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孤独な暴走機関車 高市政権の行方

11〜16分

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総理大臣になってから高市早苗という人の朗らかな良さがどんどん削られていっている。なぜそうなっているのかがわかってきた。周囲が信頼できなくなっているようだ。外にいるように見えて霞が関・永田町の政治にどっぷり浸かってきたからだろう。

電撃解散報道の舞台裏が見えてきた。経産省出身の今井尚哉氏が読売報道を仕掛けたのではないかと新潮が書いている。経産省主導の財政拡張路線に民意のお墨付きを得ようとした可能性がある。田崎史郎氏はTBSのひるおびで「最終意思決定に関わっていたかは確認できていない」と言っていた。

「官邸内でも、事前に解散情報に接することができたのはごく限られた人間でした。今井氏と、彼の経産省の後輩である佐伯(さいき)耕三内閣広報官(50)。ほかには、首相執務室への出入りが許されている木原稔官房長官(56)と飯田祐二秘書官(62)くらい。二人の官房副長官も蚊帳の外でした」

「高市電撃解散」に麻生副総裁が激怒! 高額献金疑惑から目をそらせるか(新潮)

しかし実は今井氏と高市氏の間にも隙間風が吹いている。不用意な台湾有事発言で今井氏と仲違いをしたようだ。

「経産省出身の今井氏は、安倍政権時代に秘書官から首相補佐官に就き“総理の分身”とまで呼ばれた。外務省の枠組みを超えた外交戦略を描き、菅・岸田両政権でも内閣参与を務めてきた自負があります。高市氏も対中政策で今井氏に助けを求めたそうですが、意見が合わず激しい言い合いになってしまったようです。彼からすれば、高市氏は外務省の振り付けに従っている。そうした姿勢を是正しようと忠言したのでしょう」(前出の政府関係者)

「高市さんが官邸で心を許しているのは2人だけ」 ブレーン不足の“異常事態”の裏側(新潮)

高市総理大臣は各省庁から送り込まれる人たちがどのように政権を歪めてきたのかを見ていたのかもしれない。一つの発言が取り次がれるたびに組織エゴの入った伝言ゲームで内容が変わってゆく。そのため片山さつき財務大臣との間にも人を入れていないそうだ。

「各省庁からエース級の官僚が投入される秘書官の中で、首相の執務室へ出入りが許されているのは経産省出身の飯田氏だけ。例えば財務案件なら、財務省から出向した秘書官が、高市首相とのやりとりを直接本省の事務次官に伝える。それを次官が片山さつき財務相(66)へ報告するのが一般的な流れ。ところが、高市さんは飯田氏以外の官邸スタッフを信用しておらず没交渉なのです」(同)

「高市さんが官邸で心を許しているのは2人だけ」 ブレーン不足の“異常事態”の裏側(新潮)

ここまでは新潮の記事を中心に構成したために「何か邪な意図があるのでは?」と感じる人もいるかも知れない。

麻生太郎氏を軸にしてまた別の人間関係が生まれている。麻生太郎氏は菅義偉氏の影がちらつく公明党を排除し宏池会系の流れをくむ国民民主党と組みたかった。このために萩生田光一氏を交えて調整をしていたようだ。鈴木俊一幹事長(麻生太郎氏の義弟)の「国民民主党が連立に入れば安定する」もこの流れの発言である。

自民側では麻生副総裁や萩生田光一幹事長代行が水面下で連立を見据えた交渉を進めていた。自民、国民民主両党は昨年12月、国民民主の主張に沿い、所得税の非課税枠「年収の壁」引き上げなどの税制改正で合意した。同党の玉木代表は「予算案の成立に向けて協力していく」と明言し、自民内では「連立入りが近づいた」との見方が広がった。

高市首相、連立拡大遠のき「電撃的な解散」決意…麻生副総裁にも根回しなしで「しこり」か「プラス」か(読売新聞)

しかし読売新聞によれば玉木雄一郎氏が煮えきらずこの構想は頓挫する。なお玉木雄一郎氏はこの報道を否定している。仮に読売新聞の言う通りなら「解散は玉木のせい」ということになってしまう。

結果的に今井尚哉氏が仕掛けた通りの解散に傾いてゆく。しかし「不仲」報道から見ると今井尚哉氏が最後まで意思決定に関与していたかはよくわからない。つまり疑心暗鬼に陥った高市早苗総理がまわりの意向に振り回されながら「最後に勢いで意思決定している」ということが分かる。さらに今井尚哉氏や麻生太郎氏など「上から目線」で自分の価値観を押し付けてくる人たちに強い反発心を持っている可能性もある。

自民党は参議院選挙の敗北を受けてから一ヶ月も総裁選をやらず、総裁選が始まれば不都合な報道は消えるだろうとばかりにダラダラと総裁選を行った。

  • 2025年7月20日: 参議院選挙投開票
  • 2025年7月末〜8月: 党内で敗因を分析する「総括委員会」で議論
  • 2025年9月22日: 自民党総裁選が告示
  • 2025年10月4日: 総裁選の投開票

その後、高市総理は政治空白が長期化したことを陳謝したうえで「補正予算は喫緊の課題であり政治空白は許されない」と主張した。しかし、本予算の年度内成立を諦めて再び暫定予算空白を作ろうとしている。

市場は高市政権のもとで円の価値は下落するだろうと見ており、結果的に株高、通貨安、金利高が起きている。

金融専門メディアは「実質金利はマイナス」と言っているが、これは「皆さんの預金通帳にマイナスの金利がつきますよ=お金が減りますよ」という意味。つまりこの記事を読んだ人は「日本で現金で資産を持つのは危険だ」と読み取ることができる。しかし一般の人達はおそらくしばらくそれに気が付かないだろう。

ある国内銀行の運用担当者は「インフレの上昇ペースと同レベルに政策金利が引き上げられなければ、実質金利はマイナスのままで、円安が続きかねない」とみる。

アングル:サプライズ解散が促す円安、期待インフレ上昇 長期金利2.4%に現実味(REUTERS)

行き過ぎた円安はベッセント財務長官の発言で一旦落ち着きを取り戻した。日本政府が関与しないところでの「ナイスアシスト」だろう。

そしてその意思決定は「高市総理がスタッフと一緒に考え抜いた」ものではなくなんとなく乱気流の中でふわふわと決まってゆく。

Xの投稿を読んで政治がわかったと思いこんでいる人たちが気が付かないところで現実は動いている。

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