ざっくり解説 時々深掘り

小池百合子さんありがとう!

カテゴリー:

ということで今回は小池百合子さん賛美の文章である。小池百合子さんは日本がみんなが平等に暮らせる社会になる上で大変な貢献をしてくださったと思う。以下3つ理由を述べるのだが、みなさん納得できるものばかりだろう。

第一に小池百合子さんは吸着炭の役割を果たしてくれた。吸着炭は自分の身に汚れを集めることで環境をきれいにするという素材だ。去年の夏に安保法制審議で国会がもめていた時なぜか民進党は一枚岩になれなかった。内部に志がはっきりしない人たちがいたからだろう。

今になって考えてみると「安保法制はや立憲主義に実はそれほどこだわりはないが役割としては安倍首相に反対しておこう」と考えていた議員たちが多かったのだろう。だから本質論ではなく安倍首相や閣僚のいうことにいちゃもんをつけるような攻撃しかできなかったのだろう。こうした人たちは自分が当選できないとわかると真っ先に小池新党になびいていった。特にこれといってやりたいことがないがとりあえず官僚をしているよりも面白そうなので議員になりましたというような人たちが多かったに違いない。こういう人たちは希望の党で引き取ってもらうとよいだろう。

民進党は自らの力でこうした人たちをフィルターアウトすることはできなかった。しかし、小池さんはわざわざABCというランクのついたリストや排除表まで作ってくれたようだ。こんなにありがたいことはない。

次に小池百合子さんが揺さぶりをかけることで、民進党議員たちはお互いを信じておらず、意思疎通や連絡がうまくとれていないということがわかった。日本では個人がお互いに連絡網を作って意思疎通が苦手だという事情もあるのかもしれない。つまり、小さな村を作って代表を出し合い利害関係の調整を行うというようなやり方の方が向いているのだろう。

未だに議員たちの中には「同僚議員が仲間を売って希望の党になびくのではないか」という疑心暗鬼を抱えている人が多いようだ。とにかく情報は錯綜した。最初はトロイの木馬だなどと言っていた有田芳生氏は「辻元清美議員が希望の党にいけるように交渉している」などと狼狽ぶりを逐一報告していたが、やはり受け入れてもらえないとわかると今度は仲間を募りたいが時間が足りないなどと言い出している。リベラルの希望の星になっている枝野幸男さんも「今はまだ細かいことは話せない」などと言っているようだ。小池さんたちが連合の希望をつなぎはっきりとした返事をしないという作戦に出ているので支持母体がついてきてくれるかがわからないのだろう。

今後民進党左派がどのような政党を作るのかわからないのだが、少なくともお互いに連携が取れていないと困る。今回は「たかが小池さん」だったわけだが、もしかしたらこれが北朝鮮の攻撃だったかもしれない。もし、このような政党が与党だったり野党第1党だったと考えると、かなりおぞましい結論になっていただろう。この点についてリベラルの人は小池さんのいる方角に向かって手をあわせるべきであろう。

最後に、小池さんは民進党には交渉能力がないということも教えてくれた。では交渉能力とは何のことなのだろう。それは自分たちの持っているアセットの価値を冷静に分析した上で、相手がほしいものと照らし合わせる能力である。

民進党は、地方組織・連合などの支持母体・政党交付金などを持っている。前原さんはそれをやすやすと手放した上でいかなる要求もしなかったようだ。相手にすべての権限を渡してしまった後で「みんなが受け入れてもらえるようにやって行く」などと言っている。この決定的な交渉力の欠如は評論家の伊藤惇夫さんも不思議がっていた点だ。

仮に民主党政権が続いておりTPP交渉が行われたと考えるとかなりゾッとする。多分民主党政権はアメリカのいうことをすべて鵜呑みにして国を売り渡していたのではないだろうか。みんな薄々気が付いてた点だが、これが明確な形で提示されたのはよかった。連合も根拠のない希望を持っており、全く交渉力がなかった。忘れている人も多いと思うのだが、連合は労働組合なので経営者に対して交渉をする団体である。その連合のトップの人たちが全く交渉力を持たないということがわかったのは良かったのではないだろうか。これでは労働者の待遇改善など望むべくもない。

以上の点から、小池さんの貢献は、民進党の何がいけなかったのかということがよくわかる騒ぎを作り出したことである。現在、ツイッターなどで情報が出回り、議員たちの間に「本当はどのような交渉があったのか」という認知が広がりつつあるようだ。選挙の期間中に何回か「政変」があるのではないかという観測も出ている。

前原さんが最初に条件を提示した時に議員同士でコミュニケーションがなかったことを意味しているのだが、選挙公示10日前になってはじめて真剣に生き残りをかけた相互連絡が始まったのだ。が、この際(リベラルから見た)不純物を希望の党に引き取ってもらった上で、残った人たちが政党助成金の分配を受けて、野党共闘できる政党を作った方が良いのではないかと思う。

それにしてもなぜ安保法制の制定時に同じような死に物狂いの努力をしなかったのだろうかなどと思ってしまう。

小池百合子さんは独裁者とみなされるか自民党の補完勢力だと考えられた時点でゲームオーバーなので、ついて行きたい人はついて行けばいいのではないだろうか。

コンテンツのリクエストや誤字脱字の報告はこちらまで


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です