カテゴリー: 国際政治
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ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が首相に指名されサウジアラビアで権力継承が進む
サウジアラビアで内閣改造が発表されムハンマド・ビン・サルマン皇太子が首相に指名された。AFPやロイターなど各社が報道している。Bloombergによると任命の理由は説明されていないという。国営通信社の…
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破綻した約束:プーチン大統領が救世主を気取るほどロシアから国民が逃げる簡単な理由
ロシアから人々が逃げ出している。その理由を考えると「プーチン氏の破綻した約束」に行き着く。プーチン大統領が権力に留まるためには人々に何かを与え続けるしかない。しかしそれをプーチン大統領が持っているわけ…
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イタリアで極右政党が躍進、初の女性首相誕生へ
イタリアで極右政党イタリアの同胞(FDI)が躍進した。メローニ氏が新しい首相に任命されることになりそうだ。今回は既にさまざまな分析が出ているがこの記事で強調したい点は2つある。 イタリア国民の国政への…
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アメリカで広がる静かな退職(Quiet Quitting)と静かな雇い止め(Quiet Layoff)の微妙な関係
アメリカを中心に新型コロナの流行をきっかけにワークライフバランスを見直す動きが出ている。これまで生活を支えるためにより良い生活を目指すために働いてきたアメリカ人たちが「もうこれ以上頑張らなくてもいいの…
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今度は「トラス・ショック」でイギリスポンド安
今週は投資家にとって忙しい一週間だった。まずFOMCで利上げが発表された。直後は株価も円相場も動かなかった。次に日本国債の取引が成立しなくなり、さらに日銀が金融政策を据え置いたことで円安傾向が出た。こ…
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尹錫悦大統領のバイデン大統領に対する暴言は厳密には何だったのか?
尹錫悦大統領が「この野郎ども」と発言したというニュースがあった。背景がよくわからないが興味深かったので調べてみた。調べてみるとTBSの翻訳は割と優秀だがAFPは少し外れた翻訳をしていることがわかる。 …
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「戦争に行きたくない人はドイツにいらっしゃい」とドイツ政府がロシア人に呼びかけ
ロシアを脱出する航空チケットの値段が高騰しているそうだ。そんな中、ドイツがロシアからの脱走者を受け入れると表明した。正確にはプーチン政権下のロシアからの脱出者を受け入れるという。AFPが「ドイツ、ロシ…
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グテーレス事務総長の思い切った「化石燃料棚ぼた課税」提案は分断の雰囲気の中でかき消された
グテーレス事務総長が「国際社会の分断を訴えた」というニュースをNHKが出している。確かに国際社会は分断されていて国連は機能不全に陥っているなあとは思うのだが記事はそこで終わっている。NHKはこの後の首…
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ついにイランで政府抗議運動が始まる。きっかけは女性たちの怒り。
イランで政府に対する抗議運動が始まったというニュースが伝わっている。きっかけは「スカーフの被り方を咎められた女性が警察で亡くなった」という問題だが、背景には長年溜まってきた政府に対する不満があるようだ…
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いわゆる「特別軍事作戦」の長期化の予想でロシアの株価が大きく下がる
23日から27日に東部・南部でロシアの編入を問う住民投票が行われる。主権国家に対する侵略行為で認められるものではないが東部ハルキウ州を奪還されたロシアとしては現状を固定したいという狙いがあるのだろう。…
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財政破綻から回復途上のプエルトリコがハリケーン被害に会い全島が停電に
プエルトリコは320万人弱の人が暮らす面積9104平方キロメートル程度の島国である。西隣には海を挟んでハイチとドミニカ共和国がありその向こうにはキューバがあるという並びだ。島の大きさは鹿児島県とほぼ同…
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バイデン大統領がCBSの番組で再び台湾防衛への力強いコミットメントを表明する
バイデン大統領が台湾有事への力強いコミットメントを表明した。各紙が伝えている。一方で表明しなかったこともある。次期大統領選挙に出るかどうかをいまだに明確にしていないのだ。台湾有事についてのコミットメン…
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ペロシ下院議長のアルメニア問題介入が作る新しい米露対立の発火点
ロシアの南にアルメニアとアゼルバイジャンという2つの国がある。アルメニアにはキリスト教徒のアルメニア人が住んでおりアゼルバイジャンの主要民族はチュルク系のアゼルバイジャン人だ。この二つの国はナゴルノ=…
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Twitterに中国人の工作員が紛れ込んでいた可能性
ペーター・ザトコ氏の内部告発が大きなニュースになっている。中国の工作員がいた可能性があるというのだ。状況はかなり複雑なのだが影響力はあるが財務状況が必ずしも民間のプラットフォームという存在が民主主義の…
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日本のリベラルが引き合いに出すことが多いスウェーデンで今起きていること
日本のリベラルは北欧を理想形として引き合いに出すことが多い。だがそのスウェーデンでこのたび左派が政権を手放すことになった。民意を反映した上での熟議と話し合いの結果なのだが「民主主義は手間がかかる」とい…
