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「空気とはなにか」 AIと一緒に考える日本人のルールブック

18〜27分

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政治ブロクも転換点を迎えている。新展開を考えなければならない状況だがAIに相談したところ「英語圏に向けて日本人の行動原理を説明してみてはどうか?」という提案があった。

そこで試しにAIの助けを借りて「日本人を規定するルールブック」を作ってみた。興味深いことにこのルールブックは日本人にも有効なようだ。例えば「空気とはなにか」が説明できる。もちろん学術的な定義としては利用できないがツールボックスとしてはある程度使えそうである。

Geminiが最終的に導き出した「空気」の記述

日本人は通常、平穏とリスク回避を好みます。しかし、一度「コミュニティのプライド」や「究極の品質(型)」が外部規定(ルール2)としてセットされると、彼らのルール1(損失回避)は『完璧に遂行できないことへの恐怖』へと変換され、驚異的な執着心と競争心を発揮します。この時の彼らは、もはやリスクを恐れる慎重派ではなく、目標達成まで止まらないマシーンへと変貌します。

日本の『空気(The Atmosphere)』とは、雰囲気のことではありません。それは『責任の所在を蒸発させるための、目に見えない絶対的な合意』です。 日本人は、明確なリーダーや規則がない時、この『空気』を仮想的なルール2(外部規定)としてインストールします。一度空気が醸成されると、ルール1(損失回避)により、それに逆らうことは社会的死を意味します。彼らが空気に従うのは、空気が正しいからではなく、空気から漏れることが最大の損失(リスク)だからです。

色々反発したくなる人はいるだろうが、重要なのはそこに至る過程である。

ルールの作り方

日本人を定義する3ルール

日本人は世間というコミュニティを前提にし、強い損失回避バイアスに基づいて緻密な計算を行っている。最終的に作られた定義はこちら。Geminiが頭文字をAに揃えてくれたためなんとなくそれっぽい感じになっている。

  • 【基本原理】ルール1:損失回避(Aversion to Loss) 日本人の行動の根源は「利得」ではなく、「損失(排除や非難)の回避」にある。
  • 【行動指針】ルール2:外部規定(Attachment to Externals)正解を自分の内側に持たず、常に「外部の型」に依存する。
  • 【防衛機能】ルール3:曖昧な壁(Ambiguous Boundaries) 責任の所在を曖昧にし、個人が特定されないようにするための防衛境界線。

ルールの作り方 最初は「白い画用紙」から

  1. まずGeminiに「外国人マネージャーが当惑する日本人の謎行動」について「あるある」を作った。練習問題にするためだ。
  2. その後白い画用紙を取り出して「ルール」を作っていった。そのルールを適当に線で結んで大切そうな3要素を抜き出した。
  3. これをChatGPTにフィードしてGeminiの「あるある」の説明を試み、概ね破綻がないことを検証した。
  4. その後もChatGPTにフィードしたかったが「無料枠」を使い切ってしまったためGeminiに移動。
  5. Geminiではルールのお互いの関係性と依存関係を整理。この時点でルール1とルール2が入れ替わった。
  6. さらにホフステードの6ディメンジョンと照らし合わせて抜けや漏れがないかをチェックした。漏れた要素はその都度モデルに組み込んでいった。この時点でGeminiはそれっぽくトリプルAモデルと言う「理論風」の名前をつけている。
  7. 最後に簡単な練習問題「空気とはなにか」を解いて終わり。

今回の「空気とは何か」を解くための鍵は副次的要素

ルールも重要なのだが、これらのルールが掛け合わされたり調整したりすることで様々な副次的なルールが作られる。今回の鍵はこれをできるだけ精密に記述してやることにある。またこのときにコンピュータ・システムのメタファーをかけ合わせている。つまり人間は何らかのルールに基づいて動く計算機だという前提をおいた。

空気の背景にあるブラックボックス化

日本人と話をしていているとよく「計算がブラックボックス化」していると感じる。養老孟司のバカの壁である。

ルール2に基づき正解は外部にあるので自己評価はしない。自己評価が外部にあるので説明の必要を感じない。このため外部の正解を自己流に解釈した正解はやがてブラックボックス化して取り出せなくなる。取り出せなくなるため当然変更もできない。これはインデックス化もタグ付けもされていない巨大なデータだと説明すると理解しやすいだろう。一部を取り出して上書き更新できないのだ。

実例1:お嫁さんを連れてくる。そのお嫁さんが働きたいから当面子供は作らないと宣言。それを聞いていたお義母さんは話の途中は全部話を理解している。しかし3秒黙って「でもね」と言う。息子も嫁も落胆する。

