産経新聞が「<政治部取材メモ>18~29歳の支持率ゼロ% 立憲民主「シルバー政党化」が止まらない」という記事を書いている。立憲民主党はおそらく焦りを募らせるだろうが放置していても良いと思う。
一応「有料記事」なのだそうだが中身は読まなくてもよさそうだ。立憲民主党は若者からは支持されておらず「未来がない」といいたいのだろう。未来があるのは若者に支持されている高市政権でありそれを支える産経新聞だ。
おそらく若者にも色々な人達がいる。
- 日本を停滞させたのは高齢者である。高市政権ならこの既得権を打破してくれるのではないか。
- 日本がどうして停滞したのかはよくわからない。しかし高市総理はわかりやすい言葉で改革を訴えてくれている。だから高市政権を支持しよう。
- これまでの政権は言い訳ばかりだったが高市政権にはやる気が感じられる。
いずれにせよ高市総理の積極的な改革志向が支持されていると見るべきだ。
しかしこれまでの高市政権のやり方を見ているとどうもこれが夢の管理になっている。「夢の管理」はGEMINIの分析で出てきた言葉だが便利なので多用させてもらっている。「改革期待を折ることなく、本格的な改革は先延ばしにする」という手法である。もうこれしか残されていないのだ。
もちろん若者の間にも事情はある。結果的に彼らは政権与党である自民党に吸着され「夢を管理される側」に回ってしまう。彼らは間違っているわけではない。他に選択肢がない。
- コスパタイパ志向でリスク回避:自分たちが正面に出て異議申し立てをするのはリスクが高いから誰かにやってもらいたい。
- 正解志向:反抗的な野党を支持していると見られたくない。どちらかと言えば正解の側にいたい。
- 緩衝機能の劣化:社会に軋轢が生じてもそれを吸収するような余裕(緩衝装置)が残されていない。だから緊張を作る側に回れない。
だから若者が悪いとはいえない。
日本には「正解」コースが有りそこから脱落することはけっして許されなかった。一部そこから出ることができる人はいるんだろうが「それは才能がある恵まれた」例外に過ぎない。
結局のところ「夢の管理」など欺瞞=嘘にすぎないのだが、有権者も好んで管理されたがっているという事情がある。
もちろんこれは最終的に破綻する。
就職氷河期世代も結局は自分たちで異議申立ができず、定年間近の「元若者」になりつつある。時間をかけて夢を管理され諦めて受け入れたという世代だ。災害だった、仕方がなかった、生まれた時代が悪かった、受け入れることこそ人生だ。彼らは長い時間をかけてそう思い込まされるに至った。
もちろんこれを打破することはできる。
夢ではなく数値化してリスクを表示すればいい。しかしリスクを眼の前に可視化されると不安になるうえに、最終的に何かを選ばなければならなくなる。意思決定が要求され脱落する人も出てくるだろう。つまり選別が要求される。
おそらく「夢の管理=まやかしはいけない」という人はいるだろうが、じゃあ「あなた選ぶ側に回れますか?」「実名でそれを言えますか?」と言われた瞬間に下を向いてしまう人がほとんどなのではないか。
冷静に考えれば「若者の支持率がゼロになっても立憲民主党に実害はない」ので何もしなくても構わないとは思うのだが、おそらく彼らは「自分たちはわかってもらえていない」と、SNSを敵視し自分たちがどれだけ反発されているかのカタログづくりに邁進することになるだろう。
立憲民主党はおそらく自分たちの素晴らしいアイディアがそのままの形で伝わればきっとみんな理解してくれるはずだと信じているのではないか。結果的に彼らは「夢の管理者(解決策はないがそれを説明するわけには行かない)」の当事者にはなれないし、現状を打破できるような画期的な何かを提示できるわけでもない。

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