先日来「問題解決型」の記事を多く書いた。結果として閲覧数が劇的に下がった。社会が複雑化すると問題解決が難しくなり本来得られる報酬が減る。これを学習する人が増えるとそもそも問題解決に嫌悪感を抱く人が増えるらしい。そこでタイトルを「人物フォーカス」の煽り型に変えた。今後はこの方式を多用してゆきたいと考えている。
とここまで考えたのだが、煽り型の記事にはそれなりのデメリットもあるだろう。これを、網羅的に考えるためにはどうしたらいいのだろうと思いAIで思考を整理してみることにした。意外と面白かった。
例えば「煽り」も使い方によっては健全なコンテンツが作れるようなのである。一方で非常に危険なパターンもわかった。
ここからがこの話の面白いところだ。今まではここで分類を試みて構造分析をしていたのだが、実は個人的にこの作業は得意ではなった。「軸」を考えるのが苦手なのだ。あれこれやっているうちに分類を諦めることが多かった。
そこでChatGPTに相談しまずランダムな7類型を得た。この時点では「人物焦点の物語型」が例外なのかなとは思ったのだが理由はよくわからなかった。これをClaudeに持っていったところ分類してくれた上に考えられる組み合わせや危険性をインタラクティブグラフにしてまとめてくれた。
要するに感情を煽る系統、分析・理解を求める系統、物語の3つに別れるようだ。
これらのトピックは組み合わせができることはわかったがどう組み合わせていいかわからない。学術分類ではないので必ずしも網羅的である必要もなく、できればメニューを選ぶようにして、赤から一つ、青から一つ、緑から一つのようにしたいのである。
そこで具体的に指示をして分類を改良した。ラベルはClaudeに付けてもらった。非常に興味深いのは「よくある危険な典型例」についてもまとめてくれている点。例えばあたかも他人を代弁して感情的理解を煽りこのままでは危険だ!と煽るような記事は危険であるということもよく分かる。AIによって苦手な分類という作業が効率的に行えるようになり個人的には大変満足している。
内容は次のようになる。きっかけ、展開、結論から1つづつ選んでゆくと文章が作れる。
- きっかけ
- 怒りの共有(敵の特定)
- 他人の危機(自分たちは安全だという安全確認)
- 課題の発見(問題提起)
- 展開
- 分析的理解(構造・メカニズム解明)
- 感情的理解(当事者視点・共感的洞察)
- 問題解決(実践的対策)
- 結論
- 希望(より良い未来の提示)
- 危機(このままでは破滅)
- オープン(引き続き考えてゆくべきだ)
もう一つわかったのが、なぜ既存の政党の宣伝ブログが読まれない理由だ。作り直したフレームワークの入口はそれぞれ「何らかの危機を煽る」内容になっている。つまりネガティブな感情を投入して「読みたい」という理由づくりをしている。そして最後は「いろいろな選択肢はあるが最終的に選ぶのはあなたである」となっている。
宣伝ブログはそもそもユーザーの課題ではなく宣伝から始まっている上に「決めるのは我々である」としてユーザーに選択肢を与えていない。つまりユーザーニーズに応えていないばかりか自由度を残していないのである。

Comments
“問題解決型の政治ブログは読まれにくいので今後はもっと煽ってゆくべきか?” への2件のフィードバック
以前の記事でも思っていたのですが、Claudeの分類化と視覚的に分かりやすくする能力が高く見えますね。AIツールごとに特色が思いのほかあるのですね。
扇動型や偽装代弁型は、閲覧数や再生数を稼ぐためだけの文章によく見かけますね。そういう系統の記事をAIを使って作るものだからたちが悪いですね。
上記2つ以外にも色々な分類があることを初めて知りました。AIを使えば健全なものを作れるようですが、その一方でAI画像やAI動画でデマで不健全なコンテンツが多く作る人たちもいます。こういう人たちを見ていると、「AIが人類を滅ぼす」というSFによくある設定は非現実的で、「一部の人類がAIを使って無自覚に世界をめちゃくちゃにする」というのが現実なのだろうなと感じます。
AIで全体像を作ると(網羅的でなくても)議論の際に共通の地図として利用できるみたいです。またAIにもこの分類で〜を分析してくださいなどとお願いしやすくなります。やはり構造化されたもののほうが解析が捗るみたいですね。例えば「構造分析型議論」というと良さそうに見えるのですがアメリカでは「敵味方構造」を作って感情的に煽る手法が蔓延しているそうで、必ずしも問題解決につながるわけではないという指摘がありました。