9,100人と考えAIとも議論する、変化する国際情勢とあいも変わらずの日本の行方


白痴化するインターネット保守論壇

7〜11分

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インターネット保守論壇が白痴化している。政府がJICAのホームタウン構想を改称しようとしているというニュースがあった。このニュースをきっかけに東京都の外国人優遇問題はどうなったのかと調べてみたのだが驚くべきニュースを見つけた。どうも文字は読めるが日本語が理解できないという人が増えているらしい。合理的なアプローチが難しくなっている。

日本の近代化の歴史は国民教化の歴史だった。富国強兵を目指す明治政府は国民の普通教育に力を入れた。日露戦争に勝っても賠償金が得られず焼き討ち事件が起きると普通選挙を通じて国民を政治に取り込もうとする動きが出てきた。こうして日本は次第に国民教化を通じて先進国として成長していった。

しかし、バブルが崩壊し失われた30年を過ごすうちに次第に日本人の教育レベルは時代を逆行しているようだ。

政府がJICAのホームタウン構想の改称に向けて動き出した。丁寧な説明を試みているが一向にネット論壇が収まらない。そこで「名前が悪いのではないか」と考えたようだ。

このニュースをみて、そういえば東京都の問題はどうなったのだろう?と思い調べてみた。共同通信が「誤情報が拡散している」という共同通信の記事が見つかった。

これについて調べたところ面白いX投稿を見つけた。

今問題になっている高級宿泊施設は「サービスアパートメント」と呼ばれているそうだ。サービスとは役務付きという意味。比較的長く滞在する外国人は自分たちの生活パターンを守るために部屋で食事などを作りたい。しかしベットメイキング、清掃、コンシェルジュサービスなどの「役務」はあったほうがいい。このためアパートとホテルの中間の宿泊施設が流行っているのだという。

ところが日本語のサービスには無料のおまけという別の意味がある。このため高級サービスアパートメントを「高級な施設を持つ無料のアパート」だと考える人が増えたのではないかと議員は指摘している。

しかしながらこの論争は既得権益打破を訴えて千代田区でトップ当選した
佐藤沙織里氏の支持者によって既得権打破の戦いに位置づけられている。佐藤氏は都民ファーストの会の平慶翔を破ってトップ当選しているが、既存政党から出ているわけではないのでメディアの取り扱いはそれほど大きくなかった。

背景にある状況は非常に複雑だ。

インフレの影響から東京都区部は普通の労働者や勤労者が住める状態ではなくなっている。こうした現象は韓国のソウルでも起きており文在寅政権から尹錫悦政権の政権交代の一つのドライバーになった。

本来彼らは自分たちの権利主張がしたい。しかし日本人は権利主張を訴えた人の足を引っ張り引きずり下ろすという極めて嫉妬深い文化を持っているため自己主張ができない。

さらに彼らは学校で政治議論を習わない。政治に限った問題ではないがまともな議論ができるようになるためは初期訓練が必要。初期訓練のためには優秀な教師と仲間の存在が欠かせないが、多くの日本人にとって英会話と議論は贅沢品である。

ところがそもそも一部の日本人は日本語すら理解できなくなっている。

彼らは、何らかの理屈をつけて自分たちの不遇を訴えたい。しかし自分たちでは論が組み立てられない。そこで日本政府は外国人を優遇し日本人と外国人を置き換えようとしているというざっくりとした危機感が醸成されてしまっている。

既存政党はこのように屈折した政治意識を持った人たちをなんとかして抱き込もうとあの手この手だ。夢を語ればなんとかなると考える人もいるし、2万円くらい配れば十分なのではないかという考え方もある。しかし、今のところ彼らの懐柔には成功していない。

こうした意識の違いだけでもかなり深刻な乖離があるのだが、そもそも沈滞経済が長すぎたためまともに勉強して社会階梯を上昇してゆこうという意欲も失われている。結果、日本語の文字は読めるが文書は理解できないという人々を大量に生み出されている。もはや既存の政治はこうした人達にアプローチできない。政治家たちは自分たちが作り出したこの悲惨な状況に向き合う必要がある。

“白痴化するインターネット保守論壇” への6件のフィードバック

  1. X上では、主義や信条にもとづく揺るがない目標があって、その目標に達することを阻害する意見に対し、非難を行うアカウントは多いように思います。
    それは日本語の読解力以前に、その目標を持ち、行動することでしかアイデンティティーを保てない人のアカウントなのではないか。その目標を変更するという選択、つまり意見を変えるという可能性を初めから拒絶しているので、その目標を目指す上で、矛盾をきたしたり、根拠が揺らいだりするような情報に対し、曲解や、部分的な無視を行うので、読解力が無い、機能的非識字の人間である、と受け止められるパターンもあるのではないかと思います。
    Xでは過去のポストも残りますし、過去のポストが発掘され「ブーメラン」とからかわれるパターンもありますので、「過去のポストと矛盾するようなポストはできない」という意識から意見を変える事ができない。あるいは今まで、ある情報を信じ、それにもとづいて活動してきたのに、その情報が間違っているという意見に触れても、これまでの自分を否定する事になる、信じてきた自分が愚かという事になってしまうので、プライドもあって意見を変えられない。そんなパターンもあると思います。

    1. 確かにそういう人はいるかもしれないですね。政治的な言動を始めるに当たって最初にぶつかる壁ですよね。これを回避するためには「情報を検証し必要があれば修正する」というキャラを周知させなければならない。

  2. 細長の野望のアバター
    細長の野望

    文字が読めても日本が理解できない人が増えたと思いますし、そもそも読んですらいない人も増えたなと思います。
    【脳腫瘍の中国人に高額医療費 「日本人の3倍は違法」】という共同通信のX記事がありましたが、記事を読むと「無保険者」の3倍であることが書かれているのですが、タイトルしか読まないので的外れな批判が多かったです。
    まぁ、元の記事をちゃんと読んだとしても理解ができない可能性があるのが現状なのかもしれませんが。

    1. 最近Quoraのコメントの返しに「引用してきた記事・YouTubeってかいつまんで言うと何をいっているんですか?」と聞くことが増えました。最近AIを使って要約したうえで「私はこの問題からは距離をおいている」と主張してきた人がいます。おそらく内容について更に質問されることを恐れたんでしょう。だいたいそんなかんじです。

  3. 匿名を希望のアバター
    匿名を希望

     人の言ってることを真に受けたり鵜呑みにしたりして意図等を全く理解して
    いない人なら90年代の頃から既にいてたとは聞きます(政治とは無関係な方面
    での話ですが)。それに当時の雑誌等が読者の獲得の為にそう言う人等の囲い込み
    の手段として心情に訴えかけたり煽ったり慰撫したりするのが正解と認知されて
    しまってたのも大きいでしょう。それが成功体験になって自分の方に歩み寄って
    くれるのが当然みたいな感覚から抜けきれなくなってる人もいてる気がしてます。
    そんなのだから現実が当人の理解の範疇を超えてて対応できなくなってるのかと。
     あと不遇を訴える絡みですが、以前話した自分の身の上話ばかりする人が話してた
    当人の素性が弱者男性のフルコースみたいな感じでしたね。正直今となっては
    同情や同意でも求めてるのか思えてくるのですが、もしかすると自分一人ではないと
    安堵したい&同じ境遇の者同士で一体感を得続けたいみたいな感情が突き動かしてた
    ってのがあったんだろうなと思ってしまいます。そりゃ話も通じないわなと。

    1. そうですか。1990年代からいたとするとSNSの台頭で見える化しただけなんですかね。