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立花孝志氏は生活のためにほそぼそとアルバイトをしていた

7〜10分

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警察は立花孝志氏がドバイへの逃亡を企てていたと主張している。逮捕の時期を国民に説明するためだ。しかしながら立花孝志氏は実際には生活費に困っていたようだ。アルバイト先のマスターが関西テレビの取材に応じた。おそらくこのような経済状態でドバイに逃避するのは無理だったのだろう。

先日、玉木雄一郎氏の蛙化現象について考察した。SNSが発達した現代では誰でもSNSの魔法で王子様になれる。王子化は日常生活にも蔓延し自分の恋愛対象を過度に理想化する現象も広がっているようだ。しかし過度な理想化はふとした瞬間に醒めてしまうことがある。それが蛙化だ。SNS政治家はこの蛙化を防ぐためにSNSで与えられたキャラを維持する必要がある。

FNN系列の関西テレビが立花孝志氏のSNSの外での生活ぶりを取材している。SNSでの立花孝志さんしか知らない我々には以外に見える彼の素顔である。

「ずっと逮捕されるかもと言ってたよ」N党党首・立花容疑者の”逮捕直前”の様子を「アルバイト先の店主」が証言 普段は”慎重で気が小さい” 酒は”カシス牛乳”しか飲めず客が来ないとしょげる一面も

立花孝志氏は選挙を通じたお金稼ぎに長けているという印象があるが関西テレビの取材に答えたアルバイト先のバーのマスターは「立花孝志氏はお金に困っていた」と言っている。そのため慣れないバイトをしていたがお酒が飲めないために、カシス牛乳という謎の飲み物を好んでいたという。なんだかカクテルっぽく見えるのかもしれない。

店主は立花孝志氏は極めて気が小さく真面目な性格であったと証言している。YouTubeはビジネスであり本来の性格ではないそうだ。

警察が今回立花孝志氏を逮捕したのは、おそらく竹内議員のためというよりは、警察のメンツを守るためだろう。

竹内氏が亡くなったのは警察の捜査が迫っていたからだという主張により、竹内氏支持者の批判が警察に集まりかねない状況があった。だから異例の「捜査などしておりません」という反論が行われたのだ。今回、立花孝志氏は伊東市長選挙出馬を検討している。一度出馬してしまうと政治活動への介入ということになり手出しができなくなるうえに警察についてさまざまな発言を繰り返す可能性がある。

とはいえ警察が自分たちのメンツを守るために立花氏を捜査するわけにもいかない。形式的には竹内氏の妻が被害届を出すのを待つしかなかった。

また、伊東市長選挙に合わせて逮捕したとも言えないのだから(政治活動への抑圧になってしまう)ドバイへ逃亡する恐れがあるのだと主張している。根拠になったのがドバイ出張のSNSポストだった。

ドバイは確かに富裕層の逃避先になっているが多額の投資が必要である。彼らが期待しているのは富裕層の財産であり善意で逃避先を斡旋しているわけではない。仮に立花孝志氏がアルバイトをするほど生活に困っているとすればドバイ逃亡のおそれは成り立たない。

一方でSNS世論を引き付けてきた立花孝志の言論も実はSNSの魔法に支えられていた事になる。

社会正義ではなく組織防衛が原動力になっているという背景が一方にあり、SNSの魔法によって支えられてきたトリックスターがもう一方にあると考えると、なんだか切ない気分になる。

なお今回の件で関連して語られる事が多い斎藤元彦氏だが神戸地検によって不起訴処分になっている。警察・検察のメンツとはあまり関係がなく「この程度のことで民意(選挙結果)を覆すと後々面倒だ」というレベルの問題だと彼らは認識しているのかもしれない。

警察側(ニュースの厳密な表現は捜査関係者)は虚偽と知っていて情報を流布した可能性があるとメディアに流しており立花孝志氏は弁護士を通じて「本当だと思っていた」と語っているという。