9,100人と考えAIとも議論する、変化する国際情勢とあいも変わらずの日本の行方

連日金の価格が上下動を繰り返している。背景にあるのがトランプ大統領の選挙に対する不安である。中間選挙情勢調査の結果がかなり悪いのではないかと思う。このためアメリカの情勢が目まぐるしく変わっており、それに引きずられるような形で「正解」が日替わりになる。

このような状況で活きてくるのが宮本武蔵の五輪の書の智慧だ。静的な構えを捨てて流れを掴めと言っている。これは現代でも十分に通用するのではないか。

このところトランプ大統領が「共和党が選挙を管理すべきだ」と繰り返し発言している。議会共和党のメンバーをずらりと背景に集め「彼らがなんとかすべきだ」と主張しているところからも経済政策にかなり自信を失っていることが分かる。

このため左派が銃を買う動きが加速しているそうだ。トランプ大統領が目指すのは共産党が事実上選挙を管理し「儀式的な選挙」が行われる中国型の統治手法だ。しかし中国でこれが成り立つのは、共産党が国共内戦を武力制圧で勝ち抜いた後「統治を正当化するために」形式的民主主義を導入したからである。

一方のアメリカはイギリスの統治から独立した革命国家であり、憲法修正第2条により政府に対する抵抗権が認められている。つまり国家としての成り立ちが全く正反対なのである。

仮にトランプ大統領が選挙を制圧するとおそらくアメリカ合衆国では激しい反政府運動が起きる。左派は単に治安への不安から銃を買っているわけではない。CNNによると実際に使う想定をしている。だからCNNの記事は「銃の保有が増えている」ではなく「銃団体=ガンクラブ加盟が増えている」ということになっているのだ。

日本で、アメリカ合衆国の市民レベルのセンチメントの変化を感じるのは難しいが、これがアメリカの新しい日常だ。だからこそ金の価格がわかりやすく上下動する。最近の金の値動きはアメリカ合衆国の「心拍数」が平静と動悸の間で揺れ動いていることが分かる。今回は一時5100ドルまで上がりまた4900ドル(=年末と比べると若干平熱が上がっている)に戻っている。

そんな中、イランは核交渉を自分たちの居心地の良い状態に戻そうとした。アメリカ合衆国はトルコとアラブを巻き込んだ集団交渉を目指している。一方でイランは伝統的な友好国であるオマーンで一対一の交渉が行いたい。結果的にアメリカ合衆国はイランの要請には応じなかった。イランのドローンがアメリカの艦隊に突入し撃ち落とされるという事件も起きており、中間選挙に不安を抱えるトランプ大統領が「軍事オプション」に傾く可能性もそれなりに高まっている。

Scoop: Plans for Iran nuclear talks are collapsing, U.S. officials say(Axios)

日本で「投資に乗り遅れた」と考える人はここ最近のドル円相場や金の上下動を見て動揺しているかもしれない。2025年は確かにS&P500に紐づいたインデックスに投資をしていれば確実なリターンを得られた。つまりストックとしての正解さえ知っていればなんとかなった。しかしトランプ大統領のもとでの多幸状態は長く続かなかった。

もし戦火が現実のものとなれば、金価格の『平熱』は5,000ドルすら通過点に過ぎなくなるだろう。アメリカの心拍数は、いよいよ限界域(レッドゾーン)に達しようとしている。

「正解を暗記し考えるコストを減らす」ことが日本社会を生き抜くコツである。このため「金の相場の正解」や「イラン情勢の正解」を固定的に暗記したくなる。確かに正解は存在するのだが、その正解は「日替わり」であり来週どころか日替わりで入れ替わる。

二極化が進む中で「正解は存在するがそれは日々変動する」と気がついた人だけが抜け出せる社会に変わりつつある。つまり現代の正解は「過去の蓄積=ストック」ではなく「流れ=フロー」の中にこそ存在する。

宮本武蔵は固定的な型=ストックを嫌い「流れ=フローを掴む」ことこそが成功の秘訣であると看破した。おそらく現代にも通じる日本古来の智慧なのだろう。古来からわかっている人にはわかっている境地だったのである。

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