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衆議院選挙の公約が出揃うがすでに破綻は見えている

8〜12分

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衆議院選挙の公約が出揃った。一部の政党を除き食料消費税減税を訴えている。しかしその内容はバラバラで財源についての議論も国民会議で別途検討することになっている。おそらくこの構想は破綻するだろう。

高市総理の自己都合解散エスタブリッリュメントに対するストレステストのようなものなのだが、実はそれはテストというよりもロシアンルーレットに近いものになりつつある。

本日国会が開かれ冒頭解散が宣言される。選挙は27日公示・2月8日の開票が予定されている。予算編成で忙殺されていた地方自治体は案内状の準備が整わず「整理券無しでの記述前投票もできます」と呼びかけている。高市早苗総理は働いて働いて働いて働いて働いてと言ってきた。しかし実際には働かせて働かせて働かせて働かせて働かせての政権になっている。政府や地方自治体が疲弊して倒れるまでこの傾向は続くだろう。

各党の公約が出揃ったがどの政党も「食料消費税減税」を訴えている。しかしその内容はバラバラである。

まず立憲民主党と公明党が作った中道改革連合は「2年間は詰みすぎの基金や特別会計の余剰金を取り崩し」財源を捻出すると言っている。しかしその後の財源は見つかっておらず「政府ファンドを作ればきっとなんとかなるだろう」と考えているようだ。

高市総理も財務省に「消費税減税の理屈を出せ」と指示をしたのかもしれないがこれと言ったアイディアは出てこなかった。早速党の主要メンバーが懸念を表明している。

  • 為替、債券市場の声も聞いてほしい」(党総務会メンバー)
  • 農業関係者、システム関係者、外食産業などと実務の課題が残り、丁寧に議論する(小林鷹之政調会長)
  • 市場は現時点では実現性に懐疑的だが、本当に進むとなればさらなる金利上昇は避けられない(政府関係者)

この政府関係者が誰なのかはわからないのだが、消費税減税に懐疑的と思われると国賊扱いされかねないという恐怖心も滲む。

おそらくこれまでも選挙目当ての政策を財務官僚や自民党税調会長などがなんとか抑え込むということは行われていたのだろう。国会議員たちは「わがままな子供」のようなもので財務官僚や自民党税調などが大人の役割を果たしてきた。

しかし高市総理は「もはや大人の力を借りなくても自分たちは何でもできる」と思い上がってしまい、財務官僚から話を聞かず片山さつき財務大臣とだけ直接話しをし、税調から宮沢洋一氏を追い出してしまう。しかし、ロジックは組み立てられないので「詳細は国民会議で決める」と言っているのだ。

こうした子供じみた態度は「使い道だけを決めて管理手法を決めない」という態度にも現れている。仮に複数年度で予算を管理するならば、政府系ファンド(資産)やプロジェクトの現在価値を計算する手法を同時に作らなければならない。しかし高市総理は「財政収支は数年単位で確認」と首相」としか言っていない。

財務官僚や自民党税調はなんとかバッファを吸収しようとするのだろうが、おそらくこのままでは「もう自分たちではどうしようもない」と白旗を上げてしまうかもしれない。

日本は財政において特殊な国ではなく普通の国になりつつある。普通の国は説明責任が求められるのだが、高市総理にも野党にも普通の国の普通の説明責任を果たす気持ちはないようだ。結果的に金融市場は財政メルトダウンを警戒するようになった。

こうして日本は安全保障と財政という2つの基盤を同時期に失いつつある。厳密に言うならば基盤が崩れたと言うより「誰も説明責任を果たさなくてよかった」環境が崩れつつあるために、政治の説明責任不在のリスクが過大評価されやすい環境が生じつつある。つまり基盤が崩れた=崩壊ではなく、変化に対する脆弱性がリスクと見なされつつある。

この評価を間違えると「日本が崩壊しつつある」など大げさな言い分で実は何も壊れていないではないかと感じる人が出てくる。しかしバッファになっていた日米の官僚や国際官僚たちが「もう無理です対応できません」と白旗を上げた瞬間に基盤が崩れたことを実感することになるだろう。

高市総理の自己都合解散エスタブリッリュメントに対するストレステストのようなものなのだが、実はそれはテストというよりもロシアンルーレットに近いものになりつつある。

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