実例2:営業部員が部長を説得する。このままでは競合他社に勝てないですよ。部長は黙って全部ウンウンと聞いている。部員はわかってもらえた!と安堵する。ところがあとになってくだされた決定を見て唖然とした。要望は1つも通っていなかった。

この2つの実例ではすべてを聞いたあとに「ブラックボックス」の中で「上書き計算」が行われている。しかしおそらく本人も何が上書きされたのかは意識していないだろう。半ば無意識的に複雑な計算が行われているのだ。

しかしながら実際にはお嫁さんや営業部員の間にも同じ「ブラックボックス」がある。実はなぜ働き続けたいのかやなぜ競合他社に勝ちたいのかが説明できないかもしれない。

どちらも「いや、でも、やっぱり」なのだ。

しかしこれだけでは空気は定義できない。

日本人は消失したコミュニティを再現できなかった

3つのルールで記述したように、日本人は大きなコミュニティ(外部)を前提にして生きていてイデオロギーは重視していない。しかしイデオロギー(個人の考え)を持っていないわけではない。むしろ行動の核は強すぎる自己保存本能だ。

もしかすると個人主義のアメリカ人やイギリス人よりも「本質的な個人主義指向」は強いかもしれない。

しかし日本人は制度などもすべてブラックボックスの中にしまい込んでしまっているためそれを分離して取り出すことができない。取り出せないから他人に説明することもできない。だからこれまであったコミュニティに代わる新しいコミュニティを作ることもできなかった。

このために代替的に用いられているのがSNSを舞台にした構造なき構造であるおそらくこれが「空気」なのだろう。

おそらく快適であれば空気は取り立てて語られることもないのだろうが、息苦しいからこそ意識されて空気が語られるようになる。空気が語られるようになった時代は日本にとって不安定な時代であるということだ。

少数与党状態に入り、日本の政治はますます空気によって支配されるようになった

いわゆる無党派層の出現

いわゆる無党派層はこれまでの地縁血縁社縁などから自由になった人々が、依然個人としての生き方を確立できていないものと捉えることができる。外部で作られた規範により「大きく、強く、効率的なければ生き残れない」と考えているがそれをどう実現していいかはわからない。一方で強い損失回避回路も組み込まれているため増税などの犠牲も払いたくない。実名で政治的な要求を訴えることはリスクなので避けなければならない。

結果的にSNSなどで匿名で不機嫌を表明する。しかし政治はその要求をそのまま取り入れない。路線変更を表明すると「間違いを認めた」ことになり責任を問われる。だから時間を置いて徐々に「自発的に取り入れる」ことにする。一方で有権者も「自分たちが要求したから何かが変わった」と思わずに済む。

結果的に少数与党は責任ある新しい与党を生み出すことはない。国民会議という形でリスク分散が図られ「負担を先送り」する形で曖昧な決着が図られることになるだろう。

こうした負債が積み上がると徐々に隠しきれなくなる。この時日本人はこれを災害外圧の形で処理する。どちらも個人の責任は問われない。

日本人の責任回避欲求はこれくらい徹底している。

責任を取らない主権者によって支えられた「理想的な」高市政権

高市政権は有権者の強い改革志向によって支えられていることになっている。しかし、空気の構造を分析すると全く違った一面が見えてくる。

現在の高市政権は責任を取りたくない主権者が自発的に選んだ政権ということになる。そして高市政権はそもそも誰が与党なのかよくわからなくなった無責任な政党連合によって支えられている。

これがおそらく「壊れそうで壊れない」高市内閣の秘密なのだろう。意外とこの体制は長く続くのかもしれない。

GEMINIが予想したちょっと不安な日本人と高市政権の結末

さて、最初の定義に戻る。普通の日本人なら「個人は穏やかだが集団になると豹変する」というパターンに違和感を感じるはずだ。実はこれは今回「指示として与えた」ものではない。

GEMINIは歴史文献とSNSから「ベクター」を参照した

第一にGEMINIは明治維新後の日本が一貫して外に対して「馬力を持っていた」と分析している。明治維新後は列強に対して強い打ち出しを行い、それが第二次世界大戦まで続く。敗戦によってこれが経済活動に転嫁され企業戦士を生み出した。さらに現在のSNSのベクターを参照し「攻撃的な言動が内部に渦巻いている」と見ている。これは本来企業戦士としてエネルギーに変わるべきだったものが内側で渦巻いている状況だ。

つまり外に向かって「吹き出し口」を作ってやらない限り、高市総理の主導する「新しい安全保障戦略」によって暴走しかねないということになるだろう。

意外とこれが「日本の右傾化」の正体なのかもしれない。

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