カテゴリー: 経済
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アメリカの株式市場は景気が良くなるという予想でも景気が悪くなるという予想でもどっちみち下げる展開へ
おかしなことになっている。「雇用統計が思いの外よかった」という結果を受けてアメリカの株式が下がっているのだ。好景気なのだから企業業績は好調なはずだ。だから株価は上がるはずである。 最近のアメリカ経済を…
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JPモルガンCEOが「アメリカに経済のハリケーンが来る」と主張
最近アメリカの株価が元に戻った。円も若干円高気味に振れたことから「アメリカの投資家は安心しつつあるのだろう」と勝手に思っていた。だが、経済ニュースを読むと全く違うことが書かれている。規模はわからないが…
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参議院選挙でどの政党に頑張ってもらえば最低賃金が上がるのか?
政府・自民党は最低賃金を現行の930円から1000円以上を目指すという方針を明らかにした。非常にざっくりした計算だが毎年3%上がってゆくと大体2025年ごろにはこれくらいの数字になる。原油高・ウクライ…
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ロシアの「ハイパーインフレ路線」とその行く末
ロシアのウクライナ侵攻は「帝国主義回帰」と言えるような前時代的な(あるいは野蛮な)動きだった。だがおそらくそれだけでは終わりそうにない。ロシアはドイツや日本が経験した「ハイパーインフレ路線」を歩みだし…
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デフォルトしたスリランカはその後どうなったのか?
以前スリランカがデフォルトするだろうと書いた。その後順調に「経過措置」が終わり「スリランカ、きょうデフォルトへ 利払い猶予期間が終了」というニュースが出たのが5月16日だった。スリランカでは石油を買う…
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もともとの物価上昇・アメリカやEUの利上げ・Brexitの影響 イギリスの複合インフレ
経済ニュースを扱っているとついついデフォルトや経済危機などの派手なニュースを扱いたくなる。だが今回の問題はそれほど派手な見出しになるものではない。スリランカのように破綻してしまった国ではなく、トルコの…
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ニューヨークで「株式市場機能崩壊」の懸念
Bloombergに「【コラム】株価急落は新たな段階か、市場機能の崩壊懸念-エラリアン」と言う物騒な記事が出ている。市場機能崩壊とは「世界の終わり」を感じさせる大げさで物騒な表現なのだがどう言う意味な…
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アメリカの根強いリセッション不安を感じさせるNYダウの1164ドル安
最近の株式市場のニュースを見ていると「カジノ化」が進行していると感じることがある。パウエル議長の言葉があまり信頼されなくなる代わりに人々が代替指標を求めているからである。 今回はNYダウが1164ドル…
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ドルの急落につながるG7協調介入構想が取りざたされはじめる
急激なドル高(日本から見ると円安)に嫌気したG7が協調して為替介入をすべきだという構想が取りざたされ始めたとBloombergが伝えている。ドル急上昇で1980年代型のプラザ合意が市場の話題に浮上とい…
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鈴木財務大臣が安倍元総理大臣の「日銀は政府の子会社説」を改めて否定
鈴木財務大臣が安倍元総理大臣の「日銀は政府の子会社である」という説をわざわざ否定した。安倍元総理の発言の影響力の大きさをうかがわせる。だがよく考えてみるとなぜ「日銀は政府の子会社であってはいけないのか…
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暫定議長だったFRBパウエル議長の再任が上院で承認される
アメリカ合衆国上院でパウエル議長の再任が超党派で承認された。賛成は80票、反対は19票だった。反対票を投じたのは主に共和党員だったそうだが数人の民主党員も含まれるという。パウエル議長は2月から「暫定」…
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アメリカの株式市場の「カジノ化」を的確に予測していたウォーレン・バフェット氏
FOMC後のパウエル議長の発言に振り回されアメリカの株価が乱高下してからしばらくがたった。いわゆる株式市場のカジノ化が起きている。この現象を4日前に予言していた人がいるそうだ。伝説の投資家ウォーレン・…
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ボルカー・ショックとは何か?
ニュースではないのだがニュースによく出てくる言葉で「これは知らないな」と感じるものがあったのでおさらいしておきたい。それが「ボルカー・ショック」だ。1980年代に景気を犠牲にしてインフレを抑制したとい…
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アメリカのパウエルFRB議長の発言の信憑性が厳しく問われている
インフレ予測を外し続けているにも関わらず「7.5%ポイントの利上げの可能性を排除した」という理由でアメリカFRBのパウエル議長が批判されている。パウエル議長の声明後に一時上がった株価は翌日にまた戻して…
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岸田総理が世界に向けて「資産所得倍増プラン」を力強く宣言
岸田総理のヨーロッパ歴訪が終わった。あらかたウクライナ情勢について歩調を合わせるだけなのだろうとあまり注目していなかったのだが、Twitterで「資産所得倍増」というタイトルを見てついクリックしてしま…
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金融市場の評価は「パウエルFRB議長の発言はやはりあまり信頼できそうもない」だった
FOMCの会合が開かれた。当初の予定通りの利上げが発表されたのだが「市場はすでに織り込み済み」になっており円安は進まなかった。日本にとっては「ゆきすぎた円安が阻止された」格好だ。ニューヨークの株価は行…
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金利抑制の財務省・日銀と景気対策優先の経済産業省 ー 世論戦に勝つのはどっちだ?
