではないかと思える。最近ではシリコンバレーにその地位を奪われているというのである。ロイタ…
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「なぜ日本人の賃金が上がらないのか」を日米トラックドライバーの例から考察する
「なぜ日本人の賃金が上がらないのか」という議論が延々と続いている。政府がなんとかすべきだとする人がほとんどだがめぼしい成果は得られそうにない。そこで実際に賃金が上がっている業界を探して調べて見ることに…
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ソロスする? 中央銀行に挑戦する人々とその対抗策
FOMCは週明けからの予想通り0.75ポイントの金利上昇ということになった。FRBはあくまでもインフレ対策を優先する構えであり強いメッセージを発信した格好だ。日本ではこれを受けて1ドル140円を指摘す…
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経済紙記事などのまとめ:アメリカの金融市場は悲観一色
14,15日とFOMCの会合が開かれている。焦点は物価高対応のために0.75ポイントの利上げに踏み切るかどうかだ。アメリカの金融市場は悲観一色だが日本にも動揺が広がっている。ついにNHKの7時のニュー…
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金利の「黒田防衛線」突破と財務省の新しい評価会議
昨日の午後のTwitterは円安と株価下落で大いに荒れていた。FOMCを前にした慌ただしい動きだ。日経新聞は「日本売り」という記事を出しそれを引き合いにTwitterで騒いでいる議員もいた。その裏であ…
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0.75ポイントはあるか? 14日と15日にFRBが政策会合
時事通信が「米FRB、大幅追加利上げへ インフレ抑制で引き締め急ぐ―14、15日に金融政策会合」という記事を出している。ヘッドラインだけを読むと0.75ポイントの利上げに向けて動き出したように読めると…
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CPI8.6%の衝撃 アメリカの物価高は5月も止まらなかった
日本ではあまり話題になっていないのだがアメリカでは物価の上昇が止まらないことが問題になっている。金融市場への影響は限定的だったが「展望を見誤った」としてバイデン大統領への批判は強まっている。今後物価の…
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財務省・金融庁・日銀が為替に関し異例の共同声明を発表するがロイターは「少し強めの口先介入」とバッサリ
財務省・金融庁・日本銀行が急速な円安を受けて異例の共同声明を発表した。円相場が若干円高方向に振れたため「何かあったのかな」と思っていたのだが「ああこれだったのだな」と感じた。だが、その後円相場は何もな…
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「このまま賃金上昇が起こらないと日本の未来はかなりまずいことになる」という指摘
先ほどリリースした「岸田インフレ批判」についてまとめるために色々な記事を読んだ。この時に、ロイターの田巻一彦さんの署名入りコラムを読んだのだが面白かったので中身をご紹介したい。賃金上昇が起こらなければ…
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理由がよくわからないまま進む円安と広がらない野党の「岸田インフレ」批判
アメリカで特別なイベントがなかったにも関わらず再び円安が進んでいる。きっかけはオーストラリアの予想外の利上げだったようだが因果関係はよくわからない。ECBも利上げを決めたため黒田日銀が取り残された形に…
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フィリピン大使が業界団体に値上げ要請:フィリピン産バナナは値上げされるのか?
読売新聞の「フィリピン政府が小売通業界にバナナの値上げを直談判をする」という記事を読んだ。様々なものが物価上昇してゆくのにバナナまで値上げされては困る!と考えて記事を探したのだがどうもよくわからない。…
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もともとは消費税増税が作り出した「官製需給ギャップ21兆円」でさらなる財政支出の圧力が高まる
ロイターが「崩れた政高党低」と言う記事を書いている。日本の需給ギャップが大きく開いているため政府が積極的に財政支出すべきだという自民党の圧力が高まっているという。ただしこの記事だけ読んでもよくわからな…
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黒田日銀総裁が「ちょっとばかり物価が上がったとしても別に心配はいらない」と主張
おそらく新聞の見出しにはならないちょっとした記事を見つけた。黒田日銀総裁が「コロナで消費できずに貯金が貯まっているだろうからちょっとくらい物価が上がっても別に平気だ」と主張したというのだ。生活実感とは…
