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国民民主党が「与野党からあいみつ」

5〜7分

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事前にSNSで「逃げた」という評価があった玉木雄一郎国民民主党代表が野党との協議に応じてもいいと態度を変えた。政治家としてはどうかと思うがビジネスマンとしては100点満点の対応だろう。取引のためには「あいみつ」を取って条件が良い方を取りましょうというのがビジネス界隈の常識である。

マスコミは公明党の政権離脱で野党連携が進んでいるという表現をするところが多い。しかしTBSの報道をよく聞くと玉木氏は与野党幹事長会談を希望している。つまりどちらからも話を聞いて「条件が良い方を選びたい」ということになる。

玉木雄一郎氏を政治家だと考えると「信念ではなく条件で決めるとは何事だ!」という気になる。しかしながら現在の政治は政党経営であり、収支を考えながら条件が良い方に乗るのはむしろ自然なことかもしれない。

玉木雄一郎氏は国家のことを第一に考えて「自分のリーダーシップで国を変える意欲がある」と信じる熱心な支援者の反応は問題だが、これは玉木雄一郎さんがなんとか「ご説明」すればいい程度の話だ。

国民民主党を地下アイドルに例える玉木雄一郎氏は「政党の売り物は夢」と考えているのかもしれない。プロデューサ兼アイドルとしての手腕が問われる。

この内、野党の幹事長の会談が14日に行われる。

なお今回の動きについて「なぜ立憲民主党は野田佳彦ではなく玉木雄一郎なのか」という質問をQuoraで見つけた。前回、石破・野田で争ったときに立憲民主党は野田首班を要請した。これが反発され第二回の首班指名選挙で84票という大量の「無効票」が出ている。つまり野田不信任票が多かった。

唯一野田首班に協力したのは日本共産党だったが「立憲共産党」などと囁かれることになり、共産党嫌いで知られる連合(労働運動は社会党と共産党系がお互いに折り合わないことで知られる)からの反発も多かったようだ。

このため今回立憲民主党は日本共産党を入れずに野田首班にもこだわらなかったものと考えられる。

しかし今回も協力が不調ならば「そもそも野党は政権を担うつもりがない」ということになる。つまり野田佳彦氏が総理大臣になりたいから反発したというのは表向きの理由に過ぎなかったということだ。

仮に野党が政権を担う意欲を持っていれば衆議院選挙で折り合うことができる範囲で折り合っても良かった。野党の指導者たちは明確にこの期間限定連合を避けており小さな集団の利益の最大化を狙っているのである。

夢を売るアイドルのファンとしては見たくない現実なのだろうが、今の議員たちに責任回避傾向があるのは明らかである。