黒田日銀の「長期金利抑制策優先」が市場関係者に波紋を広げている。そろそろ「円安」をなんとかすべきだという議論がではじめた。 財務省は長期金利を抑制し日本の財政を支える立場だが経済産業省は経済政策優先で…
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アメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)が0.5%の利上げを検討しているものの円安への影響はすでに織り込み済み
今週は3日から4日にかけてアメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。メディアによって確度に差はあるが「利上げを検討」とか「利上げへ」と書かれている。 利上げの主な影響は二つある。株価と為替だ。…
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日経新聞は今回の「悪い円安」をどう見ているのか?
前回は日銀が長期金利抑制を優先し円安対策をしなかったことで円安が進んだという記事を書いた。この時に「どれくらい批判的なトーンにしようか」と考えたのだが、結局あまり非難しないことにした。 だが、これはど…
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日銀政策決定会合の「円安対応なし」で円安が一時131円台に進行
日銀の政策決定会合が終わった。蓋を開けて見ると「これまでの金融政策維持」という予想通りの展開になったのだがサプライズもあった。あくまでも例外的と考えられていた指し値オペを毎日(営業日のみ)実施するのだ…
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日銀金融政策決定会合が終わるまで一段の円安は小休止
4月27日から28日にかけて日銀金融政策決定会合が開かれている。目下円安が進行しておりなんらかの政策変更があるのかが注目される。 現在日銀は「円安対策」か「金利の上昇阻止」かでジレンマに陥っている。目…
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FRBパウエル議長のタカ派砲はなぜ不発だったのか?
日本の円安について考えるとどうしても「アメリカは日本の立場に共鳴してくれるのだろうか」と考えてしまう。だがアメリカの当局者の頭の中は過熱するインフレ対策でいっぱいのようだ。秋に予定されている中間選挙に…
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榊原英資氏の「日本はいずれ円高になる」発言
モーニングショーを見ていたらミスター円と呼ばれた榊原英資さんが出ていた。榊原さんは日本は円安になるだろうが黒田総裁が交代すれば円高に振れますよと豪語していた。本当なのかなと思いながら話を聞いた。予想な…
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日本政府の口先介入の効果は限定的になりつつある
日本政府は口先介入によってゆきすぎた円安を制御しようとしてきた。当然行動が伴わない動きに効果はなく一時129円台まで円が下落した。日銀はそれでも指し値オペをやると宣言したためさらに円安が進むのではない…
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国産鶏肉を使用するローソンの「からあげクン」の様子見値上げ
ローソンのからあげクンが5月31日から値上げされる。1986年4月15日に発売されてから初の値上げだそうだ。値上げ幅は200円から220円と20円の値上げ(税抜き)になる。食料を輸入に頼る日本で食料品…
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鈴木財務大臣が悪い円安を認める
鈴木財務大臣が悪い円安を認める発言をした。三つの理由から見ていて若干の危うさを感じた。目下さらなる円安が進行中で来週は上値を探る動きになるそうだ。平たい言葉で言えば金利差は織り込まれたので、あとは「ど…
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鈴木財務大臣の「日本経済はもはやデフレではないがデフレから脱却した状態でもない」と発言
ごく小さなニュースだが鈴木財務大臣の発言がロイターに取り上げられていた。正確に引用すると「鈴木俊一財務相は14日の参院財政金融委員会で、日本経済の現状はデフレではないとしつつも、デフレから脱却したとい…
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円安を受けた財務大臣と官房長官の「一歩踏み込んだ」発言
4月13日に円が126円台に突入し20年ぶりと騒がれた。その後125円台に戻ったのだが予断を許さない状態である。そんな中、財務大臣と官房長官から「円安は好ましくない」という発言が出た。普段は為替相場に…
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アメリカ合衆国がリセッション入りするという「噂」
ブルームバーグがアメリカ合衆国の経済がリセッション入りするのではないかという観測を流したのが2022年4月4日だった。実際の経済指標や株価の流れは極めて分かりにくくなっており経済ニュースを個別に読むと…
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スリランカでもデフォルトが確定的に
連日お伝えしているようにスリランカやパキスタンの外貨不足がかなり深刻な政情不安を引き起こしている。今回はスリランカのデフォルトが確定しそうだというニュースが飛び込んできた。スリランカのデフォルトが日本…
