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所得5割アップ 自民党が夢のある政策を打ち出す


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石破政権が平均所得を5割アップする政策を掲げ参議院選挙を戦うことがわかった。大変夢のある政策だ。

小泉コメ大臣の活躍で政権支持率は下げ止まっている。今まで通りに自民党を指示し続ける理由を探している人が多いのだろう。

では石破総理にはどんなビジョンがあり平均所得の5割アップを約束するのか。期待が高まる。

ここまで読んだ人はおそらく「ああこれはオチがあるんだろうなあ」と考えていると思う。オチは最後に書く。

TBSの世論調査によると石破政権の支持率は34.6%となり前回調査から1.3ポイント上昇した。小泉コメ大臣の活躍で「空気」が変わったことがうかがえる。政党支持では自民党がダントツ。立憲民主党がやや伸ばし国民民主党は支持を落とした。時事通信によれば自民党には主戦論が出ている。一方、立憲民主党は戦いの前から悲観論に包まれておりこれまで儀式的に出してきた不信任案を出さない可能性が出てきた。

TBSの世論調査によると、小泉コメ大臣の政策は評価されているがブランド米の価格が下がると予想している人は多くない。

また、政権の不支持率は落ちておらず支持率だけが微増している。「これまで通りの政権を望むが支持する理由が見つからない」と考えていた人たちが戻ってきた可能性がある。

自民党中心の政権を望む人が野党中心の政権を望む人をやや上回っている。連立にどこを加えるべきかについては意見が割れており「少数与党のままでもいいじゃないか」という人も多い。

これらのデータから「自民党が積極的に支持されている」というよりは「変化よりも現状維持を求めている人が多い」ということがうかがえる。

国民が現状維持を求めているのだからそれに対応するのはさほど難しくない。小さな「これまで通り自民党を支持する理由」を与えて長期的な負担を受け入れさせればいい。国民は進んで騙されたがっている。良い言い方をすれば「夢を見たがっている」のだ。

その一例が消費税とコメである。

自民党がこれまで通り「優しい政党」であるためには広く薄く国民からカネを集め支持者たちに配り続ける必要がある。このため無党派層には選挙の前に少しばかりの分け前を与える。消費税減税を拒否する代わりに支援のお礼として前もって20,000円を配りますよと約束する。

またコメ問題では2000円の備蓄米を配り(地方にはまだ配分されていないようだが)長期的には「米価を支えるためには国民の負担が必要だ」と訴える。これも2000円のコメが釣りの餌になっている。

これは釣りのようなものだ。釣る人が悪いのか釣られる魚が悪いのかということだ。

政権は無理に国民を騙そうとしているわけではない。もちろん今回の件をバラマキだと言う人はいる。国民のうち変化を嫌う人たちはこれまで通りに自民党を支持する理由を探している。進んで協力したがっている人を無理に引き剥がすことはできない。魚に気をつけろ、釣られるなとは言えない。

石破総理は平均所得を5割上げると打ち出した。大変夢のある政策だ。しかし実現は15年後になり石破総理はおそらく政権を担当していないだろう。自民党の総裁任期は3年で連続3回まで総裁を務めることができるという内規がある。石破総理は総裁任期が切れる時期にゴールを設定した。

とはいえなにか具体的な提案があればそれを検討してもいいだろう。時事通信の記事を読んでみよう。

名目GDPは24年度は約617兆円だった。森山氏は役員会後の記者会見で「かなり夢のある、実現しなければならない目標だ」と述べ、党内で具体策の検討を急ぐ考えを示した。

2040年に平均所得5割増 自民公約、現金給付も浮上―参院選(時事通信)

具体策はこれから考えるのだそうだ。石破さんが総裁になってからかなり時間がたったと思うのだがまだ具体策を考えていなかったのである。いいように考えると「これまでは本気を出していなかっただけ」で本気になれば具体策などすぐ出てくるということかもしれない。

最後までこの文章を読んだ人がどれくらいいるかはわからないがこれが今回のオチになる。

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