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「政権交代か」とささやかれつつ、スウェーデンの選挙結果がなかなか判明しないのはなぜか
スウェーデンで日曜日に選挙が行われた。開票は進んでいるのだが、なかなか結果が出ていない。日経新聞によると在外投票分が開票されるのが水曜日になるそうだ。社会民主労働党は引き続き第1党になりそうだが単独で…
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ラジャパクサ前大統領がスリランカに帰還し37名の閣外大臣ポストが分配される
ラジャパクサ大統領がモルジブに逃げてからしばらくが経った。大統領権限がないと不逮捕特権がなくなってしまうため海外に出てから電子メールで辞任表明したことが話題になった。このため今は前大統領ということにな…
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ロシアがハルキウから撤退:マスコミとTwitterによる識者情報の簡単なまとめ
ウクライナのハルキウ周辺でかなり大きな戦況の変化があった。専門家も驚くほどの展開で一部懸念を表明している人もいるとお伝えしたばかりだ。その後マスコミの報道が少しずつ出揃い状況が見えてきた。読み物が非常…
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【短信】「ロシアのイジューム退却」について一部で懸念の声
特にニュースというわけではないのだがロシアのイジューム退却について懸念する声があった。普段なら「ネットによくある不確定な情報だ」と思うのだが、情報を発信している人が高橋杉雄さんだったので一応注目してお…
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トランプ氏がマール・ア・ラーゴに持っていた「外国の核防衛情報」の憶測が広がる
トランプ氏が保有していたとされる核武装情報を手に入れるためなら諸外国はなんでもするだろうと元FBIの職員がMSNBCで発言した。このニュースは一部のメディアが閲覧数を稼ぐために盛んに報道しており別のサ…
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エリザベス二世女王が96歳で死去。イギリスは一週間のうちに君主と首相が交代することに。
エリザベス二世女王が静養先のバルモラル城で亡くなった。96歳だった。その直前にトラス首相を首相に任命しておりまさか亡くなると思っていなかった人も多かったに違いない。訃報を伝えるニュースでBBCのキャス…
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トランプ氏の邸宅から外国の核戦略に関する文章が見つかったようだとワシントンポストが伝える
トランプ前大統領(以下トランプ氏)の自宅に大量の機密文書が見つかった事件に新展開があった。当初ワシントンポストが指摘していた通り核関連の文書が見つかったようだ。トランプ氏が国家機密をずさんに扱っていた…
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チリで「リベラル過ぎる憲法草案」が否決
日本では保守派が憲法改正議論を主導しているため「憲法改正は右傾化の現れ」とか「憲法が改正されると戦争になる」などと反対する人がいる。これとは全く別の議論をしている国がある。それがチリだ。チリでは新自由…
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リズ・トラス氏が新しいイギリスの首相へ。スナク氏はプラダの靴などが問題視され僅差で敗退。
イギリスの新しい首相がエリザベス(リズ)・トラス氏に決まった。8万1326票対6万399票僅差と僅差の党首当選だったことから保守党員の間にもかなり迷いがあったことがわかる。 イギリスではまず議員たちに…
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アルゼンチン副大統領暗殺未遂事件にみる「思想犯」の扱いの難しさ
アルゼンチンの副大統領暗殺未遂事件が起きてから数日が経った。 SNSアカウントなどからこの容疑者がネオナチとの関連が明らかだ。だが、おそらくいくつかの理由がありこの人を思想犯として扱うことにためらいが…
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アルゼンチン副大統領が目の前に銃を突きつけられ引き金を引かれる
アルゼンチンで現職の副大統領の暗殺未遂事件が起きた。日本とは違って「支持者からもみくちゃにされた」中での凶行だった。ビデオの映像から引き金が引かれていることがわかるそうだが弾は発射されなかったようだ。…
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ミシェル・バチェレ氏が中国の人道犯罪の可能性を指摘した重み
ミシェル・バチェレ氏の退任に合わせて国連が中国の人道犯罪の可能性を指摘したレポートを発表した。人道犯罪の可能性に踏み込んだことでこれまで以上の重みを持ったレポートになった。ただし「ジェノサイド」との認…
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ポーランドの与党党首が第二次世界大戦の賠償問題を蒸し返し180兆円を要求
時事通信が「ドイツに180兆円賠償請求へ ポーランド、大戦中の被害で」という記事を配信している。過去の戦争被害問題は解決済みということになっているのだが、それを蒸し返した形である。それにしても180兆…
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なぜパキスタンの洪水は国の1/3という広範囲に及んだのか?
パキスタンで大規模な洪水が起きている。なぜこんなことになったのかを調べて見た。 何が起きたのかはビデオを見るのが手っ取り早いと考え、まずはYouTubeのビデオを集めた。ドローンで空撮している映像には…
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イラクの首都で衝突が起き30名以上が死亡。だが本当に死につつあるのはイラクの民主主義。
イラクの首都で衝突が起き30名以上が亡くなった。アメリカの影響力が薄れつつあるイラクでも結局議会制民主主義が崩壊しかけている。今回の中心人物はシーア派のサドル師という人物である。議会・政府が腐敗してい…
