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【私的旅行】トランプ大統領がスコットランドに逃亡

7〜10分

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トランプ大統領がスコットランドに4日間の私的旅行に出かけた。「避難」とするか「逃亡」とするか迷ったのだが、面白い方を取った。

ただしアメリカを脱出したわけではない。息抜きのために自身のゴルフコースの建設が進むスコットランドに避暑旅行に出かけた程度の話である。トランプ大統領の母親の故郷でもあるそうだ。

トランプ大統領は国内でエプスタインファイル問題を抱えている。これまでは余り語られてこなかったが、今回の関税交渉において「トランプ大統領の精神状態がまともでなかった」ことの説明として引き合いに出されることも増えた。アメリカの報道を見れば盛んに語られているが「トランプ関税の舞台裏!」というように煽っているプレゼンテーションも見かける。日本人は英語ができないと思っているマスコミの人も多いのだろう。

エプスタイン事件の鍵を握る最後の生き残りのギレーヌ・マクスウェルさんは恩赦を要求したと伝えられている。トランプ大統領に都合のいい「真実」を証言する代わりに自由にしろと要求したことになる。

一方で民主党はトランプ氏の手紙が含まれるエプスタイン氏の誕生日プレゼントを入手できる可能性があるそうだ。エプスタイン氏はおぞましい性的指向の持ち主という印象が付いているがトランプ支持者は民主党だけがその一部であると考えていた。仮にトランプ氏もその輪に入っていたとなるとMAGAサポーターが動揺するかもしれない。

アメリカはポスト・トゥルースの時代に入っているので事実などどうでもいい。イメージこそが真実である。

いずれにせよ、とりあえず4日間は帰ってこないのだから日本が巻き込まれたようなリアリティショー型の関税交渉妥結劇場は開催されないものと考えられる。

タイとカンボジアに対して「戦争をやめないと貿易交渉はしないぞ!」と脅したと言う話が伝わってきている。つまりまだ交渉は続いている。ヨーロッパとの間にもディールは結ばれていない。石破総理も赤澤大臣も焦る必要はなかったと思うがもう後の祭りだ。

CNNはエプスタインファイル問題などから逃れるためにゴルフ三昧の旅に出たのだろうと書いている。

一応トランプ大統領がやってくるのでイギリスのスターマー首相もスコットランドのジョン・スウィニー首相もお相手をしなければならない。抗議運動も予定されているので警備にもそれなりのお金がかかることだろう。

BBCによるとトランプ大統領はスコットランドでも何やらバイデン前大統領の悪口を言ったそうだ。彼の辞書に反省という言葉はなさそうだ。

トランプ大統領の辞書には共感という言葉もない。

現在ガザ地区はひどい飢餓に見舞われており連日ガリガリに痩せ細った子どもたちの映像などが流れてくる。しかし他人の苦境には全く関心がないトランプ大統領はどうせ何も変わらないとしてこの問題に対して全く心を向けていない。

彼の関心は自分の企業が展開する新しく美しいゴルフコースにのみ向けられている。ただしその美しさはリアリティショー的に飾り付けられていたものであり内幕は意外とドロドロとしている。

なおトランプ大統領の母親はスコットランド出身だそうだ。BBCはゲール語話者と書いている。ゲール語は英語ではないケルト系の言語である。出身地はアウター・ヘブリディーズ諸島のルイス島というところ。地図で見るとスコットランドの北に位置する。トランプ大統領はおそらくそれほど豊かではなかった土地から大恐慌時代にチャンスを求めて新大陸に渡った移民の二世ということになる。現在の奥さんも移民なのでトランプ家には意外と移民が多い。

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